「米スタイル」2013 冬 Vol.4 (お米マイスター情報誌)より転載
森谷 敏夫教授 京都大学大学院 人間・環境学研究科
私がごはん食をすすめる理由②
”ごはん食”と適度な運動でダイエット
同じエネルギーを摂取した場合でも、高糖質食と高脂肪食では、高脂肪食の方が肥満しやすいことが、スイスの研究グループによって明らかにされており、この実験では、9日間にわたり、毎日1.6倍の脂肪を摂取させても脂肪の消費量は増加しませんでした。
つまり、余分に摂取した脂肪は、ほぼ全部が脂肪組織に蓄積されたのです。
逆に、9日間連続の混合食(糖質、脂質、タンパク質のバランス食)の過剰摂取では、脂肪の消費量は減少したのに、糖質は、ほとんどが筋肉と肝臓のグリコーゲンに合成され、残った糖質は熱として代謝されました。
これらの結果は、高脂肪食が高糖質食より圧倒的に肥満を引き起こす食事であることを裏付け、ご飯のような高糖質食の方が太りにくい食事であることを示しています。
また、やはり脂肪を減らすには運動が効果的です。
身近な運動である「歩行」は安静時の3倍もエネルギーを消費する運動強度なので、こまめに歩けばエネルギー代謝が3倍もアップするわけで、世界で最も有効なダイエットサプリなのです。
世界中探しても、3倍もエネルギー消費がアップするダイエットサプリメントは売っていません。