新専貨回想

平成の世を駈けたヤード系輸送の末裔

全検上がり 2

2009-04-25 21:31:15 | 京阪神各線

 それが珍しい形式だったりすると、尚更嬉しいものです。積荷自体はポピュラーなモノですが、ペンゾールや石油類タンク車の臨専で済ませるケースが多かったので、クレオソートの専用車は珍しいモノでした。形態的には石油類タンク車そっくりですが…

 タキ2754ととタキ1862、安治川口名物としてお馴染みの存在でしたが、動くことは少なかった様で、私も一度、倉敷で3865に連結され下って行くのを見ただけでした。運用先は、新南陽だったようです。

(P:1994年1月2日 桜島線 安治川口駅にて)


全検上がり

2009-04-25 21:18:38 | 京阪神各線

 手前に雑草のダメダメ写真ですが、全検上がり直後の黒光りピカピカの貨車は、いつ見ても気持ち良いものであります。写真を撮るには露出が難しい困りものなのですが…

(P:1994年1月2日 桜島線 安治川口駅にて)


石油元売りのタンク車(その5)

2009-04-18 12:12:32 | 山陽線/山陰線

 次は最後まで山陽地区に残った出光興産のタキ9800、これもキグナスのタキ45000と同じく、ローカル線区への小規模短距離輸送用に残っていた例です。本車は新南陽の出光製油所から、山口線経由でダイワボウ益田工場へのC重油輸送に就いていました。山口線経由で益田~江津(日本製紙)へ化成品やパルプを輸送する新専貨列車がDD51牽引で走っていたことも懐かしいところ。当時ダイワボウ工場内には、構内輸送用として除籍された川製極太タンク体のタキ2800や、穴開きプロテクタのタキ5750などの多数の私有貨車がありましたっけ。

(P:1995年12月28日 山陰本線 益田駅にて)


石油元売りのタンク車(番外編2)しかし…

2009-04-11 22:36:18 | 東海道線

 これが連結されているのを見た時は、それは大変な驚きでした。恐らく最後の目撃情報が4年以上前の1993年正月、汐見町に出現した時でした。以後は全く情報も無く、製油所内で朽ち果てているか、据置タンク代用、構内輸送用、最悪もう現車はこの世に存在しないかもしれない、どれにせよ現車を見る事は叶えられることは無いと、私有貨車両数表の当該欄を恨めしそうに眺めるのみでした。

 その「夢の」車輛がこの目の前にある、信じ難い気持でした。他に類例を見ないドームレス構造の石油系2軸タンク車、その特異な形態に見入り、あれこれ写真に撮り、清水まで追い掛けて、発車時刻まで眺め回したものです。

 しかし…この車輛が再び日の目を見たことの意味するところは…

修繕票差しに差さっているのは、「命に依り臨時検査済 半田埠頭に回送 平成9年6月27日 千葉区」、そう、二度と帰らぬ旅立ちであったのでした。永年北袖の富士石油構内に留置されていたのであろうか。標記類はかすれ、全体的に白っぽく褪色し、錆も浮いたやつれた姿で、かつては潤滑油を積んで通い慣れた路を、今日ばかりは空荷で西を目指し去って行きました…

 3363レと対になる上り3362レ、この日は今は貨物鉄道博物館に収蔵されているタム2920が、タム9200とは対照的に全検上がりの美しい姿を見せてくれました。この列車も、これまた見事な編成ですね。

(1997年7月19日 3362レ/清水、沼津駅で記録)
機:EF651064(新)
1:タキ35646 銘なし NRS/神栖
2:タキ23501 S55富士重 保土谷化学/郡山
3:タキ9839 ? JOT/四日市
4:タキ16502 ? 昭和電工/扇町
5:コタキ27777 銘なし 東亞合成/伏木
6:コタキ47780 S50富士重 保土谷化学/郡山
7:コタキ10736 S49三菱 JOT/郡山
8:コタキ8144 銘なし 日産化学/速星
9:タキ35203 S42川車 日本石油/根岸
10:タム2920 S33日車支 JOT/沼垂
11:タキ42768 S39新三菱(S56日車改)JOT/沼垂


石油元売りのタンク車(番外編1)幻のタム現る

2009-04-10 19:52:47 | 東海道線

 前回、共石の機械油輸送用タキについて触れましたが、今回はもう少し昔に同用途に使われていたタンク車の話を。

 1997年7月19日のこと、私はいつもの様に吉原駅のホームに立ち、真夏の日差しの照りつける中、3363レの到着を待っていました。で、やってきたのはこんな編成。ん、中に変なのが1輌いるぞ?

