知って得する!トリビアの泉
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こども6号の前のエレベーターを降りたとたん
あの子の 泣き声が 聞こえてきた
病棟中 わが子の大声が ひびいていた
きょう2回めの抗ガン剤治療が始まった
処置室で 怜美は 泣きじゃくっていた
か細い腕に 点滴をさされて かわいそう・・・・・・・・
母親として 見ていられない気分
代われるものなら 代わってやりたい
痛いの 少し がまんしてね
おくすりで ガンを 退治しようね
強い生命力で 病魔を やっつけようね
だから 痛いの がまんしてね
小児病棟

髪の毛が抜けて 丸坊主の男の子
栄養状態が悪くて ガリガリの女の子
廊下で すれちがう度 胸が痛む
あの子も もうすぐ 髪の毛 抜けていくんだ
他の子より ずい分成長も 遅れてしまうんだ
いつまでも 赤ちゃんかも知れない
でもあの子は 何も知らず がんばってる
生きようと必死で 病気と闘かってる
怜美・・・・・・・わたしの赤ちゃん!
たとえ どんな姿になっても 生きてて欲しい
目が見えなくなっても 手足が動かなくなっても
がんばって 生きていてほしい
怜美が生きている限り お母さんはがんばれる
怜美のためなら 一生 苦労の人生でもいいから・・・・・・
面会

「ママ・・・・・・・帰らないで」って 淋しがらないから
まだ病室を出るのは そんなにつらくないけど
あの子が 泣いているときは 帰れない
抱っこして あやして 眠らせて
やっと寝たら そっと そっと しのび足
ドアのところまで行く
うしろ髪ひかれる想いで ふり向くと
あの子は しっかり目をあけて 私を見てる
そのいたいけな 瞳を 見たら
もう 帰れない
また あの子の 側に行って
小さな体を 抱きしめてしまう
’れみちゃん ねたふりなんかして いけない子・・・・・
ママはずっと ここに いるから・・・・・・’
急に病状が悪化!
    生き抜いて! 怜美・・・・・・
なぜか涙が・・・・・

あなたを 抱っこしているとき
おかあさんは とても 幸せです
あなたの 体の このぬくもりが
消えてしまう日なんか 来るはずはないと
信じているけど 涙がこぼれる
きっと 今が 幸せだから 泣けてくるんだ
悲しいから 泣いているんじゃないの
怜美・・・・・・そんな心配そうな顔で
おかあさんを 見ないで
そんな哀しそうな瞳で 見つめないで
泣き虫おかあさんで ごめんなさいね
怜美が あまりに かわいいから
怜美が あまりに いい子だから
幸せすぎて 涙が あふれるの
レミに逢えない日

逢いに 行けなくて ごめんね
風邪がれみにうつるといけないから
だけど一日でも れみの顔見ないと心配!
’きょうは どんな具合かなァ’って
’おかあさんが行くの 待ってるんじゃないか’って
ひとりぼっちの れみのこと・・・・・・
れみの表情やしぐさが 頭からはなれない
れみにうつらない病気なら
おかあさんは 這ってでも
貴女に 逢いに ゆくのに・・・・・・
ごめんね・・・・・・・・待っててね!
あしたは元気になって れみに逢いにいくから
そして 何時間でも 貴女の側にいる
負けたらあかんよ

怜美ちゃん 死んだらあかんよ
もう産まれて 2ヶ月もがんばったのだから
ぜったいに生きるために 生まれてきたのだから
小児ガンなんかに 負けたらあかんよ
小さな体であんな大手術に 勝ったもんね
強力な副作用の抗ガン剤にも 耐えたもんね
毎日の検査や点滴も 必死でがまんしてる
怜美ちゃん 強い子やもん 負けへんよね
怜美が 本当に 強くて 元気で
おかあさんを 安心させてくれるから
よけいに 怜美が 不憫でかわいそうに思う
’あと何日たったら治るからね’って 励ましてあげたい
怜美の強い生命力で
小児ガンに勝てる日が 必ず来るから
その日まで ぜったいに 負けたらあかんよ!
何があっても怜美と・・・・・

1日何時間も お題目を唱えること
毎日病院へ行って 怜美に会うこと
怜美のおむつカバーや肌着を 洗濯すること
あの子のために してやれることは それしかない
でも怜美のために 何かをすることは
私にとっては・し・あ・わ・せ・そのもの・・・・・・・
怜美がそばにいないこと やっぱり淋しいけど
怜美に毎日逢いに行けること とてもうれしい
怜美がいるから 私は生きられる
たとえ いつまでも こんな状態が続いても
たとえ あの子が どんな姿になったとしても
私に赤ちゃんだから 私の子どもだから
何があっても 怜美といっしょに苦しめる
怜美に できるだけのこと してあげたい
母親として

’れみちゃんのおかあさん’って呼ばれる度に
私は あの子の母親なんだと 改めて思う
私は あの子を産んだだけで
おかあさんらしいこと 何もしてやれないけど
あの子は私のこと
’おかあさん’って わかってるみたい
こんな泣き虫で 弱虫の私でも
あの子にとっては おかあさんなのだから
もっと強くならなければ・・・・・・ね!
あの子の前で 泣いててはいけない
母親として あの子を守ってあげよう
どんなつらい 検査結果聞いても
笑顔であの子を 励ましてあげよう
’がんばろうね’って 微笑んで言い続けよう
初節句のおくりもの

