遺す言葉

つぶやき日記

遺す言葉289 小説 日常の中の恐怖(2) 他 国費の半分でも

2020-04-12 12:11:39 | つぶやき
          国費の半分でも(2020.4.9日作)


   猛威をふるふ
   新型コロナウィルス
   そんな状況下 映像に見る
   パリ ニューヨーク ローマ などの 街々
   誰が この映像を 想像し 得ただろう
   人のいない街 廃墟の街 現実  
   その姿が 今 現在 人々の眼の前 
   この世界に現出している
   溢れるばかりにいた 人 人 人
   その 人の姿は いったい 何処へ
   行ってしまったのだろう ?
   夢の中にでもいるような この
   現実感覚 ほんの数か月前 
   人で溢れていた あの街々が 今
   死の街 廃墟の街 と 化している
   それにしても なんと
   人間 及び 人間社会 その存在の
   脆く 脆弱 ひ弱な事か !
   小さなほころび 僅かな瑕疵 そこから
   人の社会 この世界の土台が揺らぎ
   崩れてゆく 今現在 この現実
   この現象を前にして 人々 人は今
   いったい 何が出来るのだろう
   何をすればいいのだろう ?
   人と人とが心を寄せ合う
   人と人とが力を合わせる
   今 人の出来る事など それぐらい
   眼には見えない小さな悪魔 その敵に
   立ち向かう 非難し 罵り合っている
   暇はない そんな時ではない
   そんな時間はない

   それにしても この国 日本
   遅れ馳せながらの 緊急事態宣言
   なんと 危機意識の乏しい事か
   なんと 悠長 極まりない事か
   尻をたたかれ ようやく踏み出した
   第一歩
   政治家諸氏 普段 日頃
   働く その姿 その顔を 国民 市民の前に
   見せる事のない 一般国会議員の方々よ
   今 この時 こういう時にこそ 
   あなた方の働く姿を
   明瞭 明確に お見せする事は
   出来ない ものですか
   こういう時にこそ 先になり
   先頭に立って 働く そんな姿を見せて
   その存在を
   証明する事は出来ないものですか
   緊急事態宣言 この非常時 人々の
   日々の行動 活動の自由の抑制 が 要求され
   明日の生活にも 支障を来しかねない人々の
   数多く 現出しかねない こんな時
   国会の議員の方々よ せめて
   日頃 陰であなた方を支える 市民 国民
   みんなの為に 働く
   そんな気概 そんなお積りは
   在りませんか ?
   国民の 税により 捻出される 歳費
   月々の 手当 など せめてその 半額でも この
   緊急事態時 国民にお返し して 今 この時
   困難な状況に直面する 人々への
   支援としては 如何なものですか ?
   恐らく 一年 二年 と 続く事はないだろう
   この緊急事態 せめて 日頃の支援への
   感謝の気持ちとして その
   心を 示し 表す そんな事は
   出来ないものですか ?
   現在 あなた方がいる立場 境遇 で
   それが出来ない事は
   ないと思うのですが
   如何なものでしょう・・・・・。

   --------

   危機に直面した時にこそ
   指導者の真の力量 資質が
   明瞭に現れる
   さて この国の政治家
   指導者達は ?



          -----------------


          日常の中の恐怖(2)


 島田は自分でも、顔面から一斉に血の気が引いてゆくのが分かった。
「何処で ?」
 息を呑む思いで言った時には声がかすれいた。
「バス停の近くで、美雪が塾から帰って来てバスを降りると、知らない男が近寄って来て、突然、ナイフを出して美雪に近付いていったんですって」
「それで、美雪はなんともなかったのか ?」 
 島田の顔は蒼ざめていた。
「ええ。その時、ちょうどそばを通り掛かった六十歳ぐらいのおばさんがいて、人殺しって叫んだものだかりら、その男はびっくりして、慌てて自転車に乗って逃げてしまったんですって」
「男の顔や特徴は ? 分からなかったのか」
「夕方の六時過ぎの事で、おばさんもよく見分けられなかったって言ってたわ。そのおばさんが家まで美雪を送って来てくれたんだけど、美雪は勿論びっくりしちゃって、男の顔など見る余裕なんてあるはずもないし」
「警察には知らせたのか ?」
「ええ、すぐに知らせたわ。警官が来たけど」
「おばさんは ?」
「病人がいるからって、美雪を送り届けてくれると、名前も住所も教えてくれないで帰ってしまったの」
「警察はどうした ?」
「どうしたって、男の年頃や人相を聞いただけで帰って行ったわ。犯人が逃げてしまって、その犯人の特徴も何も分からなければ、どうしようもないですもの」
 島田はその男が自分を尾行していた男ではないかと確信的に思った。
 それにしても、いったい、何故 ?
 島田には思い当たる節はなかった。
「美雪はもう寝たのか ?」
「ええ」
「ショックを受けた様子はなかったか ?」
 島田はようやく心を静めて上着を脱ぎ、ハンガーに掛けた。
「大丈夫みたいよ。一時は怯えていたみたいだったけど、夕飯の時には元気を取り戻して、お兄ちゃんと口喧嘩などしてたから」
「でも、気を付けるように言っておいた方がいいぞ」
「勿論、言ったわよ。塾から帰る時は迎えに行くから電話をしなさいって。光一にも気を付けるように言っておいたわ」
 島田はやっぱり、神経ではなかったのだと、改めて納得する思いだった。
「あなたが尾行されているみたいだって言った事と何か、関係があるのかしら」
 妻は数日前に島田が言った言葉を思い出したかのように言った。
「分からない」
 島田はぼそりと言った。
 なぜ尾行などされなければならないのか、腹立たしさだけが募った。
「厭だわ。これから先、何が起こるのかと思うとぞっとするわ」

