僕らのリーダーは、素晴らしい女性だった。
彼女と所長の出会いは、ある福祉会館であった。ある、お母さんに紹介された彼女は、その時、交通事故で、車椅子生活をしていた。仕事は何もない、プー状態である。所長はこの時の彼女の印象を、純粋で世間ずれしていない、可愛いお嬢さんと見ていた。この彼女が、僕たちのリーダーに成長するまでを紹介したい。
僕がここに来れるようになったときには、彼女は既にここにいたから、僕はなんでも、彼女に訊いていた。訊きやすいというか、たずねやすいというか、そういう雰囲気を持った、気取りがない、誰にでも愛される、ほんま リーダーの素質を持っていた。相談しにくい、男女の問題でも聞いてくれたので、ほんま、なんでも話すことができた。彼女は男どもの中で、紅一点の存在だったので、もてもての存在だった。飲み会で、僕が彼女をさわると、皆が騒ぐので、彼女に迷惑をかけてしまった。今となっては良い思いでである。休憩時間に、意識を取りもどした男とよくふざけあっていた。彼女がいるだけで、その場を、明るくしてしまう天才であった。その彼女が、めでたく就職できたことは、嬉しいが、寂しくなった3階を見るたびに、彼女を思い出してしまう。
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