こちらは本日お世話になりましたお客様の畳です。
お見積り時に畳を見ると裏面がカッターでザックリ切られておりました。
このような事をするのは畳の基礎知識がないホームセンターや安売りチラシ業者、しつこい電話勧誘をするような業者の仕業が多く、酷い場合は使えるはずの畳が使えなくなる(壊される)事もあります。
普通の畳屋さんであれば絶対にしない事ですが酷い業者の場合、お客様の事などは考えず中身が見えない事をいいことに平気で畳を壊してしまうのです。
切られた畳をそのままにしておくとそこから糸がほつれて畳床が膨らんできたり酷くなると使えなくなる場合があります。
今回も本当にザックリと深く切られていた為、いつも以上に修正に時間が掛かりました。
しかも裏面だけでなく表面までザックリ切られています。
しかも全部の畳が酷い状態でこれには久しぶりに激怒しました。
畳床が膨らまないよう(型崩れを起こさないよう)にいつもより多く縫い止め作業。
その後に床糸の補修です。
虫が気になるとの事でしたので作業しながら畳の天日干し&クリーニング後に防虫紙加工をして畳表を新しいものに張り替えました。
修正に時間が掛かり納品予定時間が1時間遅くなりましたが、しっかり直したのでお客様にはお喜び頂きました。
畳は仕上がってしまうと中身が見えません。
きちんとした畳職人なら見えないところにこそ手間を掛け仕上げるのですが、今回のように酷い業者に頼んでしまうと見えないところで見えないところを壊されることがあります。
畳工事は本来基礎知識のない素人業者が手を出せるものではありません。
知らぬ間に壊されて使い物にならなくなってしまってからでは遅いのです。
出来る限り畳工事は遠方の知らない業者やホームセンターに頼むより、地元に根付く畳店にご相談くださいませ。