 一週間程は何事もなく過ぎた。島田自身も尾行されていると感じる事もなかった。あるいは、美雪の件は、単なる通り魔的出来事ではなかったのか、と楽観的に思い始めた矢先の事だった。また、新たな出来事が起こった。たまたま早く帰った島田が夕食の席に着いている時、妻が言った。子供たちは食事を済ませて自分たちの部屋へ入っていた。
「この頃、いつも午後三時過ぎになると変な無言電話が掛かって来るのよ。なんだか気味が悪いわ。美雪の事もあった事だし」
「無言電話 ?」
「ええ」
「間違い電話じゃないのか ?」
「それも分からないのよ。ベルが鳴るから受話器を取ると、すぐに切れちゃうの」
「何も言わないでか ?」
「ええ」
「毎日か ?」
「毎日ではないけど、この一週間程で四回よ」
「いつも同じように切れちゃうのか ?」
「ええ。あなたの方はどうなの ? 何も変わりはないの」
「うん、別に何もない」
「厭になっちゃうわ。変な事ばかりが起こって」
「美雪や光一は ? 変わりはないのか」
「ええ、二人には別に変わった事はないけど。美雪はバス停まで迎えに行くから」
「警察では何も言って来ないか ?」
「ええ、なにも言って来ないけど」
「あまりその電話が続くようだったら、警察にでも電話局にでも言って調べて貰った方がいいな」
「そうね。本当に厭になっちゃうわ」
 妻は心労を滲ませて言った。
 無言電話はそれからも飛び飛びに続いた。必ず午後三時過ぎに決まっていた。
 妻はそれからは三時過ぎの電話の受話器は取らないようにした。
 すると今度は六時過ぎの夕食の支度の忙しい時に同じように掛かって来た。三日それが続いた時、妻は三時の電話と同じ電話だと察して受話器を取らなかった。妻はほとんど、ノイローゼ気味だった。
「一日中、受話器を外して置くわけにもゆかないし」
「やっぱり、電話局か警察に話して、なんとかして貰った方がいいよ」
「そうね」
 妻は電話局、警察の双方へ電話をして防止策を訊ねた。
 警察では美雪の事もあって重大視した。早速、逆探知気が設置された。
 無言電話はそれからも続いた。相手は、逆探知気の設置を見込んでいたかのように、決して、同じ場所、携帯などで掛けて来る事はなかった。数少ない公衆電話からでも掛けているのに違いなかった。
「嫌がらせにしても念が入っていやがる」
 担当の刑事は言ったが、警察でも的を絞る事が出来なかった。
「わたし達、これからどうしたらいいんでしょう」
「この電話を使えなくする事も一つの手ですが、相手をおびき寄せる意味でも、暫く、このままにして置いて様子を探ってみましょう。大事な電話は携帯の方でお願いします。それから、お子さんの方はあれ以来、何か、変わった事はありませんか ?」
「はい」
「それ以外は何か、気になるようなむ事はありませんでしたか ?」
「今のところはないですけど、ただ、以前、ちょっと気になる事がありました」
「どんな事ですか ?」
「主人が会社からの帰り道、誰かに尾行されているような気がしてならないって言っていたんです。帰りがいつも夜中の一時近くになってしまうものですら」
「何時の事ですか ?」
 


          ------------------


          takeziisan様

          有難う御座います
          御礼申し上げます
          新緑の写真、いいですね
          数年前の東北旅行を思い出しました
          東北には秋にも行った事がありますが
          相変わらずの美しい花々のお写真
          気持が慰められます
          鮮やかな色彩がお見事です

          





















          ------------------


          
  
   
    

  
   


1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おはようございます、 (takezii)
2020-04-19 11:11:24
すみません。今 気が付きました。どうも 私宛てのコメントのようで・・。
恐れ入ります。
毎度 読み逃げばかりしておりますが tamasa1423さんの、創作力、文才に 感じ入っております。これからもよろしくお願いします。
返信する

コメントを投稿