あの日 鹿沼児童6人クレーン車死亡事故遺族の想い - blog -

てんかん無申告で運転免許を不正取得したクレーン車の運転手により、登校中の児童6人が歩道上で轢き殺された事故【遺族ブログ】

卒業式 「卒業生 お別れの言葉」

2012-03-17 | 日記

校庭の桜のつぼみもふくらみ

よろこびと希望の朝が

今 わたしたちに訪れました

けやきの木やしだれ桜に迎えられ

夢や希望をランドセルにいっぱい詰め込んで

わくわくしながら臨んだ入学式

はじめての学校生活にとまどいながらも

たくさんの友達ができました

 

自信を持って発表できた時は

とてもうれしかった毎日の授業

ドッジボール サッカー 鬼ごっこ

広い校庭を走り回った休み時間

友達とけんかをして泣いたことも

今では懐かしい思い出です

自然とふれあった板荷での自然体験学習

自分たちで火をおこし

みんなで作ったカレーライスは

最高においしかったです

海の広さに驚き

朝日の美しさに感動した臨海自然教室

全力を尽くして戦った騎馬戦

温かい拍手がうれしかったダンスの演技

力を合わせてがんばった運動会

自分たちで計画を立て

鎌倉の町を歩いた修学旅行

それら全てが大切な思い出です

 

忘れることのできない

四月十八日

わたしたちは大切な仲間を失いました

大森卓馬くん

明るくて 楽しい いつもみんなを元気にしてくれた

笑顔のすてきな友達でした

熊野愛斗くん

友達が困っていると いつも優しく声をかけてくれた

曲がったことが許せない 心の優しい友達でした

それからの毎日は

辛かった  悲しかった  悔しかった

でも たくさんの人達に支えられ

わたし達は今日卒業することができます

ありがとうございました

二人は 今もわたし達の心の中にいます

一生忘れることはないでしょう

わたし達の合い言葉は

一生仲間 一緒に卒業

僕たちは

命の大切さを心に刻み

一日一日を 精一杯生きていきます

 

在校生のみなさん

みなさんと楽しく過ごした思い出は

ずっと忘れません

これからも明るく元気に

いろいろなことに挑戦していってください

 

暑い日も 寒い日も

朝の校門で優しい声をかけてくださった先生方

心を込めておいしい給食を作ってくださった調理師さん

ぼくたちは先生方の教えを胸に

明るく強く生きていきます

六年間お世話になりました

 

いつも温かい言葉をかけてくださった地域の方々

時には厳しく でも いつも優しく見守ってくれた

お父さん お母さん おじいちゃん おばあちゃん

 

私達は 多くの人に見守られ

この卒業の日を迎えることができました

感謝の気持ちでいっぱいです

本当にありがとうございました

ぼくたちは

わたしたちは

たくさんの思い出と 希望を胸に

 

今 未来に向かって飛び立ちます

さようなら

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

通常の卒業式なら、こんなにも悲しいフレーズが入ることのない

「お別れの言葉」・・・

でも、北押原小学校では、こんなにも悲しい「お別れの言葉」になってしまう 悲しい出来事があった・・・

 

あの事故さえなかったら みんなが幸せだった・・・

卒業する卓馬くん、愛斗くん達を

在校生の杏弥くん、圭太くん、美花ちゃん、大芽達が元気に送っていたはずだった・・・

卓馬くん、愛斗くんのご両親と一緒に子供達の成長を祝福していたはずだった・・・

 

胸が苦しかった  涙が止まらなかった