音盤工房

活字中毒&ベルボトムガール音楽漂流記

再び、ハイド・パークへ

2013年08月12日 | インポート

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 事の発端は、昨年公開され逸早くブルーレイ化された映画『クロスファイヤー・ハリケーン』で「50周年記念ライヴ」を行うとのストーンズサイドからの告知。

 それによれば、「2012年11月25日、29日、ロンドンO2アリーナ」「2012年12月8日 バークレイ・センター」という日程で行うことが決定したというものだった。

 いつものようにこれがラスト・コンサートになるかもしれないという噂が流れ、年齢的にもそれは納得のいく見解に思えたが、その後、2012年12月12日に昨年10月にアメリカ東部を襲ったハリケーン・サンディのベネフィット・コンサートへの参加。

 翌13日と14日には、プレデンシャル・センターでコンサートを行うという過密スケジュールをこなし、昨年末から今春にかけては『50&カウンティング』と銘打つ大規模な北米ツアーを展開、そして最新のライヴ情報としては、再びUKへ戻ったストーンズが、こんどはあのハイド・パーク公演を実現させたというものだった。

 これには正直なところ驚いたし、「そうか! なんだかんだいって、ストーンズが本当にやりたかったのはこのコンサートだったのか」と合点がいった。

 ストーンズはまず、昨年8月に最新ベストに収録する為の新曲「Doom And Groom」と「One More Shot」の2曲をパリで完成させたあと、「50周年記念ライヴ」用にとパリ、トロントでリハーサルとシークレット・ギグを敢行。

 この時点では、誰もが『ハイド・パーク・ライヴ』への展開は予想できなかった筈である。

 ハイド・パークは、彼らにとって元メンバーの追悼コンサートを行った場所であると同時に聖地のような思い出深い場所。ここに戻ってくることはメンバー間で暗黙の上に取り交わされていた”契り”のようなものだったのだろう。

 その約束された場所に二人の元メンバー、ミック・テイラーとビル・ワイマンを招待する。そしてあの頃のようになんのわだかまりもなくストーンズのナンバーを現メンバーと共に演奏する。

 なんて劇的な瞬間だろうか。

 語呂合わせの得意なストーンズが”5”に因んで展開するコンサートの法則は4プラス1。

 だからステージには二人同時には上げなかった意図が見えてくる。Hyde_park_live

 残念ながらというか今のところ映像的にはオーディエンス録画でしか(というかこの映像でも十分楽しめてしまうから不思議だが)この日のライヴの模様を知ることはできないが、あのボブ・クリアマウンテンが今回のライヴを録音、撮影する為に渡英していたことも明らかになっている。

  その第一弾がiTunesがMastered for iTunesで限定販売している『THE ROLLING STONES HYDE PARK LIVE』であろうか。

 録音された経緯も今のところ知ることはできないし、とにかく期間限定というプレミア感に心が揺れてしまい今回購入してしまったが、iTunesのアカウントを持っていない方は登録しないと、ダウンロードできないし、第一、購入するときの手続きが面倒だ。それさえ我慢すれば、僕のように高音質な最新ライヴ音源が手に入るという訳だ。Dscn0677

 とにかく、音質がこれまでと違い格段にクリアーだし、懐メロ感が全くない。iPod Nano(ピンク)に同期させて持ち歩いて聴いている。SONYのステレオイヤーレシーバー(ピンク)が臨場感を最大限発揮している。

 今回は、初日(今回の2013年7月6日のハイド・パーク・ライヴは初日のチケットが瞬時にしてソールド・アウトしたため、急遽、追加公演が7月13日に決定する波乱があった)のセットリストとは若干異なる選曲があるものの初日には演奏されなかった「Emotional Rescue」が収録されているのが嬉しい。

 でもこの日の最大の目玉はミック・テイラーが弾く「Midnight Rambler 」かな。

 まさに超絶プレイとはこのことをいうのだろうね。

 ワールド・ツアーが実現するならもしかしたら日本公演でミック・テイラーの超絶プレイが観られるのだろうか。もう仕事なんてしてる場合ではないぞ。

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YouTube: THE ROLLING STONES 'MIDNIGHT RAMBLER' @ HYDE PARK 2013