ザ・ロード
2009年/アメリカ
倫理と偶然
総合
60点
ストーリー
0点
キャスト
0点
演出
0点
ビジュアル
0点
音楽
0点
モーガン・フリーマンとアントニオ・バンデラス主演の『ザ・エッグ』、デンゼル・ワシントンとゲイリー・オールドマン主演の『ザ・ウォーカー』とタイトルに‘ザ’がつく作品とは相性が悪いことは分かっているのだから、性懲りも無く『ザ・ロード』というタイトルの作品をわざわざ観にいく必要はないのではあるが、どういうわけなのか怖いもの見たさという誘惑にいつも負けてしまう。
父親は息子に他人を信用することを説きながら実際は絶えず他人に襲われることを想定するという二律背反を生きている。父親が亡くなった後で、息子の前に現れた家族は2人の後をずっと追っていたことを告白する。その家族は2人を助けたいと思っていたのであるが、父親の他者に対する疑心暗鬼のために2人に声もかけられずにいたのである。逆に言うならば最初から2人を襲おうと狙っている人間しか2人に近寄れない状況を作っていたのは父親本人なのである。
結果的に息子は善良な家族と巡り会うことができたのだが、それは父親の倫理観とは全く関係のない偶然の賜物である。つまりいずれにしても父親の苦労は水泡に帰すしかないという話になってしまう。もちろん父親の子どもに対する役割とはそのようなものであるという寓話というのであるならばかまわないのであるが、それならば詳しい状況説明もされないまま息子と父親を捨てて出て行ってしまった母親の描かれ方があまりにも気の毒である。
やはり景気づけとしてタイトルに‘ザ’をつけて弱い物語を盛り上げようとする傾向があるという私の推測は間違っていないような気がする。
中村獅童、『みつばちハッチ』の舞台あいさつで水を差すコメント!?「小学生のころ、スズメバチに刺された」 - goo 映画
1977年にフジテレビで放映されたテレビアニメ『あらいぐまラスカル』を見た人が
ラスカルの可愛さからペットにしようとしてアメリカやカナダから輸入して飼うまでは
よかったのであるが、実はアライグマというのは非常に気性が荒い動物である事に
遅ればせながら気がついた飼い主たちが捨ててしまったために今では環境省の
特定外来生物に指定されてしまったらしい。『みつばちハッチ』の総合プロデュース
を手掛けた小山薫堂は「困った事に、この夏は蚊を殺せなくてもうずいぶん刺されて
います」とコメントしているが、アライグマや蜂は殺せなくても蚊は殺せると思う。