新専貨回想

平成の世を駈けたヤード系輸送の末裔

出発準備

2011-05-29 23:06:32 | 日本海縦貫線/上越線/信越線

 まだ街は寝静まる、始発電車前の早朝の黒井駅、4380レ二本木行となる貨車は既に出発線に引き出され、やがて直江津から牽引機EF64が単回でやって来る。明け方の凍える寒さの中でも誘導員は黙々と連結作業を進める。

 雨の日も、雪の日も、深夜でも、早朝でも、いつも通り列車を動かし、物流の動脈を支える人たちに感謝。いつまでも、どんな時も力強く走れ、貨物列車。

(2003年2月 信越本線 黒井駅)


走れ新専貨

2011-05-22 13:24:41 | 日本海縦貫線/上越線/信越線

 春はまだ遠い妙高の麓、脇野田の雪原の中、「勝負玉」FA☆85mmF1.4を着けたアサヒペンタックスK2DMDを構え、凍えながら今かとターゲットの通過を待つ。

 ファインダー越しに見る、地平線も溶けた一面白いキャンバスの彼方に、二つのシールドビームが輝く。EF64の重々しい釣り掛け駆動音も、後に続くタキ車とコキ車のジョイント音も、シャッター音とけたたましいモードラの作動音も、降り頻る雪にかき消され、4381レは懸命に雪を蹴散らしながら静かに視界を横切って行った。

 4381レ、本日も脇野田定時通過!

(P:2003年2月 信越本線 脇野田-北新井)