読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

ワルキューレ:DVD

2009年09月10日 18時23分47秒 | ■見る
イギリスやフランスに比べて近代化が遅れ、植民地の獲得にも後れを取ったため、強引な国勢の伸張を図った結果、第1次世界大戦が起こり、膨大な賠償金を課せられたドイツは、平和憲法で再出発したが、重くのしかかる賠償金や国内の経済復興が中々うまく行かないため閉塞感に沈んで行った。
こうした状況下でヒットラーが率いるナチスが権力の階段を駆け上っていった。しかし、日本と同様、戦域の拡大を担うだけの国力に乏しく、石油などの戦略物資を断たれたことにより、敗戦にしてしまった。戦後、数々の戦争犯罪により、ドイツは重い十字架を背負うことになった。
本作は、そうしたナチスのドイツにも良心に従ってヒットラーを暗殺しようとした人々があった事実を描いています。下記のURLによれば、監督は非常なこだわりを持って制作しているとのことです。また、作中、左手の薬指と人差し指を失った主人公の手があらわになりましたが、これは、CGによって加工したものだそうです。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/ワルキューレ_(映画)
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日本とドイツが戦争に敗れた状況には共通点が多くあります。しかし、ドイツが自ら打って出た印象が強いのに対し、日本は外堀を埋められて飛び込んで入ってしまったように感じます。仕事を通じて様々な人に触れていると、組織を守るためには、戦略的な思考が必要であることを痛感します。しかも、戦略に従って戦術レベルで、どのような手段を用いるかは、その人や組織の品性が反映されます。恐らく日本人が持っている”人の良さ”は、長い歴史の中で様々な争いに巻き込まれた国々や民族からみると、彼らの常識を外れているのではないでしょうか。小さな池の中の権力闘争に明け暮れている日本の政治状況が、やがて国際的な利害の中で間違った選択を繰り返すことになりはしないか・・・・。
評価は4です。

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