生まれて初めての おひなさまだね
ひな人形はないけれど・・・・・・・ホラ!
ひいおばあちゃんからの プレゼント
こんなにかわいい オルゴール・メリー
どうぶつたちが 回りながら
ブラームスの歌を 奏でてるの
怜美ちゃんが 見向きもしてくれなかったら
どうしようかと 思っていたけど
とっても気に入ってくれたみたいね
目で動物を追って 不思議そうにしてる
頭を動かして 音楽に合わせるみたい!
よかった! こんなに喜んでくれて・・・・・・
来年のおひなさまは お家で迎えられるように
怜美ちゃん いっしょに がんばろうね
危篤と呼び出されて・・・・・

いつも怯えてた 病院からの電話
「れみちゃんの容態が悪化! すぐ来て下さい・・・・・」
受話器を置いたとたん 体が震えてきた
れみの顔が 姿が 頭にうかんで離れない
「おかあさん すぐに行くから 待っててね
れみちゃん がんばるんだよ! がんばるんだよ」
頭がもうろうとして 仕たくができない
一刻も早く 病院へかけつけたいのに
一刻も早く れみに逢いたいのに
私はそのまま ご本尊様の前に座った
「何としても あの子を助けて下さい!」
数分間 生命の奥底から題目をあげた
だけど 声には ならなかった
もう題目しかない!
抗ガン剤が効かない

心電図モニター 190~200
とても苦しそうな 呼吸
数秒おきに ピクピク けいれんする
その度弱々しく ふにゃあって泣く
39度以上の熱で 眠れないみたい
時々 激しく 嘔吐する
吐血 下血 血尿・・・・・・出血多量
腫瘍が腸管を 圧迫してる
抗ガン剤が きいていない!
白血球低下 わずか600
もうだめかと思った 一瞬そう思った
でもあの子の 生命力を信じた
あの子の顔を見たら 信じられた
あの子の耳元で 題目を唱え続けた
一夜明けて

真夜中2時 病室でうし寅勤行をした
その頃には 怜美は すやすや眠りについていた
朝方には 熱も37度に下がっていた
けいれんもおさまり 嘔吐もなくなっていた
やっと眠れたからか コンコンと眠っていた
その寝顔を見て ひと安心した
朝の光が 病室の窓から さしこむ頃
怜美は 大きな声で 泣いた
怜美の元気な声で 長い夜が明けた
私の中で 緊張の糸が すうっとほどけた
この子は 峠を乗り越えたんだ
自分の力で この小さな体で生き抜いたんだ
すごいね 怜美 よくがんばったね・・・・・・
私は この子に 頭の下がる思いがした
先生にほめられたね

「ほんとうに生命力の強い子だね」って
先生に 頭なでて もらったね
れみちゃん 先生にほめられたんだよ
まだ生まれて 2ヶ月半の赤ちゃんだから
その痛みや苦しさは 想像を絶するけど
何も言えない分 一人でがんばったのね
おかあさん あなたを抱きしめてあげたい
できることなら そのまま
そのまま ずっと 抱いててあげたい
こんなに強い子に
’これでもか! これでもか’って襲う
病魔が とても憎い
私の命と引換えにして もうあの子を
これ以上 苦しめないで・・・・・・・
信心していてよかった

御本尊様 ありがとうございます
やっと 御本尊様の前に 端座できた
感謝のお題目を 朗々と唱えた
南無妙法蓮華経が涙でかすんだ
御本尊様の無量無辺の功徳を頂き
確信の題目を あげられるようになった
信心していて 本当によかった
生まれてはじめて 最大の苦境に陥って
これほどの苦しさは 他にないと思った
宿業の深さ きびしさを 身をもって実感し
自分自身に 負けそうになった
でも私には 御本尊様があるから
つらくても お題目を あげられる
苦しいからこそ お題目を あげられる
そのことが今 心から うれしい
本当のこと教えて下さい

「お父さんだけ来て下さい」と
先生が呼びに来て 他の部屋へ行った
どんな話だったの 先生のおはなし・・・・・・・
あのひとは 答えてくれない
「何でもなかった」と 嘘ついてるみたい
あの子の病状が悪いの?
あと何ヶ月の命なの?
母親だから わかるの うすうすは・・・・・・・
母親だから 教えてほしい 本当のこと
どんなこと言われても私 大丈夫だから
嘘つかれる方が もっとつらいの
私 あの子の 母親だから・・・・・・
聞かなければよかった

「抗ガン剤が効かない上に 副作用がきつくて
あの子の状態は とても悪い状態
いつ心臓が突然停止してもおかしくない
完治の見込みがないから 1回か2回
家につれて帰らせてあげたい
母と子の普通の生活をさせてあげたい・・・・・・」と
先生の言葉聞いているうちに 涙があふれた
絶望で 心がいっぱいになった
ガンの宣告を受けたとき これ以上の絶望的な言葉
この先聞くことは もうないと思ってた
でも それ以上に ショックだった
やっぱり聞かない方が よかったと思った
話してくれた主人を 憎らしいと思った
知らない方が 幸せだったのかも知れない

この続きは、また後でね
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