あの日 鹿沼児童6人クレーン車死亡事故遺族の想い - blog -

てんかん無申告で運転免許を不正取得したクレーン車の運転手により、登校中の児童6人が歩道上で轢き殺された事故【遺族ブログ】

6月5日(火)【一定の病気等に係る運転免許制度の在り方に関する有識者検討会(警察庁)】遺族発言

2012-06-24 | 日記

平成24年6月5日(火)

警察庁主催の有識者検討会にて、遺族の発言の場を与えていただきましたので、下記内容にて発言してまいりました。

 

下記、警察庁のホームページにも内容の掲載があります。

我々の発言や、てんかん協会さんの発言、質疑の詳細については、ホームページのそれぞれの【資料】及び【議事概要】をぜひ、ご覧になってください。

http://www.npa.go.jp/koutsuu/index.htm

多くの方がこの問題を真剣に考え、一日も早く、悲惨な事故の撲滅に向けた法及び制度の改正がなされることを、心より願っています

 

【鹿沼遺族発言概要】

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事故は、時間、場所、人を選びません・・・

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請願事項・・・

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事故の本質に目を向けてください!

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自己申告の運転免許制度の限界・・・
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【医師の通告制度を提案】

医師の通告制度については、平成24年4月21日付 TBS報道特集で、アメリカ カリフォルニア州でも事例があるとの報道がされており、我々の考えと合致することから、カリフォルニア州と同様の制度の実現に向けた提案をさせていただきました。

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【上記提案後、委員との問答(一部)】

(委員)自己申告をもっと充実させる方法もあると思うが、どう考えるか?

(遺族)申告率が低いことを踏まえれば、自己申告を前提とした免許制度は限界である。

 

(委員)医師には法律上守秘義務がある。通告制度については、守秘義務との関係で問題がありうることについてはどう考えるか?

(遺族)医師には守秘義務があり、警察が個人情報を入手することができないというのはわかるが、命を奪われた側の立場から言えば、そんなことは言っていられない。仮にみなさんのご家族が亡くなった時のことを考えたら、そのようなことは言っていられるのでしょうか?命に関わる問題であることを考えていただきたい。

 

(委員)提案の医師の通告制度では、てんかん患者に関する全てを報告することとされているが、全てとは、どのような範囲の人についてのどのような情報を想定しているのか?

(遺族)てんかんの疑いがある人も含め、医師と警察とが共有する病歴のデータベースが必要と考える。裁判にもなった本件事故の3年前の人身事故(鹿沼市御成橋地内)の際、警察官が、柴田受刑者がてんかん患者であることを知りうることができたのなら、(居眠りという嘘の供述が見破られ、免許が取り消されて)我々の子供たちは死ななくても済んだと思っています

 

【最後に・・・】

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事故は、繰り返されています。

そして、これは他人事ではなく、検討会に出席されていた人達、また、このブログを読まれている人達、全ての人達に起こりうることです。

 

 

「交通事故は、加害者にとっても、被害者にとっても、何一つ良いことはありません。」

 

 

自己申告の免許制度は限界です。

加害者も、被害者も生まない社会の実現のため、一日も早く、法や制度の改正がなされることを心から願っています。