暑い。とにかく暑い!何とかならんか、この暑さ(ならんな!)。昨日は地区の草刈りに参加して、途中で熱中症で倒れて自宅に担ぎ込まれてしまったワタクシ。倒れる瞬間は覚えているし、支えられてどうにかこうにか車に乗せられるまでは覚えているが、みるものすべてが貧血を起こした時の白黒の世界。もしもあのまま呼吸困難な状態で青空放置されていたら今頃どうなっていたか…。本当に地区の皆さんには感謝です。
水を浴びてジュースと麦茶をがぶ飲みして漸く落ち着いてくる。それから冷房を効かせた部屋で2時間くらい横になっていると、なんとか食事も採れるようになった。午後から外出するつもりだったけどとてもそんな気にはなれず、部屋で読み止しの本のページを捲る。今、僕が読んでいるのは中山茂大氏の『脱「偽装食品」紀行』という本だ。光文社のペーパーバックスタイプのこの本は安価な上、なかなか内容も充実しており面白い。内容を掻い摘んで説明すると、要は本物と偽物の食べ比べ紀行である。ところが本物を食べるためには時間とカネが懸かる。それを惜しまない度量があるなら本物に行き着けるという旅のレポートだ。食品偽装が食の安全を脅かし、食のブランドに対する敬意が失墜した「牛肉の産地偽装」や「食品の使い回し」等が発覚した昨今、こうした安全かつ安心な食べものをどうしたら得られるのかは誰もが知りたいところだ。
脱「偽装食品」紀行 (Kobunsha Paperbacks 119) 価格:¥ 1,000(税込) 発売日:2008-03-20 |
そもそもこれを書いた中山氏は旅行ライターでありこの「ホンモノ探しの旅」には些か興味があったものの経費が嵩む事が判っていたので、ここのところがどうやらこの企画を引き受けるネックだったらしいが、経費はすべて編集部が持つという事で話が纏まったらしい。
この本は読むものすべてが「眼から鱗」的な吃驚仰天紀行だ。例えばスーパーで安く買える○○は実はこんなからくりがあったのか!とか…○○だと思っていた正体が実は××だったりとか。口にするものだからこそ興味が尽きない食品の実態が暴かれていく。内容は読んでからのお楽しみ。とにかく読者を飽きさせない語り口といい、人間味のある著者の抱腹絶倒の痛快旅行記だ。