音盤工房

活字中毒&ベルボトムガール音楽漂流記

BRUCE SPRINGSTEEN/MAGIC

2007年10月28日 | Bruce Springsteen
Magic
 これまた超弩級の物凄いアルバムが発売されたぜ!ブルース・スプリングスティーンの『MAGIC』はあの『BORN IN THE U.S.A』を軽く凌ぐ勢いだ。シングルカットされた「Radio Nowhere」は『BORN TO RUN』以降一貫しているストレートでメロディアスなごりごりの骨太ロックンロール! 一体どうなっちまったんだよ、これは! まるで時間を飛び越えて1984年の夏に逆戻りだぜ!そう、ぼくがまだ二十代の、そして『BORN IN THE U.S.A』を全身全霊を込めて歌っていた頃のブルースが確かにここにいるんだ。曲を追う毎に全身を駆け巡る感動に次ぐ感動。PVでは旧知の相棒クラレンス・クレモンズ や愛妻のパティ・スキャルファの姿も見える。ぼくはまたひとつロックの歴史に新たな一ページを刻むことになるモンスター・アルバムの出現に立ち会うことができて非常に満足している。ブルースと同世代を生きた証としてぼくはこの記事を読んでくれた諸君に「Radio Nowhere」を捧げたい。これこそロックの名盤だ!!

 


女王の未発表音源発掘!

2007年10月27日 | Aretha Franklin
blues & soul records (ブルース & ソウル・レコーズ) 2007年 12月号 [雑誌]

 今日は納期が逼迫している仕事があり、欲しいCDを探す暇もなく、已む無く、休日出勤をして夜の8時までわき目もふらずに仕事に没頭しておりました。気付けば電灯の消したフロアにはぼく一人。仕事場のエリアにだけポツンと明かりを灯し、黙々と作業をこなしていた訳である。だからAVIXへ行ったのは会社を退けた後である。ここは以前にも紹介したことのあるTSUTAYA系列のBOOKS&CD販売店である。今日の目当てはミック・ジャガーのベスト。なんと初回盤はDVD付きのスペシャルエディションということで、通常盤より些かお高いのだけど、そこは話題満載のファン心理を衝いた垂涎の代物。早速手に取り、レジへ向かおうとしたぼくの視界に飛び込んできたボブ・ディランのベスト。時期的にベスト盤が秋から冬に掛けて発売されるのはレコード会社の商戦の一環だろうか。どうやら松任谷由美のも出ているみたいだし。少し迷ったが振り切って通路を歩き出すぼくの視界に止めを刺すロック・アルバムが眼に飛び込む。ブルース・スプリングスティーンのニュー・アルバム『マジック』!もう、決まりだった。ミックも、ディランも、ユーミンもベスト盤なのにスプリングスティーンだけがスタジオ盤! ベスト盤ならいつでも聴けるし、第一、収録曲はオリジナル盤で一度は耳にしている。スプリングスティーンのこの新譜はブルース・スプリングスティーン&Eストリート・バンド名義でリリースされる5年ぶりのニュー・アルバム。しかも1984年に発売された『BORN IN THE U.S.A.』以来のモンスター・アルバムを予感させる一枚。CDの帯びにはこんな風に紹介してある。以下、全文抜粋。「ブルース・スプリングスティーン&Eストリート・バンド5年ぶりのニュー・アルバムは軌跡の"ハイエナジー・ロック"!1984年『BORN IN THE U.S.A.』以来といえる、みんなが待ち焦がれていた、メジャー・コード全開のストレート・アヘッドなロック・アルバム!そして、初期のレコードのようなポップで、ロマンティックなメロディアスな楽曲の数々。瑞々しく、キラキラしたEストリート・バンドのサウンドが完全復活し、ロック史に残るであろうモンスター・アルバムとして、大爆発間違いなし!今の時代だからこそ「本物」を伝えたい。「ロックの未来」への架け橋となる名盤の誕生!」。こんな購買意欲をそそる紹介文は久しぶりだ!ミックよ、ディランよ、許しておくれ。ぼくは今夜、君達を裏切ります。なんかキリストを裏切ったユダのような心境ですが、あの1984年の夏の日。青春の日々を思い出すべく、ぼくはこの死語となった言葉(=青春)と共に第二の傑作を手にして心震わせていたのである。とまあ、こんな与太事はこれくらいにして本題に移ります。なが~ッ。これが前ふりかい! そうです! 本当に言いたかったのは

 12月号の『Blues&Soul Records』の特集はひと際眼を惹く見出しでした。「アレサ・フランクリン 発掘されたレア・マスター」。アトランティック時代に倉庫の火事と共に消失されたと云われていたアレサの未発表音源がこの度、日の目を見るというもの。これにはさすがにぼくも驚いた。これはアレサファンには飛びっきりの朗報です。作品タイトルはその名も『レア&アンリリースド・レコーディングス』!発売日は11月21日だそうな。絶対買うぞ!これだけは、絶対!!

