風 信(かぜのたより)

海風に乗せて

オオバタチツボスミレなど ’11初夏北海道

2011-12-20 | ’11初夏北海道
オオバタチツボスミレは大型のスミレで北海道に多いといわれますが、
5月下旬の北海道行きではまったく見つけられませんでした。

今回、トドワラで有名な野付半島の原生花園でやっと見ることができました。


オオバタチツボスミレ 11.7.3 北海道別海町

名前のとおり大きな葉に直立するしっかりした茎、
4、50センチはあろうかという草丈にもびっくりです。
想像していた姿とはずいぶん違いました。

 
オオバタチツボスミレ 11.7.3 北海道別海町  オオバタチツボスミレ 11.7.3 北海道別海町


オオバタチツボスミレ 11.7.3 北海道別海町


オオバタチツボスミレ 11.7.3 北海道別海町


こちらも5月の北海道行きでは、
まったく見かけなかったエゾノタチツボスミレ、
今回は逆に遅かったようで咲き残りがいくつか見られた程度です。
思いのほか個体数は多くないのかもしれません。


エゾノタチツボスミレ 11.6.29 北見市常呂町


エゾノタチツボスミレ 11.6.29 北見市常呂町


おまけのミヤマスミレ。
北海道のミヤマスミレは個体数も多く、
低地から山地まで幅広く分布しているので、
6月下旬になっても山地ではよく見かけます。


ミヤマスミレ 11.6.30 斜里岳

これで'11初夏北海道シリーズは一区切りとします。

シロスミレ ’11初夏北海道

2011-12-19 | ’11初夏北海道

シロスミレ 11.7.1 知床半島

本州中部以北に分布するシロスミレ。
知床や道東で見ることができました。

スミレの白花品やアリアケスミレに良く似ていますが、
葉の形や生育環境が異なります。

距も幾分短いような気がしますね。

 
シロスミレ 11.7.1 知床半島           シロスミレ 11.7.1 知床半島


シロスミレ 11.7.4 北海道浜中町(霧多布)

シロスミレの特徴で一番分りやすいのは葉の形、
葉柄に比べて葉身が極端に短くなります。
葉を垂直に立てるのも特徴です。


シロスミレ(葉) 11.7.1 知床半島    シロスミレ 11.7.1 知床半島

チシマウスバスミレ ’11初夏北海道

2011-12-17 | ’11初夏北海道
チシマウスバスミレは、
本州中部以北のごく限られた地域に分布するスミレで、
主として高層湿原のミズゴケ床で見られます。

そんな湿原のスミレに出会うために、
まず最初にしたことは長靴の調達。
麓の街まで長靴を買いに行きました。

自生地は遊歩道が整備されているのですが、
木道のないところは雨と雪解で水浸しになっています。

そんな道を真新しい長靴で歩いて行くと、
ありましたチシマウスバスミレ。


チシマウスバスミレ 11.7.1 知床半島

 
チシマウスバスミレ 11.7.1 知床半島     チシマウスバスミレ 11.7.1 知床半島

ウスバスミレとは、生育環境、葉の鋸歯の特徴や微毛の有無、
花柱先端の形状などが異なっていることで見分けることができます。

ここのチシマウスバスミレをよく見てみると、
『増補改訂日本のスミレ』(いがりまさし)には記述の無かった側弁の毛が、
疎らに観察できます。
アレッと思ったのですが、
帰ってから『増補原色日本のスミレ』(浜栄助)で確認すると、
「・・・側弁は無毛か,時に少毛がある・・・」とありました。


チシマウスバスミレ 11.7.1 知床半島


チシマウスバスミレ 11.7.1 知床半島

ウスバスミレ ’11初夏北海道

2011-12-16 | ’11初夏北海道
日本に分布するウスバスミレ類には、
ウスバスミレ、チシマウスバスミレ、タニマスミレと、
3種のスミレが知られています。
いずれも北方系のスミレで鳥取では見ることができません。

