風 信(かぜのたより)

海風に乗せて

昨日・今日

2011-04-30 | Weblog
昨日(29日)は鹿野の鷲峰山(920.6m)に上がってきました。


オオカメノキ 11.4.29 鷲峰山

タムシバとオオカメノキの咲く林の下にはスミレ類やシュンラン、
根元の落ち葉をどけるとカンアオイの花も見えます。

今年は雪解雪どけが遅いせいか、スミレ類もほぼ同時に咲きはじめたようです。
例年見るスミレに加えて今年はヒゴスミレを見ることができました。


シハイスミレ 11.4.29 鷲峰山


シュンラン 11.4.29 鷲峰山


スミレサイシン 11.4.29 鷲峰山

昼前には一時雨も降ってきたのですが、昼からは晴れ間も出てきました。
今年の雪は半端じゃなかったようで、展望台の周辺は消えていましたが、
三角点方面のブナ林にはまだまだ雪が残っています。

鷲峰山には毎年この時期に来ているのですが、
こんなに雪が残っているのははじめてです。


山頂展望台 11.4.29 鷲峰山


山頂ブナ林 11.4.29 鷲峰山

山頂周辺はまだまだ早春で、
蕾を持ち上げているカタクリもわずかです。
ミヤマカタバミもまだ雪の下ですが、
雪の消えたところにはアオイスミレの小さな花が咲いていました。


アオイスミレ 11.4.29 鷲峰山


カタクリ(蕾) 11.4.29 鷲峰山


マンサク 11.4.29 鷲峰山


今日(30日)は烏ヶ山でもと思っていたのですが、
昨日、岡山の方が頂上直下から転落するという事故があったようで、
無理して翌日に行かなくてもと取りやめました。

その代わり午後から川遊びに行ってきました。
まだ谷筋には雪が残っているせいか雪解けの水量も多く、
ゴルジュや滝の高巻きに苦労しました。


イワナ 11.4.30 鳥取県東部

沖縄でスミレに・・・(3)

2011-04-29 | スミレ
西表島のヤエヤマスミレは簡単に見つかったのですが、
他の沖縄県の固有種は少ない情報とハブの恐怖で見つけるのが難しかったです。

まずは、エゾノタチツボスミレやアイヌタチツボスミレの近縁といわれるシマジリスミレ。
行くところ行くところ自衛隊のフェンスに阻まれ途方にくれたのですが、
午後も遅く夕方近くなってなんとか見つけることができました。

暗い森の中の石灰岩の岩場。
窪みに根を下ろしたスミレ、間違いなくシマジリスミレです。
でも、花はすでに終わっていて数株に萎れた花柄が残っているだけでした。
1週間遅かったですね・・・残念。


シマジリスミレ 11.4.8 沖縄県(沖縄本島南部)


シマジリスミレ 11.4.8 沖縄県(沖縄本島南部)

岩のゴロゴロする暗い森は何が出てくるか分らず、恐怖です。
枯葉が動く小さな音に心臓がバクバク・・・ハブ?。
コイツでした。
ムラサキオカヤドカリ、人の拳ほどもある大きな陸のヤドカリです。
「ビックリさせんなよ!!」


ムラサキオカヤドカリ 11.4.8 沖縄県(沖縄本島南部)


シマジリスミレ 11.4.8 沖縄県(沖縄本島南部)

シマジリスミレと同じように石灰岩に自生するオキナワスミレ。
ただし自生地は海岸沿いにあるらしい。
那覇から高速道路を使って本島中部に向かう。
見当をつけた海岸の岩場を何度も行ったり来たり・・・。
見つかりません。
崖の下も見てみたいが、どこから降りればいいんだろう・・・。

あっ!と思ったらリュウキュウコスミレ。
お目当てのスミレと同じように石灰岩の窪みで咲いていました。

結局、時間切れで探索終了。
当たり前のことですが、
こういった自生地が限られている希少な植物を
現地で観察することは簡単じゃありませんね。


リュウキュウコスミレ 11.4.9 沖縄県(沖縄本島中部)

