それは、
岡山の農場主とこだわりケーキ職人のコラボレーションで生まれたらしい ・・・
岡山の 「ルーラルカプリ農場」 におじゃました時に、プリンやヨーグルトと
一緒に持ち帰りした、ヤギ乳の 「フロマージュブラン」 を使ったチーズケーキです。
実はこれ、冷凍した状態で販売されており、2ホール購入して持って帰りました。
一つは、帰った次の日にすぐ食べたのですが、急速に解凍したためか、まだ少し
シャリシャリした状態のままカットして食べてしまったので、美味しさを感じることが
できませんでした。( 不味くはなかったが、イマイチ味がわからず ・・・ )
それから2週間、“(もう1ホール)残ってるケーキ食べようや?” と娘に言われて、
フリーザーで熟睡して夏眠?しかけていたもう1ホールのチーズケーキ(Caprine)を
一日掛けて(冷蔵庫で)ゆっくり目覚めさせ(解凍し)てから頂きました。すると、
1個目の解凍がいかに失敗だったかがよくわかりました。
“えぇ~、美味しぃやん!これって前のんとおんなじケーキなん?” は、嫁さんから
自然と出た言葉でした。結局、「喰い意地が張っているわが家のフライング」 で
1個目は “美味しさに出会えず擦れ違い” だったようです。( 2個買ってて良かった! )
「フロマージュブラン」 の “真っ白な味” を殺さずに逆により活かした印象の
チーズケーキです。濃いめのレアチーズケーキが好みの方にウケるかどうか
わかりませんが、しっとり滑らかで口どけの良い自然の風合いが閉じ込められた
ような優しい味で、昔、乳製品が不得意だった私にも相性の良いチーズケーキです。
言うまでもなく、「冷凍・解凍」 を踏まえ、“美味しさに出会える” ようにイメージ
しなければなりません。素材と向き合い、幾度かの試作を繰り返し、ケーキ職人
としての試行錯誤もあったはずです。パティシエに拍手です!
これは 「ルーラルカプリ農場」 の代表である小林氏と 「パティスリー ピアジェ」 の
オーナーパティシエである有信氏がコラボレーションして完成させたチーズケーキ
なわけですが、こだわりの食材を使用していることもさることながら、地元 「岡山」
を意識しながら、他の地方(都道府県)にもどんどん発信していこうというアクティブ
さが伝わります。何か、地方のパワーと勇気を頂いたような気がします。
大手の食品企業であれば地方でも可能でしょうが、中小や個人で事を起こすのは
相当なパワーが必要です。ましてや、ベンチャー色の強いビジネスは二の足を踏む
ことが多いものです。しかし、そこを地方の大らかさで “とにかくやってみましょう!”
となったかどうかは分りませんが、ビジネスの基本には、その環境や商品に対する
“熱い思い” が絶対にあるでしょうし、その気持ちには “誰にも負けない” という
根本もあったのではないでしょうか。
■ 造形憧憬 ■
お互いの弱さを相手に期待するようなコラボレーションに魅力はない。
お互いの力を尊重しつつ、お互いを高め合うような関係でMONO造りや
環境を創造することこそ、真のコラボレーションと言えるのではないか。
これからも、地方発信でパワーある人々や環境商品に出会いたい。
第五大成丸