「バッタを倒しにアフリカへ」前野ウルド浩太郎
私は虫が苦手である。
でも、興味はある。
バッタ博士・前野氏のアフリカ・サハラ砂漠での奮戦の書。
と同時に、学者が食べていく苦労も描かれている。(好きな事をするのも大変だなぁ)
モーリタニアの風習も描かれていて興味深い。
軽妙な文章で、楽しく読めるよう工夫されている。
P158
「砂漠のヘビは水を求めて深夜徘徊する。ベッドの脇に水を置くのはヘビを呼んでいるようなものだ。寝るときは必ず水をベッドから離すこと。そして、ベッドは砂丘の頂上にセッティングするのがベストだ。草木の周りにはヘビがよく潜んでいるから、襲われやすいぞ」
P207
日本では細めの女性が好まれる傾向にあるが、逆にモーリタニアでは、ふくよかなほうがモテる。そのため、少女時代から強制的に太らせる伝統的な風習がある。これは「ガバージュ」と呼ばれるもので、現在は健康によくないからやめるようにと政府が呼びかけている。
【ネット上の紹介】
バッタ被害を食い止めるため、バッタ博士は単身、モーリタニアへと旅立った。それが、修羅への道とも知らずに…。『孤独なバッダが群れるとき』の著者が贈る、科学冒険就職ノンフィクション!
第1章 サハラに青春を賭ける
第2章 アフリカに染まる
第3章 旅立ちを前に
第4章 裏切りの大干ばつ
第5章 聖地でのあがき
第6章 地雷の海を越えて
第7章 彷徨える博士
第8章 「神の罰」に挑む
第9章 我、サハラに死せず