9月10日から始まった公演、
『どん底』が無事終了しました。
今回もたくさんのお客さまに足を運んでいただき、
盛況のうちに全10ステージを終えることができました。
心よりお礼申し上げます。
本当にありがとうございました。
ゴーリキイの描いた濃密な人間模様にどこまで分け入ることができたのか。
振り返ると、いつものことながら、
僅かばかり掴めたものの奥に、
今回は覗くことさえ出来なかった人間の心の襞(ひだ)が、
たくさんたくさんあったに違いないという気がします。
そんな忸怩たる思いとは裏腹に、
今回も新しいお客さまとの出会いを含め、
多くの方々と交流を持つことができたのは大きな喜びです。
いま、劇団は高校の芸術観賞教室を中心に、
『ラリー ぼくが言わずにいたこと』、『
銀河鉄道の夜』を各地で巡演中です。
次回、ブレヒトの芝居小屋での公演は、
恒例のクリスマス公演『銀河鉄道の夜』となります。
また、皆様にお会いできるのを楽しみにしております。
ありがとうございました。
文責:竹口範顕
いつの間にやら日本に「どん底」が蔓延して、他人事ではなくなっている。しかも「どん底」の底が抜けて何の足がかりもない闇に飲み込まれていくような気分がリアルに感じられる。ゴーリキの100年前の慧眼が何を見据えていたのか、それほど遠く感じない今という時代が恐ろしい。
「第産帝国の恐怖と貧困」→「どん底」→「最後の審判の日」と観つづけることによってなにかがわかりそうな予感がしてTEEの舞台から目が離せないでいる。