石垣島ではイシガキスミレを見たいと思って少し森に入ったのですが、
道もないような沢筋はどこにでもハブがいるような雰囲気。
怖くてすぐに出てきてしまいました。
ヤンバルの森は時間がなくて入らなかったのですが、
ここもハブが怖そうですね。

結局、今回の沖縄で見ることのできたスミレは、
ヤエヤマスミレ、リュウキュウコスミレ、シマジリスミレの3種だけでした。

またいつか、沖縄でスミレに出会いたいですね。

沖縄でスミレに・・・(2)

2011-04-29 | スミレ
花の時期はちょっとすぎているようですが、
リュウキュウコスミレはあちこちの道端で咲いていました。

コスミレという名がついていますが、ノジスミレの南方系の変種だそうです。


リュウキュウコスミレ 11.4.8 石垣市(石垣島)


リュウキュウコスミレ 11.4.7 石垣市(石垣島)


リュウキュウコスミレ 11.4.8 沖縄県竹富町(竹富島)


リュウキュウコスミレ 11.4.9 沖縄県恩納村(沖縄本島)

沖縄でスミレに・・・(1)

2011-04-28 | スミレ
すでに一部アップしていますが、
4月初旬に南の島に自生するスミレたちに会ってきました。

震災のこともあって躊躇したのですが、
一生に一度行けるかどうかの島々、行けるときに行かないと・・・、
都合よく考えて行ってきました。

今回は沖縄固有種のヤエヤマスミレ、オキナワスミレ、シマジリスミレ、
そしてあわよくばヤンバルの森のスミレも見てみたいという欲張り企画。

まずはヤエヤマスミレです。

思ったより簡単に見つかりました。
この調子ならとこのときは思ったのですが・・・。


ヤエヤマスミレ 11.4.6 沖縄県竹富町(西表島)


ヤエヤマスミレ 11.4.6 沖縄県竹富町(西表島)

 
ヤエヤマスミレ 11.4.6 沖縄県竹富町(西表島)


ヤエヤマスミレ 11.4.6 沖縄県竹富町(西表島)

ところで、沖縄のスミレですが、
いがりまさしさんの『増補改訂日本のスミレ』によれば、
ツクシスミレ、オキナワスミレ、オリヅルスミレ、タチツボスミレ、
シマジリスミレ、リュウキュウシロスミレ、リュウキュウコスミレ、ヤクシマスミレ、アマミスミレ、ヤエヤマスミレ(注)の10種類のスミレがあるそうです。

そのうちオキナワスミレ、オリヅルスミレ、シマジリスミレ、
ヤエヤマスミレの4種類が沖縄県の固有種。
ただ残念なことに、オリヅルスミレは自生地がダムの底に沈んでしまって、
野生では絶滅しているそうです。

(注)葉形の異なる変種にイリオモテスミレ、イシガキスミレがあります。

コツバメ

2011-04-26 | Weblog

コツバメ 11.4.25 鳥取県智頭町

コツバメはそんなに珍しい蝶でもないので毎年姿は見てたのですが、
まともに写真を撮ったのは初めてです。

ギフチョウなどと同じように、
春にしか見られないスプリング・エフェメラルです。

春の妖精たち、女神の役はギフチョウさん、
さて地味なコツバメさんはどんな役になるのでしょう。

イワウチワ

2011-04-25 | Weblog
午後から那岐山のイワウチワの様子を見てきました。

今年の冬は雪も多く春になっても低温の日が続いたせいでしょうか、
イワウチワの開花はだいぶ遅れているようです。


イワウチワ 11.4.25 那岐山

   
   イワウチワ 11.4.25 那岐山

まだ蕾も多く2、3分咲きといったところでしょうか・・・。
この調子ならゴールデンウィーク中ずっと楽しめそうです。

 
イワウチワ 11.4.25 那岐山           シャクナゲ(蕾) 11.4.25 那岐山


イワウチワ 11.4.25 那岐山


那岐山頂方面 11.4.25 馬の背小屋(西仙コース)

