短い夏休みを利用して、山陽~山陰方面へ旅をしてきました。今まで気になりつつも、なかなか行く機会の無かった場所を集中的に巡る、言わば「落穂拾い」の旅ですね。とにかく暑いのと、天気が不安定なのには参りましたが。
で、表題の写真の場所、伯備線の足立駅、かつてはD51の3重連が牽く新日鐵広畑向け石灰石専貨の始発駅として有名になった所です。昭和61年11月国鉄ダイヤ改正で石灰石列車も廃止された現在は、周囲に石灰工場以外見事に何も無い、本当に静かな山峡の小さな駅です。
これが時刻表、迂闊に降りるとえらい目に遭います?(笑)
貨物扱があった当時はちゃんとした駅舎があったようですが、今はプレハブのお粗末な駅舎しかありません。周囲には商店はおろか、自販機すら1台とありません。飲食物は事前に必ず用意すべし、何より気の短い人は安易に降りないように注意?信越線二本木駅が天国と思える何も無さです。
駅から伯耆大山方へ数分歩くと、谷間に現れる要塞地帯のように巨大な石灰工場群が圧倒的大迫力。
それで、何故こんなところに降りたって? 大分以前この駅を通過したとき、かつて貨物扱いがあった頃のホーム上屋とか荷役設備がまだ残っており、それがかなり良い雰囲気を醸し出していたので、間近で見てみたい、と思っていたのですが、残念ながらその目論みはあっさり崩壊しました(苦笑) 上の写真の左奥辺りにあった筈なのですが、きれいさっぱり撤去され後の祭りでした(涙)。確か一畑のデハ20とかデハ1とかが健在だった頃だから、もう10年以上前になるでしょうか。そんな古い情報じゃ無くなっていて当たり前だろとの声が聞こえてきそう…一応、その時車内からスナップしたカットがどこかにある筈なのですが、ポジフィルムの山の中から探さなければならないので、今回はお見せ出来ません。その代わりといっては何ですが、足立石灰工業さんのサイト中に、貴重な専用線現役時代の画像があるので、是非覗いてみてください。
途中で交換する381系「やくも」や、通過するEF64-1000の貨物を撮ったりしながら、待つ事約2時間、新見行きの115系2連がやって来たときはホッとしました。では次の目的地、井倉に向かうことにしますか。
(撮影:2008年8月15日 伯備線足立駅にて)