前回に続き椅子の話ですが、最近見つけたイイ椅子をひとつご紹介。
イギリスのアーコール社(Ercol)のアンティーク。その名は「ウインザーキッチンチェア」。お気に入りのインテリアショップ・高松市大工町の「dodo」さんで発見。
とても軽やかなデザイン。特に細い脚が魅力的。座面は堅木(ニレ材)ですが、オシリの形に合わせて少し湾曲していて座りごごちもグッド。
こんな細い部材で椅子を成立させる技術もスゴイと思いますが、なんといってもこのデザイン。これを作ったヒトはたぶん天才。
■dodo / 香川県高松市大工町7-15 アカネビル2F
まあしかしこれも巨匠が作った名作椅子。値段も少々お高い。正規品なら30万は下らない。うーむ、ならばやはりユーズドしかないか。というワケであちこち探すけど高松みたいな地方都市にはなかなか無いのですね。
と、半ばあきらめていたところ、以外な場所で発見!それは高松市林町のカフェ「nene-ricky」さん。こちらのホームページの店内写真にアルミナムチェアが写っているのを偶然見つけ、すぐさま店へ。マスターと話をすると譲って頂けると。ありがとうございます!!


ちなみにこの椅子、モダンなデザインに見えますが1958年の作。50年経っても通用するデザイン、それがこの椅子のスゴイところなんだろう。
ワタクシもこの椅子に座り、50年経っても美しい家のデザインを日々思考して参りたい、このように思っているのであります。
6/11。高松市内の現場へ。ここではキッチンやお風呂など、住宅の水周りを中心にリフォーム中。今日は製作したオリジナルキッチンのご紹介。
今回はスペースの制約もあり、アイランド型ではなく長さ2.7 mの一列型で設計しました。天板や側面はステンレス。引き出し部は杉板(無垢材)、自然塗料仕上げ。ビルトインのガスレンジ、食器洗い乾燥機を装備。
キッチンにはいろんな大きさの収納すべきモノがありますよね。小さいもの、大きいもの、長いもの。なので引き出しもいろいろな大きさを用意しました。キッチンの設計では、引き出しの大きさを決めることが最も難しいかもしれません。毎回スケール片手に悪戦苦闘。でも自信作なのできっと便利。
引き出しはスライドレール付。奥まで無駄なく使えるし、重いモノを入れても大丈夫。
水栓は定番ですが GROHE を採用。デザインだけでなく使い易さも兼ね備えた製品。キッチン周りの器具に関しては、国産品はまだまだ欧米メーカーに追い着いていない感じがします。
ステンレスは厚さ1.2 mm 。ヘアーライン仕上げ。ステンレスも厚くなるとキレイに曲げるのは結構技術が必要。
オリジナルキッチンを作り始めた当初は試行錯誤の連続でしたが、設計する私たちも、製作する職人さんたちも次第に経験を積み、改良を重ね、ようやく自信を持って世に送り出せるレベルになったかなと思います。今後はもっとバリエーションが増えるよう、さらに研究・開発を行っていきます。大量生産品にはない、手作りのテイストを感じるキッチンを追求して行きたいと思います。


家具シリーズの5回目。今回は2つの家具をご紹介。
まずは「高知杉のベンチ」。厚さ4cmのがっしりした材木を使用。座面の奥行きを広くとってあるので座り心地もなかなかです。ちなみにこれは、病院の待合室で使っています。
続きまして「洗面カウンター」。天板は桧(ヒノキ)で、その他の部材は杉を使っています。既製品の洗面台もいろいろ機能がついていて便利なのでしょうが、個人的にはあの「プラスチックのかたまり」具合がどうも苦手。ならばそれとは対極にあるカウンターを作ろうってことで、オール無垢材で製作しました。ある意味、大手メーカーでは絶対作れない(作らない?)一品。
「木のカウンターって水にぬれても大丈夫なの?」とよく聞かれますが、桧は水に強い木ですし、植物系オイルを塗ってあるのでお手入れは以外とラクです。 しかしなんと言ってもこのウツクシイ木目、そして桧の香り。温泉ですよ、温泉(笑)。