マダムのひとりごと

　父から『手持ち無沙汰だしお菓子が食べたい。』との事で、
父が好きそうなものを見繕いました。
あられ、チョコレート、わらび餅、かりんとう、ビスケット、豆菓子、菓子パン等。
手ごろな箱にしっかり詰め楽しいお菓子boxが出来上がりました。
どうも収容して頂けた病院は老人病院で父は不服なのです。
父は足腰が悪いだけですから。
でももう手術は無理だからその設備がない病院へ送り込まれたのです。
され、これからどうするか。

『出来るだけお見舞いに行ってあげてお父さんの腰をさすってあげてね。』
先輩からそう言われて、行くとベッドの横に座って父の腰をさすり、
娘でいられる時間を慈しんでいます。
父は私の好きな事を何も言わずにさせてくれたなぁと今更ながら感謝の念がわいてきます。
『これからどうなるんだろうか？』
そんな不安はもぎ取ります。
心の定位置は『今ここ』
過去を悔いるのも未来を憂えるのもしてはいけないのです。