拝敷とはお寺のご住職様が使用する座具で、形状や大きさ、紋数など宗派や寺院により定められております。
今回ご注文頂いた物は白中紋で丈42紋、巾21紋の一般的な七五三の四天付拝敷です。
※曹洞宗では二四六の紋が多いらしいです
ちなみに四天とは四天王(神様)の事で、東に持国天王(冶国安民)、西に広目天王(千里眼)、南に増長天王(万物の生と知識を生み出す神)、北に毘沙門天王(北方の仏の道場を守り、常に説法を聞いているので多聞天とも言います)を表しています。
まずは、下準備。

使用する畳表はもちろん特上品クラスの本間表です。
まずはクリーナーで両面をキレイにします。
当店では御座物製作の場合、最初にある裏技を使い、折ジワを無くしてから表張りをします。
通常良い品物ほど折り目はきつく、霧を吹いてから長い時間、結構畳表を張っていても製作時には折り目が目立つ事が普通です。
ところが裏技を使う事により、殆ど畳表を張る必要も無く、シワ無く綺麗に仕上げられる事が可能になるのです。

紋縁の準備
紋縁の準備が終わったら、紋数に合わせ寸法を決め、畳表の裁断。

続いてまずは四天の製作。

四天を縫い終わったら額縁のカマチ縫い。
今回は有職本式の製作法。


四天と框縁の合わせ
続いて巾の額縁を縫い合わせます。


縫い終わったら框との合わせを45度に折り、絎け縫い。
裏側も糸が見えないように返し縫いをし、角も極力合わせ・・・。


最後に四天を縫い留め、紋縁を整えたら完成!







・・・実際は折り畳んで使用する物ですが、一枚物で折り目(折ジワ)無く製作完了です


四天付拝敷
お寺の仕事、拝敷や礼盤など、仕様、価格等々お気軽にご相談くださいませ。
末永くお付き合い出来るよう、技術と信頼で対応致します。
そんな四天付拝敷のご紹介でした。