東京都指定障害福祉サービス事業者LLCてくてくゆかりのブログ

東京都指定障害福祉事業者LLCてくてくのスタッフや周辺の人々が週変わりで語るブログです。

新宿末廣亭

2009年07月08日 | てくてくのまいにち
6月の新宿末廣亭の下席(1ヶ月の後半10日間)には柳家小三治が出演していました。
先々週、ブログを書いた日に行って来ましたが、6時には既に1階は満席で2階も予約席以外はいっぱいでした。ほとんどは小三治目当てでしょうか。
立ち見を覚悟しましたが、係員に誘導されて何とか席を確保。
年季の入って味のある場内を楽しむ暇もありません。
全部で20近い演目があるので混んでる中で見るとけっこう疲れます。

そんな中、トリから2番目の入船亭扇橋の落語は高齢のためなのか、わざとなのか、耳元でささやいてるような声量はほとんど聞こえず。
終わった後も煙に巻かれたように困惑した会場の空気の中、奇術を間に挟んで待ちに待ったトリの小三治の登場。

会場はもう出てくるだけで面白い、何か声を発すればどっと沸くような空気に早変わり。
早く小三治の噺を聴いて笑いたいという欲求で、会場の空気はパンパンに膨らんだ風船のよう。
こういう空気にさせる演者もすごいですが、緊張感があるけれど笑う下準備のできた暖まっている会場の空気は客の作り出したものでしょう。小三治の出る前にやっていた演者達の芸も効いています。

やはりこういう空気を体感できることは、生で見る(聴く?)醍醐味です。

マクラ(落語の演題に入る前の小噺)では先程の扇橋の驚異的な落語を茶化しつつも、「よ~く聴いてると噺の情景が頭の中に鮮明に浮かぶ」と持ち上げて、ただ笑えればいいってもんじゃないと、落語・お笑いについて自論を鋭く説いていました。
落語は「欠伸指南」。

ここで落語を全く知らない方のために、浅はかな落語ファンの私がせん越ながら解説させていただきますと、落語には「新作」と「古典」がありまして単に「落語」という場合、「古典」落語を指します。
古典落語は江戸~明治時代に作られた、現代までに脈々と語られてきた話で、同じ話でも話し手によって違った印象を聞く側に与えます。

音楽で例えたらクラシックですね。
まんま直訳です。
また何度聞いても笑える江戸時代から続いている「すべらない話」のようだと思います。

で「欠伸指南」とは江戸の職人の男が稽古事として欠伸を教えてもらいに行くという間抜けなお話。
座り疲れのお尻の痛さも忘れ、小三治の描く江戸の人々のお話の中にどっぷり浸りました。

タスク



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ちなみに写真は文章とまったく関係ありません。

コメント
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