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クルト・マイヤー著、学研M文庫刊
本書の著者は、第二次世界大戦でドイツの武装親衛隊の指揮官としてめざましい活躍を成し、終戦後、故の無い罪により死刑宣告を受け、後に無期懲役に減刑され、更に、刑期短縮で解放された。日本と同様、勝った者達の復讐が裁判という語りで敗者を一方的に裁いた結果、犠牲になった人物だ。
類書を読んだ経験が無いためか、読み始めは、戦闘の展開を簡潔な言葉で書き連ねているので戸惑ったが、慣れてくるに従い、使用する武器や攻撃行動が理解出来ると、急速に引き込まれた。特に著者が筆記他「電撃戦」が凄まじい。装甲車、オートバイなどの身軽な武装で敵の防衛拠点を一挙に突破し、相手が武器を手にする前に武装解除して、抵抗拠点を排除する、いわゆる「電撃戦」が、見事に再現されており、十分に理解出来た。
また戦時中から、「韋駄天マイヤー」として有名で、不十分な証拠によって無理矢理死刑の宣告を受けた際に、かつてノルマンジーで戦った商工太地から支援を得て減刑された。自らの使命と任務に忠実で懸命に戦い、釈放後は、いわれの無い元武装親衛隊への差別と戦い、若くして無くなっている。
本書は、炎のように生きた人物が、釈放後の数ヶ月で書き上げ、ベストセラーになったそうだが、戦勝国のプロパガンダが行き届いていたドイツで、本書がベストセラーになったことは、日本と何と異なるのかと驚いた。父が生前「家族や故郷のために戦った」と言葉少なく語ったことが思い出された。
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○クルト・マイヤー ○武装親衛隊 ○電撃戦
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