神は心(2025.2.24日作)
神は誰の心にも存在する
愚かな人間は その神が見えない故に
悪事を重ね 蛮行を繰り返す
世界各国 各地 様々 存在する神 教会
何々教 何々宗派 その中に神は
存在しない
跪いての祈りなど 神は
必要とはしない
それ等の行為の総ては
教会宗教 宗派の宣伝行為 押し付け行事 権威付け
神は心 人の心の中にのみ
存在し得る
人が人として 真実の道を歩む その指標
心の支え 心の糧として 自身が心の裡に 育む存在 神
全知全能神など 何処にも居ない
教会 宗派の中に 神など存在しない
神は心 人 その人自身の真摯な心の裡にのみ存在し
存在し得る
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<青い館>の女(27)
加奈子はだが、それには、
「あっ、大丈夫ですよぉ、いいですよぉ」
と言って、乗り気な様子を見せた。
わたしの気持ちを損なう事を恐れている様にも受け取れた。
「店は休めるの ?」
加奈子の立場を思って聞いた。
「ええ、大丈夫でよぉ」
加奈子は言って、既に気持ちの整理も出来ていたらしかった。
「そう。じゃあ、また、この前の場所で待っていて呉れないかな」
わたしは言った。
「やっぱり、九時頃までに行ってればいいんですかぁ」
迷いの感じられない声で加奈子は言った。
「そうだね。その頃がいい」
わたしは言って受話器を置くと途端に、激しい嫌悪感に襲われて気分が滅入った。
仕事も何もそっち除けで、まだ幼い孫と言ってもいい様な女を相手に愚にも付かない電話をしている !
自分の行為の愚かさ浅はかを思うと気持ちが沈んだ。
わたしはそのまま受話器の傍を離れるとベッドに行って身体を投げ出した。
何も考えたくなかった。
沈み込んだ暗い気持ちだけが身体全体を包んでいた。
このまま何も考えずに眠りたい。
頭の下に両手を組んで眼を閉じた。
眼を醒ました時には七時に近かった。
五階の部屋から見下ろす海岸通りの街灯には尽く灯が入っていた。
入浴を済ませてからトーストの軽い食事をした。
気分は相変わらず優れなかった。
加奈子との約束の場所まではタクシーで行けば十二、三分の距離だった。
行かなければ行かないで済む事だったが、空虚な気分のままに行かないと決断する気にもなれなかった。
約束の場所に着いた時には九時を少し過ぎていた。
加奈子は来ているものと思ったが何処にも姿が無かった。
どうしたのだろう ?
微かな疑問と共に、何かの事情で遅れたのかと思いながら、そのまま待つ気になった。
海から吹いて来る風が思いの外、冷たかった。
腕組みをして思わず首をすくめた。
少しして街灯の灯りで腕時計を見ると15分が過ぎていた。
依然として加奈子は姿を見せなかった。
この時になって初めて不安な思いと共に疑念を抱いた。
騙されたのか ?
電話をしたあの時、加奈子はしつこい男から逃げる為に体よく口裏を合わせただけなのか ?
加奈子の秘かにほくそ笑む様子が脳裡に浮かんだ。
年甲斐もなく、助平な親父ったらありゃしない。いい気味だ !
