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☆ 大河ドラマも型の文化に従った

2017-01-11 13:41:05 | 日記
「ぶらり車イス紀行」  その768
     ☆ 大河ドラマも型の文化に従った


 2017年1月8日、大河ドラマ『おんな城主・直虎』が始まった。
そして、この放送を見ていて、その昔、フーテンの寅さんでおなじみの
『男はつらいよ』の山田洋次監督の話を思い出した。

 山田監督は、映画『男はつらいよ』のロケ先で渥美清さんとの会話を
紹介している。その会話の中で寅さん(渥美清)は、昭和の初めの頃ま
では、日本中には何百と言う旅回りの劇団があって、劇団ごとに型を身
に付けた役者が、役割さえもらえば型を身に付けた役者は、稽古などし
なくても演じられたと言う。

 続けて、寅さんは、
……舞台の幕が上がる。舞台の上に下っ端の役者が二人、茶店の縁台で
団子を食って世間話をしている。この二人はハナ(最初)から板(舞台)
にいるから板つきと呼ばれる。やがて立ち上がって
「ばあさん、銭置いとくよ」
と言って去ります。団子屋のばあさんがお盆を手に出てきて
「めっきり涼しくなったねぇ」
てなことを言う。これが春だったら
「もうすっかり春だねぇ」
と言う。芝居の季節を知らせるだけだから、なんだっていい。
(バックに笛や太鼓の祭囃子が聞こえる)
そこへ、若い娘が登場し、甲高い声で
「おっ母さん、お兄ちゃんは今頃どこで、どうしてるんだろう」
これは『秋葉の火祭り』という芝居で、状況設定を教える役。次の役は
「大変だー」
ドタバタと出てきて怒鳴るだけだから、芝居は下手でも声の大きな役者
になる。そこで、客席はシーンとなる。声の大きな役者は続けて、
「大変だー、お前とこの兄さんが、鎮守様でケンカしてるぞ」
そして、いよいよ二枚目、主役の登場となる。……。

 大河ドラマの初回は、昔の物語展開に似ている。でも、無意識であっ
ても芝居の型を踏襲されている方が、テレビの前で見ている方もなぜか
心が落ち着く。だけど、時代設定は戦国時代であることは分かったが、
歴史を変えることは出来ない。だから、今後のドラマ展開が成否のカギ
を握っている。1年間どんな展開になるのか楽しみである。
                       たかし  でした。