風 信(かぜのたより)

海風に乗せて

カバイロシジミ ’11初夏北海道

2011-07-21 | ’11初夏北海道
リンゴシジミの次はカバイロシジミ。
翅裏基部のブルーとシンプルな斑点が素敵です。

青森県北部の一部にも生息するようですが、
主な生息地は北海道なので北海道の蝶といってもいいでしょう。
ただ、個体数は少ないようで、
今回もクサフジなど食草のある所では注意していたのですが、
ルリシジミやツバメシジミ、
ヒメシジミばかりでカバイロはなかなか見つけられませんでした。

自由になる最後の日に道南でやっと見つけることができました。
道外の者にとって同じ希少種でも、
ウスバキチョウのように産地がはっきりしている種より、
リンゴシジミやカバイロシジミのように、
広く薄く生息し個体数の少ない種との出会いのほうが難しいですね。

でも、苦労したかいがあって求愛行動や産卵行動も見ることができました。


カバイロシジミ♂(シロツメクサで吸蜜) 11.7.6 北海道上ノ国町


カバイロシジミ♂(クサフジで吸蜜) 11.7.6 北海道上ノ国町

ヤマトシジミなどより一回り大きい感じです。


カバイロシジミ♂(シロツメクサで吸蜜) 11.7.6 北海道上ノ国町

茶色い翅表の雌に雄が求愛のため飛び回りますが、
簡単に振られてしまいました。
その後、この雌はクサフジの新芽に産卵していましたので、
すでに交尾済みの個体だったようです。


カバイロシジミの求愛行動(左♂、右♀) 11.7.6 北海道上ノ国町


カバイロシジミ♀(クサフジに産卵) 11.7.6 北海道上ノ国町


カバイロシジミ♀ 11.7.6 北海道上ノ国町

カバイロシジミの行動範囲はあまり広くないようで、
雄も雌も10m四方程度の狭い草地から離れることがありませんでした。
こんなところが環境の変化に弱く個体数の減少につながっているのかもしれません。

リンゴシジミ ’11初夏北海道

2011-07-21 | ’11初夏北海道
リンゴシジミ、可愛い名前ですね。

エゾノウワミズザクラや栽培されているスモモが食樹の小さなシジミチョウです。
北海道の特産種で生息地域も中部、東部に限られているようです。
名前はリンゴですが、リンゴの木は食樹ではないそうです。

「なかなか見れないよ!」といわれると、
逆に「なんとしても見たい!」と思うようになるんですね。

たまたま大雪の駒草平でお会いした方から観察ポイントを教えていただいたので、
駒草平から下山後、さっそく見に行きました。
(お名前を聞きそびれたのですが、ありがとうございました。)

ちゃんといました。
でも、かなり大きくなったスモモの葉の上なので、
私のカメラでは上手に写真が撮れません。


リンゴシジミ 11.6.26 北海道上川郡

しばらくすると1匹下草に降りてきたのですが、
ちょっと草が邪魔して具合が良くないので、
撮影位置を変えようと動いたとたんに飛ばれてしまいました。


リンゴシジミ 11.6.26 北海道上川郡


リンゴシジミ 11.6.26 北海道上川郡

次の日からは、スモモの木を探しながら走ったのですが、
人家の庭先で探すのもあまりに怪しいので、
山間地の廃屋となった庭先や畑のスモモを重点的に探してみます。

背丈を越すオオイタドリをかき分けて、
荒れた廃屋近くのスモモの木に近づくと、
いました、リンゴシジミ発見です。

子供みたいですが、こんな時がうれしいですね。


リンゴシジミ 11.6.29 紋別市