読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

中国、なんですかそれは?

2010年09月28日 18時53分42秒 | ■読む
小田空著、旅行人刊
小田さんの中国シリーズ2冊目です。実際には、前に読んだ「北京いかがですか?」の方が新しいのでした。下記のURLによれば、著作は9冊で、本作が最も新しいものです。
本作は中国シリーズ6冊中4冊目です。恐らく、シリーズの最初から読み進めると、より楽しめるのではないかと思います。つまり、あの手この手と趣向を凝らして行く様が味わえるのではないかと思うのです。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/小田空
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さて、本書は「なんですかそれは?」、「あるまじき伝説」、「チャイナ・マジック」、「慣れたもん勝ち!」の4部から構成されていて、実に様々なエピソードが紹介されています。私も最近北京に行ったのですが、自動販売機や公衆電話が見当たらないのを不思議に感じていたら、現金が入っていて無人の場所にあると、壊されて、お金が盗まれてしまうとのこと。開放政策までは、国民全てが国家公務員だったので、働いても働かなくても給料に関係が無く、当然接客に神経が行っていなかった。だから、今でも中国の接客はレベルが低いこと。トイレが近代化の一つのバロメーターになっているが、とんでもないトイレがある、等々。実に面白い話題に事欠きません。
あとががきで、あまのじゃくと自称する著者は、以下のように語っています。
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専門家の解説で「よくわかった部分」はスッキリ了解するかもしれないが、話題にされなかった「よくわからない部分」の立場はどうなる?世界がそんなにも簡単にわかるような構造をしていたら最初からもっと平和だろう。なにごとも手の届く部分だけよくわかって、それだけで理解したつもりになってはいけない。よくわからない部分を追求してこそ理解の鍵があるのではないだろうか。専門家に専門分野を語らせるのは誤解のもとである。
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その他にも、ありがちな脳天気の誤解などについて、実に辛口に語っています。本編は、ごく気楽に読めますが、著者が本当に伝えたいことをあとがきで読むと、あははぁ、と読み流していた私は反省しきりでした。
評価は4です。

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