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「愛憎の王冠」フィリッパ・グレゴリー

2016年08月28日 19時05分53秒 | 読書(小説/海外)


「愛憎の王冠」フィリッパ・グレゴリー

先月読んだ「ブーリン家の姉妹」の続き。
エドワード6世~メアリー、エリザベスの時代を描いている。
女王に道化として仕えたハンナの目を通して語られる。
「ブーリン家の姉妹」より、こちらの方が面白く感じた。

P45
「もし彼がエリザベスから王位継承権を取りあげれば、つぎはフランスの王子と結婚したスコットランドのメアリーだ。スペイン王のフェリペにとってみればイングランドの王位をフランス王の息子に奪われるぐらいなら、悪魔の化身にくれやったほうがましだ。そうは思わないか?」


メアリー(左)とエリザベス 

メアリーはカトリック、エリザベスはプロテスタント。
そして、ユダヤ人のハンナが語る。
日本人には分かりにくい、微妙な問題。
外国作品を読むときのハードルのひとつ。
それでも、何かを感じたくて読んだ。

【覚書】
ヘンリー八世は6人の妃をもった。
キャサリン・オブ・アガゴン→アン・ブーリン→ジェーン・シーモア→
アン・オブ・クレーヴ→キャサリン・ハワード→キャサリン・パー
最後のキャサリンがエドワード6世と一緒に、エリザベスにも教育をほどこした。
陰の功労者、偉大な王妃と言える。

【ネット上の紹介】
6人もの妻を娶ったイングランド国王ヘンリー8世亡き後、王位を継いだエドワード6世が病弱だったゆえ、水面下では継承者争いが勃発。最初の王妃の娘メアリーと、二番目の王妃で悪名高きアン・ブーリンの娘エリザベスを中心とした醜い争いに、ダドリーをはじめとする貴族らが激しく絡む。女王に道化として仕えたハンナの目を通して語られる裏切りと愛憎の英国版“大奥”の物語、決定版。