読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

日本の医療はそんなに悪いのか

2011年08月22日 19時44分59秒 | ■読む
真野俊樹著、薬事日報社刊
日本の医療は、世界に冠たる国民皆保険制度に支えられ、全体として優れているとの世界的評価を得ながらも、僻地医療や小児科、産婦人科の医師の不足などにより、医療崩壊の危機が迫っているとされています。過去に読んだ何冊か書籍に共通しているのは、OECD加盟国との比較で考察されることですが、その際の基準として、人口一人当たりと、病床当たりの数値が採用されます。人口当たりの病床数は、日本が飛び抜けているので比較の対象としては人口一人当たりが適切な基準かと思いますが、業界の人々が危機を訴える際には、病床当たりの数値を引き合いに出している例が多いようです。
さて、本書の著者は、医師の免許を持ちながら経済博士号をも取得しており、マネジメントの専門家として活躍されています。本書の内容は、医師編、患者編、病院編、薬品編、医療編、国際編の6つの分野で、それぞれ5つの課題を掲げ、簡潔に説明しています。それぞれの内容は平明で分かり易いのですが、伝えたい全体像が曖昧でした。また、日本の医師が抱える固有の問題点に触れられていません。読み方が悪いのかもしれませんが、一患者として読むと、現状で何が問題であって、今後どうすべきなのかという、全体像が伝わってきませんでした。
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URL => http://spysee.jp/真野俊樹/1067463/#lead
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評価は3です。

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