春を見に行く

2011-04-15 | Weblog

カタクリ 11.4.13 岩美町

水曜日に岩美町のカタクリを見に行ってきました。
いつもは車も入れる林道ですが、
今年は雪に閉ざされかなり下から歩いて行きました。

カタクリは咲きはじめでした。
特に北向き斜面の群落はまだ雪の下のところもあってまだまだです。

 
ニリンソウ 11.4.13 岩美町           スミレサイシン 11.4.13 岩美町

 
スミレサイシン 11.4.13 岩美町         テングチョウ 11.4.13 岩美町

気になっていた奴がいました。
スミレを見に行くといつもいる奴で、
ホバリングしながら長い口吻を使って蜜を吸っています。

ハチかと思ったらビロードツリアブという春にしかいないアブだそうです。


ヤマエンゴサク・ビロードツリアブ 11.4.13 岩美町

 
エンレイソウ 11.4.13 岩美町          ミヤマカタバミ 11.4.13 岩美町

陽当たりのよい林道斜面ではスミレたちが咲き始めていました。


コスミレ 11.4.13 岩美町

 
ナガハシスミレ 11.4.13 岩美町        コスミレ 11.4.13 岩美町

 
コスミレ 11.4.13 岩美町             ナガハシスミレ 11.4.13 岩美町

    
    芽吹き 11.4.13 岩美町

今年も咲きましたが・・・

2011-04-14 | スミレ
今年も鳥取砂丘のイソスミレが咲き始めました。


イソスミレ 11.4.13 鳥取市


イソスミレ 11.4.13 鳥取市

昨年も「危ないかも・・・」というタイトルで書いたのですが、
自生地背後の松林が伐採された影響で自生地が随分狭くなってしまっています。
一昨年の1/4位でしょうか?

悪いことに群落の中心部分が厚い砂に埋まってしまったため、
群落の密度も疎らになってしまって個体(株)数も激減しています。
ちょっと大袈裟ですが、株の数も指で折って数えられるくらいです。

鳥取砂丘のイソスミレは日本列島の分布域では最も西端に位置し、
かつ濃密な自生地がある丹後半島から相当離れた距離にあります。
隔離的に分布する個体群として貴重じゃないかと思うのですが・・・。

そんな鳥取砂丘のイソスミレが、
山陰ジオパークと大騒ぎしているその陰で消えようとしているなんて・・・。
なんともやるせない気持ちになります。

於茂登岳に登る

2011-04-11 | Weblog

於茂登岳 11.4.7 石垣市

石垣島で沖縄県最高峰の於茂登(おもと)岳に上がってきました。
途中には近年土石流でも起こったかのような荒れた沢沿いの所もあるのですが、
よく踏まれた登山道がつづいています。

途中北側に展望が開けたところがあり、
海岸線やこれから向かう於茂登岳の斜面を覆う自然林が望めました。


山頂方向 11.4.7

 
登山口 11.4.7                   山頂 11.4.7

1時間15分ほどで背の高い笹に覆われた山頂に到着。
山頂一帯には無線施設やテレビの受信施設が点在しています。

三角点は三等三角点で点名「於茂登岳」、標高525.45mです。

 
三等三角点「於茂登岳」 11.4.7

山頂の一角に文字のような彫り込みのある自然石がありました。
賽銭箱も置かれていたので於茂登岳も古くからの信仰の山でもあるのでしょう。


碑(?) 11.4.7

もともと笹(リュウキュウチク)で展望は悪いのですが、
降り始めた雨でやっと海岸線が確認できる程度の展望しかありません。


展望 11.4.7 於茂登岳頂上


展望 11.4.7 於茂登岳頂上

雨がますます激しくなってきました。
スコールというのでしょうか、
一つ一つの雨粒が大きくあっという間にずぶ濡れです。
休む間もなく合羽を着て往路を下山しましたが、
登山口まで戻ると雨はまったく降っていませんでした。
雨どころか日差しまで・・・、本当に局地的な雨だったんですね。