昨年はタニマスミレを見ることができたので、
今年は残りの2種が見れればと期待していたのですが、
幸い2種とも見ることができました。

ウスバスミレはウスバキチョウを見に行く途中、
小群落をハイマツの樹下に見つけました。


ウスバスミレ 11.6.26 大雪山系

ウスバスミレは白山以北に分布し、
亜高山の針葉樹林下に生育する白い花のスミレです。

 
ウスバスミレ 11.6.26 大雪山系         ウスバスミレ 11.6.26 大雪山系

7月には何回か歩いている登山道ですが、
これまでウスバスミレには気がつきませんでした。
1週間、2週間の違いというか差が大きいのでしょうね。


ウスバスミレ 11.6.26 大雪山系

昨日のナメコ

2011-12-15 | Weblog
大山や氷ノ山も白く衣替えをして、いよいよ本格的な冬。
もう高い山のナメコは終了ですね。

先日、ジョギングや散策に利用されている市内の森で、
ナメコが発生していると知りました。
市内にそんな森は2ヶ所くらいしかないので、
探しに行こうかとも思ったのですが・・・。

結局、運動にもなる山のナメコ採りに行ってきました。


ナメコ 11.12.14 鳥取県東部

あの木もこの木も老菌。
さすが12月の中旬にもなると老菌ばかりです。

だれに採られることもなく消えてゆく・・・、
ちょっともったいないような気もしますが、
これが山の自然というか普通なのでしょう。


ナメコ 11.12.14 鳥取県東部

それでも、こんな木が何本か見つかり、
それなりの収穫もありました。
山の恵みに感謝です。


ナメコ 11.12.14 鳥取県東部


ナメコ 11.12.14 鳥取県東部

知床・硫黄山(3) ’11初夏北海道

2011-12-14 | ’11初夏北海道

エゾノツガザクラ 11.7.2 硫黄山

シレトコスミレを見学した後は山頂を目指します。
エゾノツガザクラやコケモモ、イワウメ、
メアカンキンバイなどの咲く岩場を30分ほど上がると山頂で、
眼下には原始の森が広がっています。

