a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

魅力的な

2020-01-17 15:25:29 | 稽古場ブログ
稽古場から、2人目は浅井純彦がお送りします。


稽古初日から、今日で10日経ちました。


愛理も書いていましたが、この戯曲には、役名の表記のある台詞はありません。なので現在の稽古は、本に何が書いてあるか探りながら、この言葉を誰がしゃべるか、演出家を中心に皆で検討している最中です。
この台詞のあとにはこれは言えないね。この人はこう言ってるからこの台詞はいけそうだ。と、シーンを区切って読み合わせ、やっぱりこれはこっちの人のほうが良さそうだ、だったらこれはこの人に言わせたら、というふうに、何回も読んでみて稽古場全体で、一番良い形を模索している。
これを頭から最後まで繰り返しやって、演出家が観ながら、最終的な形にしていくことになる。

 この脚本、時々 あるゲームの用語が出てくる。プレステやスマホのゲームは勿論、インベーダーゲームさえあまり縁のなかった僕には、いくら説明を聞いてもなかなか身体に入ってこない。
「アルロの端の男」というのも、今はまだよくわからない存在だ。
しかし、この作品をやろう、と賛成したときに感じた、この作品の持つ「優しさ」や「詩的なもの」はやはり感じるし、それは僕には魅力的に感じる。

今回、稽古前にウォームアップを兼ねて、3人1チームで話し合って1時間ほど、柔軟したり、ストレッチしたり、ワークショップで身につけたものをやったりしている。
僕は昔やった事のある、社交ダンスのさわりをやることにした。ちゃんとしたワルツやスローフォックストロット クイックステップ タンゴ ルンバ はある継続した稽古や期間が必要なので、今回は音楽に合わせてペアで踊れる、マンボやジルバなどを覚えてもらおうと思っている。
初回はマンボをやった。「左足前〜右足後ろ〜」「左〜右〜」「左足出して半回転〜右足出して半回転〜」「はい1回転したら右足後ろ〜」
だんだんやることを増やしていく。動きを覚えてもらうために、全員とペアになって踊ってみると、動きについてくるのに精一杯の人、ペアの人との距離は一定のはずなのに、回転する度にだんだん離れていく人、もう少しリードして踊ったら良いのにと思う人、どうしてもテンポに乗れない人、教えた事に自分でアレンジしてくる人等等。
あぁ、やっぱりその人らしい踊りになるんだなぁ と思う。

これからあと2ヶ月この作品の持っている魅力を、それぞれの役者が、それぞれのやり方迫り方で、味わう。
味わい尽くし、楽しみ尽くしたら、観ている人にもその魅力が伝わるはず。
2ヶ月後 どんな芝居になっているか、とても楽しみだ。

コメント
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