朝井まかて著
「銀の猫」
すごく面白かったです
主人公プロフィール
名前 お咲
年齢 25歳
住い 裏長屋
家族構成 毒婦の母
離婚暦有り (ばつ1)
負債 30両
職業 介抱人(介護ヘルパー)
お守り・心の支えをいつも胸元に入れている
(舅にもらった銀の猫の根付け)
この30両のお咲の借金は、母(佐和)が、
お咲の嫁ぎ先に借りたお金である
これがもとで、お咲は離縁されます
この母佐和は、もとは大店の主の妾奉公していたが
浪費家で、愛想づかしをされ
娘のところに転がり込んできたのでした
(物凄い美人・しかし、身を飾る以外は興味なし)
お咲は寝付いた舅の介護をしていました
しかし、介護途中で離縁され
その1年後、風の便りで舅が亡くなったことを聞きます
最後まで可愛がってくれた舅を見送れなかった・・・
その時、お咲は女中奉公から介抱人を選びます
心をこめて仕事し、そこに生きがいを感じています
天職をみつけたお咲き
文中より
「ご隠居さん、介抱人ってのはほんと、きつい奉公なんです。
寝たきりのお年寄りの躰がどれだけ重いことか。
それに、いきなりお乳を揉まれたり、
お前なんぞ帰れって襁褓の中に出したばかりの大きなものを
投げつけらたりだってするんですよ。
・・・・若い者でもよほど性根を据えてないと、長くは続けられません」
「じゃあ、あんたは何で介抱人なんてやってんの」
「・・・そりゃあ、並みの女中奉公に比べて稼ぎがいいからですよ。
あたし、借金を抱えているもので」
お咲はいつもの答え方をした。
「お年寄りに喜んでもらえるのが嬉しい」
とか
「他人様に尽くせるのが甲斐だ」
なんて、滅多と口にできりものじゃない。
それは銀の猫と一緒に、ひっそりと懐に抱いていればいい。
大事な気持ちだからこそ、言葉にしたくないこともある。
こんなお話なのですが、
暗さを感じさせない
流石です、まかてさん
いなくなればいいと心の中で思う母も
縁あって、結婚して
お咲の肩の荷を降ろさせてくれる最後に
読者をほっとさせてくれるところも嬉しい
出てくる登場人物が
どの人もとっても個性的
年寄りの介抱を担っている者は大半は、一家の主なのだ。
これは町人も武家も同じことで、旗本や御家人などの幕臣は
親の介抱のために届を出して勤めを休むことも許されている。
江戸時代の介護事情もよくわかります
お勧めの一冊です
こんばんは。
近頃ウイルスとかサイバー攻撃とか恐いですね。
大分県も宇佐市でお金を払ったら駆除できるというのにやられたってニュースが伝えていました。ランサムウエアっていうのらしいです。
ところで、私は今、時代小説にはまっています。
猫にゃんさんは、サスペンスだったですかね?
同時に何冊も読まれてましたよね。
やっときょう開通。ははっ。
またよろしくお願いいたします。
久しぶりに本やさんへ行ってきましたが、本が選べず帰ってきました。