春はまだ遠い妙高の麓、脇野田の雪原の中、「勝負玉」FA☆85mmF1.4を着けたアサヒペンタックスK2DMDを構え、凍えながら今かとターゲットの通過を待つ。
ファインダー越しに見る、地平線も溶けた一面白いキャンバスの彼方に、二つのシールドビームが輝く。EF64の重々しい釣り掛け駆動音も、後に続くタキ車とコキ車のジョイント音も、シャッター音とけたたましいモードラの作動音も、降り頻る雪にかき消され、4381レは懸命に雪を蹴散らしながら静かに視界を横切って行った。
4381レ、本日も脇野田定時通過!
(P:2003年2月 信越本線 脇野田-北新井)