そんな思いが頭を過ぎって激しい屈辱感に襲われた。
自分自身の滑稽さと惨めさが全身を包んだ。
再び腕時計に眼を遣ると九時半を過ぎていた。
帰ろう、と思った。
こんな所で、来るのか来ないのか分からない女を待っていても仕方が無い。
わたしは歩き出した。
何故か気持ちは軽かった。
齢はもゆかない女に見事に騙された、という思いはあっても、これで総てがさっぱりすると思うと、愚かな行為への諦めもつく気がした。
<サロン・青い館>を訪ねる事も、もう無いだろう。
北の街の海辺に面した海岸通りには行き交う車の姿も無かった。
当然の事ながらタクシーの姿も無かった。
街灯の灯りを頼りに公園の柵に沿って歩いて行くと漁港への入り口に出た。
この前と同じ様に漁港には数々の漁船が暗い夜の中、影を見せていたがやはり人影は無かった。
その時、思い掛けなく漁港の入り口を入ってすぐ近くの場所に、一台の公衆電話ボックスが在るのが眼に入った。
大きく枝を広げた暗い樹の下に立つ、極くありふれた電話ボックスが何故かその時、わたしの心を捉えた。
瞬間的に思っていた。
そうだ、あれでもう一度電話をして文句の一つも言ってやろう。
復讐心のみが強かった。
そのまま電話ボックスに向かった。
普段、わたしは携帯電話を持ち歩かなかった。
電話をわたしは嫌っていた。
電話には良い思い出が無かった。
義父が健在だった頃にはわたしも携帯電話を持ち歩いていた。
義父からのものを始め、至る所で様々な連絡を受けていた。
地方へ出た折りにはしばしば夜間でも受けた。
概して義父からのものが多かったが、義父は自分の思い通りに事が進まない時には、何時でも何処でも所かまわず電話をして来た。
わたしに取っては理不尽と思える事でも義父は怒りをぶちまけて来た。
「おい、正月用の数の子がまだ入ってないぞ。一体、何遣ってるんだ。さっさと送らせなければ駄目じゃないか。今、売らないで何時売るんだ」
わたしが数の子などには関係のない山間部の地方を廻っている時でも、そんな電話が掛かって来た。
それらの事で義父自身が関わっている事もしばしばあった。
自身の思い通りに行かない時に限って不満をわたしにぶっつけて来るのだ。
わたしはそれでもなお、義父の機嫌を損ねる事を嫌って、翌日には義父に連絡出来る様にと夜中の電話を担当者に掛けたりした。
担当者に取っては当然の事ながら迷惑な深夜の電話で、受話器の向こうからは不機嫌な声が帰って来た。
電話に抱く生理的とも言える嫌悪感は、そうした義父の度重なる怒声や部下達のそれとはない不機嫌な声音によって形成されて来たのだった。
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albi-france様
有難う御座います
小梅ちゃん 何度か見て見馴れているはずなのに
また新たに眼にすると思わず笑いが出てしまうのは何故でしょう
あの澄まし顔がなんとも言えずに笑いを誘います
こちらの気持ちを理解している様にも見えて来ます
前にも書きましたがこれでは愛玩せずにはいらません
はたから見てもその気持ち 充分理解出来ます
旅のお供の重要なパートナーですね
最近はペットを連れての旅行にも理解が進んでいる様です
嬉しい限りではないでしょうか
どうぞ 大事にして上げて下さい
有難う御座いました
次回の小梅ちゃん どの様な表情を見せてくれるのでしょう
takeziisan様
何時も有難う御座います
今回も楽しませて戴きました
雪景色 昨夜は暖かいこの地方でも薄っすらと積もる程度に
雪が降りました
今朝はもう全く影も形もなく朝日の輝く朝を迎えました
NHKテレビでは今朝 新潟県の雪深い地方の番組を放送していました
雪国に生きる人々の寒さに負けない逞しさ
雪景色の美しさ 何時も見入ってしまいます
寒さを除けば憧ればかりが膨れ上がります
三頭山 これもNHK番組 三頭山ではありませんが
毎週 百低山番組を見ています
NHK番組でも詰まらない番組は見ないのですが
地方の景色や人々の地道な暮らしを描いた番組は
拾ってよく見ています
母への手紙 お母様の御写真 いいですねえ
自身の母親の姿も思い出しました あの当時の生活が蘇ります
ブログの中でもお書きになっておられますが
みんな遠い思い出です
ねえちゃ かあちゃ ねえちゃん かあちゃん
寒い地方ではそうやって口を開くのまで節約しているんだ
などと冗談めかして聞いた事がありますが
やはり北国地方の発音ですね
面白いです わたくしは東北地方の方言は好きです
柔らかさがあります
地元 関東の言葉のきつさとは雲泥の差です
なごり雪 懐かしい曲 当時は余り関心を払わなかったのですが
テレビで当時の楽曲の販売コマーシャルで様々な楽曲の一端を耳にした時
ああ あの頃には 案外 好い歌があったのだなあ
などと思いました 今聴いても良い歌が沢山有ります
これも一つの財産ですが やはり遠い思い出の中のものです
有難う御座いました
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