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MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『一条さゆり 濡れた欲情』

2015-03-27 23:22:16 | goo映画レビュー

原題:『一条さゆり 濡れた欲情』
監督:神代辰巳
脚本:神代辰巳
撮影:姫田真佐久
出演:一条さゆり/伊佐山ひろ子/白川和子/粟津號/高橋明/小見山玉樹/小沢昭一
1972年/日本

劇場と映画の演技の違いについて

 「一条さゆり」とタイトルに名前が掲げられているにも関わらず、本作の真の主人公は伊佐山ひろ子である。正確を期すならば、ストリップ劇場の主人公は間違いなく一条さゆりなのであるが、映画の主人公は伊佐山ひろ子であるというべきであろう。それは不思議なことに映画内で自分自身を演じている一条さゆりの演技がぎこちなく、一方でストリップのショーにおいて伊佐山ひろ子が一条さゆりに勝てるわけがないからである。しかし海に飛び込んだり、隠れていたトランクが坂道を転げ落ちてトラックと衝突したり、警察署内でも服を脱いでしまう伊佐山の縦横無尽の活躍はアナーキーと化しているのだが、ラストでストリップショーの最中に下腹部に力が入りすぎて牛乳を含ませた脱脂綿を飛ばしてしまうところはストリッパーとしての限界を露呈してしまうのである。
 それにしても今日の出来事なのであるが、驚いたことに劇場後方で痴漢騒ぎがあり、成人映画を観にくる女性を狙って映画を観にくる輩がまだ存在するようでは作品の質がいくら良くても安心して観ていられないと思う。気をつけなはれや!


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