川を遡り・・・

2011-04-06 | スミレ

ヤエヤマスミレ 11.4.6 西表島

マングローブの川を遡り、亜熱帯の森を抜けてヤエヤマスミレに会ってきました。

良くもまあこんな環境に適応して、
何百年も何千年も生きてこられたものだと感心しました。


亜熱帯の森 11.4.6 西表島


マングローブ林 11.4.6 西表島

風(2011.4.4)

2011-04-04 | Weblog
今日、タイヤ交換のついでに積みっぱなしの冬山道具を降ろしました。

ところで、空気が澄んでいたせいか、
今日は扇ノ山や高鉢山など街を囲む山々がとても近く見えました。
まだまだ雪も沢山残っているようで、
道具を降ろすのは早すぎたかもしれませんね。

写真は昨日見てきたミスミソウ。


ミスミソウ 11.4.3 鳥取市


ミスミソウ 11.4.3 鳥取市


ミスミソウ 11.4.3 鳥取市

風(2011.4.3)

2011-04-03 | Weblog

サンインシロカネソウ 11.4.3 鳥取県岩美町


サンインネコノメ 11.4.3 鳥取県岩美町

サンインという名前を持つ花がどれだけあるか知りませんが、
岩の上に仲良く咲いていました。

今日は昨年から宿題になっている河本山に行く予定でしたが、
なんとなく気分も乗らず取りやめにしました。
来週は行けないので、今シーズンの雪山もこれで終了です。

そんなんで、昼からちょこっと花見に行ってきました。

風(2011.4.2)

2011-04-02 | スミレ
暖かかった昨日から一転、今日は一日中寒かったですね。
郵便局へ行ったついでに国府町方面へスミレを見に行ったのですが、
いつもなら咲いているはずのスミレたちもやっと小さな蕾を持ち上げたところでした。
今年の雪は量も多く、そして遅くまで降ったので花たちの開花も遅れているようです。

いつも一足早く咲く岩美町のナガハシスミレやタチツボスミレたちも
10日以上遅れてやっと咲きはじめました。



ナガハシスミレ 11.3.26 鳥取県岩美町

山なのに谷?

2011-04-01 | Weblog
27日の日曜日に鳥取県八頭町の六郎谷に上がってきました。

六郎谷といっても標高659.6mのれっきとした山。
八東川沿いの道からは頭がちょこっと見えるだけですが、
対岸の遠見山などから見ると立派な三角錐の山容をしています。

下の写真は帰りに私都川沿いの高台から見た六郎谷です。


六郎谷 11.3.27 八頭町福地

私都川上流の山志谷から取りつくことにして、
集落奥の除雪終了地点に車を置いて歩き始めました。
雪はこの辺りでもまだガードレールの上まであります。


除雪終了地点 11.3.27 山志谷

林道と作業道を利用して頂上から南東に延びる尾根を目指します。
尾根の上は細い木が多く里山の雑木林といった感じです。


雑木林 11.3.27 独標559m

2時間弱で広くなだらかな山頂に着きました。
一部北側にヒノキの植林が上がってきていますが、明るく気持ちの良い山頂です。
残念ながら眺望はありません。

どこかに三角点があるはずと探すと、
三角点表示杭の頭が雪の上にちょこっと出ていました。
近くに二等三角点「山志谷」(標高659.56m)があるはずと
雪を掘ってみましたがうまく当たりませんでした。


六郎谷山頂 11.3.27

 
三角点表示 11.3.27 六郎谷

帰りに使った作業道からは東山や氷ノ山方面を望むことができました。


東山方面 11.3.27 六郎谷


氷ノ山方面 11.3.27 六郎谷

山中にハイカーが付けたと思われるテープ類もなかったので、
予想どうりあまり人は登っていないのでしょう。

自然林も残っているので、
上手に登山道をつけて眺望も確保すれば
手頃なハイキングコースになりそうですね。