Soleilの庭あそび・・布あそび♪

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○フィラデルフィア美術館展・・・・そして岡崎疎水①

2007年09月09日 | ★美術館のボランティア

        

京都市美術館の「フィラデルフィア美術館展」は物凄いボリュームでした。
よくこれだけの作品が揃ったことと、これだけの作品を貸し出したフィラデルフィア美術館はすごいな~と思いました。

   ルノアール 「ルグラン嬢の肖像」 ピエール=オーギュスト・ルノワール ≪ルグラン嬢の肖像≫


フィラデルフィア美術館が所蔵するコレクションの中から、ルノワール、ドガ、マネやモネなど印象派とマティスやピカソら20世紀の名画およそ80点を展示していました。

音声ガイドが 元宝塚歌劇団の檀れいさんだったので 一緒に行った友人は大喜び。 美しい声のガイドでゆったり回れました。

 

 私の大好きな 「オキーフ」が出品されているので見る前からワクワクでした。                        

   ジョージア・オキーフ 
                           「ピンクの地の上の2本のカラ・リリー」
                              ( Two Calla Lilies  on  Pink )

オキーフは写真にも興味があって クローズアップしたり、トリミングしたりする写真の特性を絵に取り入れて描いています。 
たとえば蘭のめしべやおしべや中心部分を切り取って描いたり 花の花芯をクローズアップして描いたり ・・・・時にそうした表現がエロチックだと批判されますが・・・・・ でも、その絵の微妙な色合いがまた素敵なのです。

このカラーのように 白でも、柔らかい白 硬い白 ・・・そして微妙な影や、花びらの質感。本当によく花を見ているんだ・・・花をよく知っているんだと感心します。 バックのフワッとして輝いたピンク色と 白の大きな曲線の花の取り合わせに 女性ならではの柔らかな感性を感じます。

我が家の玄関には今、オキーフの白い蘭の花のポスターを掛けていますが この絵はもう20年ほど前から私のお気に入りです。・・・ちょっと変色しているかも・・・・

 

そして私が釘づけになったのが ルノアールでした。

   ルノアール 「大きな浴女」  大きな浴女 ルノワール

今まで見たルノアールの中で 一番輝いた肌をした女性の絵でした。
もう画面全体が 明るいというより 黄金・・・という雰囲気です。
黄色と、茶色とほんの少し緑で描かれたぼんやりしたバックに溶け込むように ふんわりと衣服や麦藁帽子が描かれ そこに しなやかで豊かな明るい肌の女性。 長い髪の毛も 茶色の濃淡で柔らかく描かれています。 
豊かな幸せな時間が流れているようです。

2つ手前に展示されていた初期の作品の 「ルグラン嬢の肖像」<ポスターの絵です)とはがらりと変わっていて面白いし 展示されているルノアールの4点は見ごたえがありました。

 

そしてこの2章の「印象派」部屋は両サイドに 有名なすごい作品がこともなげに展示されているのに フッと気がつき、そして興奮しました。

                   ・・・・・・・・

   
      モディリアニ         セザンヌ「風景 オーヴェール」
     「ポーランドの女の肖像」

オーギュスティーヌ・ルーラン夫人と乳児マルセルの肖像  ゴッホ
               「オーギュスティーヌ・ルーラン夫人と乳児マルセルの肖像」

 

 ルソー「陽気な道化たち」   

 

   ドガ「14歳の小さな踊り子」

ドガの絵で踊り子は有名ですが 彫刻は始めて見て驚きました。
創られた時は色づけしたロウで肉付けされ、リボンで結ばれた本物の髪の毛と服とチュチュとシルクのバレエシューズをはかせてガラスケースに入れられていたそうです。   
どんなだったんでしょう。
この作品には シルクシフォンのようなチュチュが着せられています。

 

メアリー・カサット 「母の抱擁」 

母と娘が画面いっぱいに描かれていて、バックが草むらなのか、木陰なのか 緑の濃淡でシンプルなだけにより二人の親密さや愛情が伝わってきます。

 

この、ペンシルベニア出身のメアリー・カサット という女性は 19世紀後半 フィラデルフィアの実業家たちに  フランスの貧しいけれど才能ある画家の作品を買ってくれるように働きかけていました。 

 そしてしばらくすると 印象派の作品を収集することが アメリカの実業家の間で ステイタスとなっていきます。 
メアリー・カサットもまた、裕福な家に生まれたので 印象派の作品を収集していました。

そしてのちには メアリー・カサットが予想したとおり フィラデルフィア市民のコレクションは美術館に寄贈されることになっていきます。
メアリー・カサットという女性はすごい人ですね。

 フィラデルフィア美術館の作品の多くは  こうした個人コレクターから寄贈されたものだと知って驚きました。

美術品は一人だけのものではなく 多くの人が見るべきだ・・・地元を愛する心と 寛容な精神・・・・アメリカ人気質・・・というんでしょうか、感心してしまいました。

収蔵品が25万点という 質、量ともに充実した素晴らしい美術館は まさにアメリカ国民に支えられてきたのでしょうか。

この美術館は アメリカの富と繁栄の象徴なのですね。

来週 ニューヨークに行きますが メトロポリタン美術館や MOMAを見るのが楽しみです。
アメリカの『力』を感じるでしょうね。
 
 
・・・・見終わって あ~とため息が出るほど脱力しました。
ドッと疲れて とっても集中して見てたんだと我ながら驚きました
 
あ~つかれた!

さあ! 「茶庭」に行こう!

 

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