レア&アンリリースド・レコーディングス


凄い映像見っけ!

2007年10月25日 | Rolling Stones

 今夜は久しぶりにいつもより早く会社を退けたので帰宅してすぐPCを起動させ、早速You Tubeを立ち上げた。暫く、ストーンズ関連の映像を検索していると程なくしてヒットしたこの映像。自宅か楽屋のソファで寛ぎながらギターを思いっきり掻き鳴らす二人のブルースマン。そう、我がアイドル、キース・リチャーズとロン・ウッドです!僅か一分半の映像ながらこのギターワークは最高です!随所にキース独特のリフが飛び出すは、もう縦横無尽に弾きまくってます。これは凄い!この二人の息の合ったギターバトルはライヴだけではなかったんだ!

Keith Richards and Ronnie Wood Jamming


The Rolling Stones / Honky Tonk Women

2007年10月25日 | Rolling Stones
ハイド・パーク・コンサート リマスター版
 ストーンズファンなら一度は眼にしたことがある筈ですね。1969年7月5日、ハイド・パークで開催されたフリーコンサートの模様を収めたドキュメンタリー映像、『ハイド・パーク・コンサート』なんですが、このリマスター版が一年以上も前に発売された事など露知らず、すっかり音楽業界の動向に疎くなったひとりのストーンズファンは、情けない気持ちでこの原稿を認めている訳です。嗚呼、情けなや情けなや、と。
 ぼくが所有しているのは勿論リマスターされる前に発売されたもので、しかもVHSということで、是非この機会にDVDを購入したいと思っている。
 このライヴ映像は奇しくもこのコンサートの2日前にこの世を去ったブライアン・ジョーンズの追悼コンサートになってしまった。同時にこの追悼公演は新加入したミック・テイラーのお披露目コンサートでもあるんですが、その実力たるや感動ものです。当時のファンはブライアンの欠けた穴を巧く埋めることが出来るのか不安に駆られた筈です。しかしそれが杞憂だったことはこの映像を観れば明らかです。まるで、結成当時からずっとメンバーの一員のような自然な溶け込み具合で、見事なギターを弾いています。今夜紹介するのは、「Honky Tonk Women」という有名なナンバー。はじめてこの映像を観たときは思わず仰け反りました。キースのブルースギターが唸るお馴染みのリフには今も痺れっぱなしです!
The Rolling Stones - Honky Tonk Women

The Rolling Stones/Love In Vain

2007年10月24日 | Rolling Stones
Stripped

 「Love In Vain 」は勿論、ストーンズのオリジナルナンバーではなく、あの不世出のブルースマン、ロバート・ジョンソンが作詞作曲したデルタ・ブルースの傑作です。初めて聴いたのはストーンズのやはりこれも傑作アルバム『レット・イット・ブリード』。他にもライヴ盤『ゲット・ヤー・ヤーズ・アウト』にも収録されています。今夜紹介する『Stripped』は実に『ゲット・ヤー・ヤーズ・アウト』以来始めてのアンプラグド収録された「Love In Vain 」。90年代に突入したストーンズにまだこんな演奏手段があったんだ!と発売された当時、自宅の部屋に籠もってひとり感動に涙したものです。所謂、ストーンズのアルバムがCDオンリーで発売された90年代以降の中でもっとも好きなのが『Stripped』です。レア&コアなナンバーが満載された本作はライヴでは勿論、あまり演奏されない曲ばかりが集められ、その中でも「Love In Vain 」は特筆に価する名曲です。ストーンズのメンバーが原曲の良さを残しながら全く新しいアプローチでカヴァーしています。原曲を凌ぐのはまず不可能だ。だったら、俺達風にアレンジし直そう。ストーンズのそんな風な純粋な心意気が伝わるナンバーでもあります。では「Love In Vain 」でのレコーディング風景をそのままVideo Clipにした映像があるのでご覧頂きましょう。

The Rolling Stones-Love In Vain (Stripped)