小さな幸せ

小さな幸せの見つけ方感じ方の達人をめざして!

今日は長めですが・・・

2008-02-05 23:29:49 | 読書

あつい想い

 

和名 山丹花(さんたんか)

 

 

学名 イソクラコッキニア

餃子から検出されたのは メタミドホス

カタカナが覚えられません

 

ところで、皆さん、ネットサーフィンします?

私も、ブログを書いていて、あれ、これ間違ってないかな?

なんて思うとき、検索します。

すると、次から次に、波乗り状態へ。

そこで、思いがけない放り出し物に出会うことがあります。

「ラッキー」なんていいながら、とりあえずお気に入りにほうりこんでおきます。

だから、私のお気に入りは数日前の東京みたいに交通渋滞。

日曜日、お巡りさんみたいに、交通整理をしました。

すっかり入れたままになっていた素敵な詩が出てきました。

これをお気に入りに入れた過程はこう。

 

以前 「スナップ写部ログ」のふくやぎさんが山本潤子さんのSONGSのCDを紹介してくれていました。

山本潤子さんて、確か「赤い鳥」っていうグループにいたような気がする。

紙風船

これは赤い鳥

この歌詞、いいな~誰が書いたんだろう

黒田 三郎

有名な詩人なんだ~。

知らなかったわ。

NHKを退職し、療養しながら娘ユリとの日常生活を綴った「小さなユリと」がある・・・。

読んでみたいな~

どんな詩だろう

と思い検索したら、あったんですね

この中の「夕方の30分」っていうのが、とってもいいんです。

 

今日は、この詩を載せたかったんです。

だから、今までが前振り。

二人の姿が目に見えるようです。

読んでいってください、ね、ね。

 

夕方の三十分

 

コンロから御飯をおろす

卵を割ってかきまぜる

合間にウィスキイをひと口飲む

折紙で赤い鶴を折る

ネギを切る

一畳に足りない台所につっ立ったままで

夕方の三十分

 

僕は腕のいい女中で

酒飲みで

オトーチャマ

小さなユリの御機嫌とりまで

いっぺんにやらなきゃならん

半日他人の家で暮らしたので

小さなユリはいっぺんにいろんなことを言う

 

「ホンヨンデェ オトーチャマ」

「コノヒモホドイテェ オトーチャマ」

「ココハサミデキッテェ オトーチャマ」

卵焼きをかえそうと

一心不乱のところに

あわててユリが駆けこんでくる

「オシッコデルノー オト-チャマ」

 

だんだん僕は不機嫌になってくる

味の素をひとさじ

フライパンをひとゆすり

ウィスキイをがぶりとひと口

だんだん小さなユリも不機嫌になってくる

「ハヤクココキッテヨォ オトー」

「ハヤクー」

 

癇癪もちの親爺が怒鳴る

「自分でしなさい 自分でェ」

癇癪もちの娘がやりかえす

「ヨッパライ グズ ジジイ」

親爺が怒って娘の尻を叩く

小さなユリが泣く

大きな大きな声で泣く

 

それから

やがて

しずかで美しい時間が

やってくる

親爺は素直にやさしくなる

小さなユリも素直にやさしくなる

食卓に向かい合ってふたり坐る

 

 

「小さなユリと」の中に、この「夕方の三十分」の他に11編あります。

どれも涙がでそうになるくらいにいい詩ばかりです。

この詩人に出会うことができて幸せでした。

 

今日の私の小さな幸せ

 

大好きな詩人を紹介できたこと。

思い出してよかったわ~。

 

コメント (14)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする