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遺す言葉

つぶやき日記

遺す言葉(547) 小説 <青い館>の女(36) 他 コンクラーベ

2025-05-11 12:22:35 | 小説
                 コンクラーベ (2025.5.8日作)

 

 教皇退位 
 コンクラーベ 
 根(こん)比べ ?
 劇場は今日も開いているのか ?
 華やかな衣装を身に纏い
 豪華絢爛 巨大な建造物内での
 世界を挙げてのお祭り騒ぎ

 神に向き合うのに
 豪華絢爛 巨大な建造物
 華美な衣装など必要なのか
 必要ない
 裸身で向き合う

 神は 自身が自身を律する為に
 自身の心の内に育む存在
 頼るべき存在などでは ない
 
 全智全能の神など 存在しない
 人の生涯 総ては自身が持つ 運命 が
 決める事
 人はただ 今日一日を真摯に生きる
 人に出る事はそれだけ
 
 人の運命
 運命は 閉ざされたものでは無い
 無限の可能性 無限の絶望を秘めている
 努力によって開ける運命
 永遠に開かれない運命
 偶然がもたらす幸運
 偶然がもたらす不運 悲劇
 
 運命の予見など
 誰にも出来ない
 この世に存在し得ない
 神などに出来るはずがない
 神 自身が自身を律する為に心の内に育む存在
 神は 道端の一本の草木にも宿り得る

 豪華絢爛 煌びやかな衣装 寺院 
 飾った名称など
 神は 必要としない
 総ては教会宗教 その飾り物 権威付け 
 虚栄の為の道具に過ぎない 

 教皇退位 コンクラーベ
 劇場は今日も開ているのか ?
 バチカン その内膜  真の姿は ?




    神 宗教 の 名の下に 醜い争い
    戦争は起きても
    神 宗教に 戦争を収める力は無い







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              <青い館>の女(36)



 

 唯一、わたし達を悩ませていたのが、わたしが最初に加奈子の部屋を訪ねた時に眼にした、あの男だった。
 男はなお、加奈子に付き纏っていた。
 わたしが加奈子を知らなかった頃から続いている事で、仕方がないと言えば言えるかも知れなかったが、それだけで済まされる事でも無かった。
 わたしが二度目に加奈子の部屋を訪ねた時にも男は居た。
 わたしの乗ったタクシーがマンションの前で停まると、慌てた様に四つ角の建物の陰に隠れる男の姿が見られた。
「今日もあの男が居たよ」
 わたしが言うと加奈子も、
「わたしもカーテンの陰から見てたんですよぉ」
 と言った。
 これから行くから、とわたしが電話をした時、
「人目に付くといけないから、タクシーを降りたらすぐにわたしの部屋へ来ちゃってくれますかぁ」
 と加奈子は言った。
 タクシーが止まる音がしたので外を見ると、あの男の姿があったという事だった。
「わたしの部屋に明かりが点いている時には何時もああして、うろうろしてるんですよぉ」
 加奈子は困惑の表情を浮かべて言った。
 わたしはだが、今度は警察という言葉は口にしなかった。
 加奈子との不健全な関係、その意識がこの時にも頭の片隅を過っていた。
 それにしても、一体、加奈子と男との間にはどの様な関係があったのだろう ?
 男がこれ程までに執拗に付け廻す裏には当然、何かの経緯があるはずだった。
 わたしは二人の間の背景に思いを馳せながら聞いた。
「全然知らない男なの ?」
 加奈子は隠す事もなく言った。
「そうじゃなくてぇ、二回か三回、お店に来た事があるんですよぉ。その時にぃ、わたしを指名してくれてぇ、でもぉあのお店は高いからぁお金が続かなくなっちゃったみたいでぇ、それっきりぃ来てないんですよぉ」
「それからずっと、後を付け廻しているの ?」
「そうみたいなんですよぉ」
「男は店で、奥の部屋へ行ったの ?」
 興味に駆られて聞いた。
「行かなかったんですよぉ。何時も一万円だけ使って帰ったんですよぉ」
「奥に部屋がある事は知ってたの 」
知ってましたよぉ。お店に来た人にはみんな説明しますからぁ」
 それで納得した。
 何処か人当たりの柔らかい加奈子に男が魅かれたとしても不思議はなかった。
 それでも、年若い男にはそんな心の内を満たすだけの財力が無かった。
 胸の内に溢れ出る若い欲望と共に、それを満たす事の出来ないもどかしさが、加奈子を高嶺の花として男に仰ぎ見させたとしても不思議は無かった。
「何をしている男なの。学生 ?」
 わたしは聞いた。
「良く知らないんですけどぉ、働いているみたいな事を言ってましたよぉ」
「君はその男が嫌いなの ?」
「若い奴なんて大っ嫌い ! あの人じゃなくても若い奴なんて大っ嫌い」 
 驚く程に激しい感情をむき出しにして加奈子は言った。
 わたしはその口調の激しさに驚いたが、何時だったか加奈子が同じ言葉を口にしていた事を思い出した。
 加奈子と若い男との間に一体、何があったのか ?
 無論、わたしの知り得る事ではなかったが、複雑な状況を想像しながら、
「それで君は、わたしの様な年寄りを相手にしているんだ ?」
 と冗談めかして言った。
 加奈子はその言葉には答えなかった。
 堅い表情のまま口を噤んでいた。 
 わたしはそんな加奈子をなだめる様に、
「兎に角、なるべく男を近付けない様にした方がいいよ」
 と言った。
 男はそれからもなお、加奈子に付き纏っていた。
 夜中の電話、その電話の中での卑猥な言葉による行為の強要、そして付け廻し。
 男が何時、何処から現れるのか予測が出来なかった。
 仕事に出掛ける時間帯の事もあれば、深夜一時過ぎの帰宅時の時もあった。
 隙を見せれば男は何処ででも接近して来た。
 過去に何度か腕を掴まれたり、背後から抱き締められたりした経験があるだけに、細心の注意だけは怠らなかった。
 それでもある時には、深夜の帰宅時にマンションの玄関内で待ち伏せされた事があった。
 加奈子の悲鳴を聞いて男はすぐに逃げて行ったが、以来、マンションの正面玄関の壁には <最近、痴漢が出没します。不審な者を見た人は直ちに管理人に御報告下さい> と書かれた大きな注意書きが張り出された。
 男はそれ以来、建物の中に入って来る事は無くなったが、加奈子は自分が付け廻されている事は管理人にも話さなかった。
「いろいろ聞かれると嫌(や)だからぁ」
 と言った。




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                takeziisan様


                春真っ盛り 良い季節になりました
               それにしても今年は雨が多い様に感じられます
               野に咲く花にとって雨は良いのか悪いのか  
               普段 何気なく眼にしている野の花 草花たち
               改めてこうして見ると実に美しい衣装を纏っています
               そんな美しさ 自然の美に触れる事の出来ない都会生活の味気無さ
               今はしみじみ自然の中でもう一度暮らしてみたいと思っています
               毎回 ブログの記事 羨ましい思いで拝見しています
                モンカラクサ 初めて眼にします
               外来種でしょうか そう言えばこの頃 セイタカアワダチソウの
               噂を聞きません
                半世紀以上前 この地に来た時には辺り一面セイタカアワダチソウの群生でしたが
               今ではどこもかしこも人家の屋根 壁ばかり
               しみじみ時の流れを感じます  
               マツヨイグサ 宵待ち草と呼んでいましたが懐かしい花です            
               紫蘭は旺盛な花でほったらかしの土の中から芽を出し
               庭の片隅にまで花を咲かせています
               防風囲い 一口に農業と言っても農家さんの御苦労が偲ばれます
                方言 良いですね 特に関東以北地方の方言が好きです
               柔らかい響き 寒さの厳しい中 互いに思い遣る心の表れでしょうか
                様々な花の美しさ 眼の慰めです
               有難う御座いました






































































































 
         

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