機 EF651078(新)
1.コタキ75751 ? 小名浜製錬/宮下(宮下→本吉原 濃硫酸)
2.タキ35046 S42川車 NRS/村田(安善→清水 空車)
3.タキ14737 H08日車 日本触媒/浮島町(浮島町→東港 酸化エチレン)
4.タキ14729 H04日車 日本触媒/浮島町(浮島町→東港 酸化エチレン)
5.コタキ22754 S45富士重 保土谷化学/郡山(郡山→伏木 苛性ソーダ)
6.タキ15701 S44日立 JOT/郡山(北袖→新南陽 空車)
7.タキ8850 S42日車支 JOT/名古屋南港(北袖→新南陽 空車)
8.タム9200 S42川車 (Jエナジー)/水江町(北袖→東港、空車)
9.コタキ24207 S43三菱 JOT/名古屋南港(浜五井→安治川口 炭酸カリ)
10.コタキ29012 S50日車 JOT/郡山(奥野谷浜→速星 空車)
11.アコタキ7531 銘なし 日産化学/速星(奥野谷浜→速星 空車)
12.アコタキ7540 銘なし 日産化学/速星(奥野谷浜→速星 空車)
13.タキ13713 S46富士重 内外輸送/南四日市(新興→塩浜 酢ビモノマー)
14.タキ16516 銘なし 昭和電工/扇町(扇町→東港 プロピレンオキサイド)

今考えると、非常に豪華な?編成ですが、今も11時前に吉原のホームに立つと、こんなのがやって来そうに思えて仕方ありません…(続く)


石油元売りのタンク車 その4

2009-04-08 22:58:12 | 臨海鉄道

 今度もやはり、北袖―汐見町で機械油を運んでいた共石のタキ3000です。同社のタキ1500と共に東海道3362/3363の常連だったので、見た方も多いと思います。機械油輸送用=旧車と珍車の溜まり場、を地で行くパターンですね。

 この運用と言えば、やはり「あの」車を出さない訳には行かないかな…

(P:1993年11月16日 京葉臨海鉄道 村田駅〔現:千葉貨物駅〕にて)


石油元売りのタンク車 その3

2009-04-07 23:33:49 | 首都圏各線

 雪の日の越中島貨物、またもや機械油類輸送用車で。良く見ると、マンホールにグリーンのビニールシートが被さっていますが、これは積荷が水分の混入を嫌う冷凍機油だったための措置だそうで。ユーザーによっては、更に除湿装置まで追加改造している例もありました。

 共同石油のこのマークも、石油業界再編の波に飲まれ、日石のコウモリやサンライズ共々過去のものに…


石油元売りのタンク車 その1

2009-04-05 23:30:52 | 東海道線

 私が私有貨車の撮影を始めた頃、石油タンク車の輸送各社への移籍は既に進み、元売り所有のタンク車は日石以外、少数が辛うじて生き延びているに過ぎませんでしたが、それでも合併でタンク車を全て手放した旧丸善/大協以外は一通り見ることが出来ましたっけ。昭和シェル、エッソ、九州石油、ゼネラルは撮影機会を逸してしまいましたけど…

 先ずは清水を拠点に、安善や汐見町へ機械油を輸送していた、モービルのタンク車を。機械油輸送は大抵、古い車輛や異端児的形式の姥捨て山と相場は決まっていましたが、この運用も例に漏れず、集約輸送用の43系タンク車の増備が進む中、既に二線級となりつつあったタキ35000や9900に混じって、北海道以外では希少なタキ17000も入っていました。

若番タキ9845。紀勢本線の初島駅常備…って、61-11改正で廃止じゃなかったっけ?

こちらは普通のタキ35000。これを撮ったヤード自体、今は跡形もありません…

(P:1997年2月24日 東海道本線 清水駅にて)


景気悪い話

2009-04-03 23:53:05 | 民鉄・3セク

 景気と言うものは、ほとんど「ムード」で成り立っているものだから、景気が悪い悪いと騒ぎ立てるのはマイナスにしかならない、と言うのも真理、なのでしょうが、現実に仕事が無くて臨時休暇になってしまった事実は如何ともしがたいので、ちょっと出かけてみるか、と岳南行って来ました。

 結果は、朝一番701レこそ貨車が付いたものの、次702レは単機で上って行ったと思ったら、703レはそのまま単機で下ってきてしまったのは何故??? 704レ、706レは順当に?まずまずの編成だったけど、705レはコキ1+パワム1のミニ編成、707、708と原田臨貨はウヤでした。土曜日はウヤが多いのは以前からなのですが、この不景気で金曜でも少ないのね…

 それにしても最近行くと来るのは赤いのばっか…最初は物珍しかったけど、やっぱりこのカマは茶色い方が好きかな…

(P:2009年4月3日 岳南鉄道線 吉原-ジヤトコ前にて)