羅臼岳にかかっていた雲も動いて頂上をのぞかせてくれました。


羅臼岳方面

山頂の三角点は一等三角点で点名は山名と同じ「硫黄山」、
標高は1561.95m。

 
点名「硫黄山」 11.7.2 硫黄山          点名「硫黄山」 11.7.2 硫黄山


エゾノツガザクラ 11.7.2 硫黄山

山頂直下のお花畑でスミレを見つけました。
「なんじゃこれは!」というような花でした。

ほとんどの花は側弁の後に上弁をだらしなく下げて、
おまけに側弁だけでなく上弁にも密に毛をはやしています。
なんとなく落武者のイメージですね(笑)。

当日はシレトコスミレを見たばっかりで、
意識がそっちにいっていたためか、
それ以上の観察することを怠ってしまいました。
失敗です。

とはいえ、「アイヌタチツボスミレの範疇にはいるのかな?」ということで、
そのようにキャプションをつけています。
でもどうなんでしょうかね。


アイヌタチツボスミレ 11.7.2 硫黄山

 
アイヌタチツボスミレ 11.7.2 硫黄山       アイヌタチツボスミレ 11.7.2 硫黄山


アイヌタチツボスミレ 11.7.2 硫黄山


アイヌタチツボスミレ 11.7.2 硫黄山

帰りは一瀉千里、オホーツクに向かって駆け下ります。
途中で一般の人はなかなか入れない知床五湖が見えました。


オホーツク海 11.7.2 硫黄山


知床五湖方面 11.7.2 硫黄山

知床・硫黄山(2) ’11初夏北海道

2011-12-13 | ’11初夏北海道
大袈裟ですが、夢にまで見たシレトコスミレです。


シレトコスミレ 11.7.2 知床半島

南千島(択捉島)にも自生しているそうですが、
名前のとおり知床を代表するスミレです。


シレトコスミレ 11.7.2 知床半島

写真のとおり他の植物は生息できないような火山のガレ場に根を下ろしています。
真っ白い花弁の中心は黄色。
絶妙な配色、可愛いというより神々しい。


シレトコスミレ 11.7.2 知床半島

 
シレトコスミレ 11.7.2 知床半島         シレトコスミレ(葉) 11.7.2 知床半島


シレトコスミレ 11.7.2 知床半島

大きな株もありました。
けっこう花着きのいいスミレのようです。


シレトコスミレ 11.7.2 知床半島

知床・硫黄山(1) ’11初夏北海道

2011-12-13 | ’11初夏北海道
今年もあと少し、もう12月中旬です。
なんでだか知らないけど、
追い立てられているような気ぜわしい気分。

ところで、「詳細後日!」と書いてそのまま放置してる記事、
今年もけっこう多いですよね。

そこで、時期はずれで陳腐な内容かもしれませんが、
夏の北海道レポートの続きをアップしたいと思います。

まず最初は知床の硫黄山、
北海道行きの目的の一つでもあるシレトコスミレを見てきました。

道端で草を食むエゾシカの親子を見ながらカムイワッカの滝を目指します。

 
エゾシカ 11.7.2 知床半島            カムイワッカの滝駐車場 11.7.2 知床半島

霧が出てあまりよい天気ではありませんが、
天気予報を信じてカムイワッカの滝駐車場をあとにして登山口まで行くと、
そこにヒグマの最新情報が・・・・。

「ヒグマに追跡される事案が発生」
1週間前に登山者がヒグマに追跡(?)されたとあります。
いかにも警察用語で「追跡」の意味がよく分りませんが、
「追いかけられた」ということでしょうか?
ヒグマのストーカー?? めっちゃ怖~ですね。


硫黄山登山口 11.7.2 (登山口及び注意看板は下山後撮影)
      
 
注意看板 11.7.2 知床半島            シロバナニガナ 11.7.2 知床半島


旧硫黄採掘地 11.7.2 知床半島

旧硫黄採掘地、新噴火口を過ぎて谷に下りると雪渓歩きが始まります。
単調ですが、見透しもきき歩きやすいのでホッとしました。
予報どおり霧も晴れて青空も見えるようになってきました。


硫黄川雪渓 11.7.2


メアカンキンバイ 11.7.2 硫黄山


エゾコザクラ 11.7.2 硫黄山

駐車場から3時間半、硫黄川の雪渓を詰めて稜線まで上がると、
足下にはメアカンキンバイなどの高山植物、もちろんシレトコスミレも。
目を上げれば硫黄岳の山頂や知床の縦走路。
振り向けば雲の中に見え隠れする知床岳。


知床岳方面 11.7.2


硫黄山 11.7.2

つづく

初めての雪彦山

2011-12-06 | Weblog
山陰の空は12月に入ってから毎日低い雲に覆われ、
思い出したように冷たい雨が落ちてきます。
予報で晴れマークのでている瀬戸内側に行ってみました。
行き先は前から気になっていた播磨の雪彦山。

初めての雪彦山だったけど大失敗です。
それは忘れ物。
デジ一もコンデジも家の玄関に置いたまま出てしまいました。
おまけに携帯も山頂で電池切れ。
ジィさんにありがちな出来事、まったくもって情けない。

それはそうと雪彦山。
初見なのでポピュラー(?)なルートと思われる
虹ヶ滝-地蔵岳-大天井岳-出雲岩と歩いてみました。

急登や鎖場もあってとても変化のある良いコースでした。
スケールは違いますが九州の大崩山とよく似ているように思います。
植生の印象も山陰の山に比べて南っぽい感じで、
春にはこちらで見れない花たちも咲くようです。
そのころに改めて出かけてみたいですね。

 
地蔵岳 11.12.5                  紅葉 11.12.5 雪彦山

 
紅葉 11.12.5                   地蔵岳正面壁 11.12.5

 
地蔵岳山頂 11.12.5               雪彦山(大天井岳)山頂 11.12.5

標高の低い山麓部や道中の里山は紅葉の盛りで、
近くの明神山などは全山紅葉、
錦の衣装をまとったという感じでした。
カメラを忘れたのが残念でしたね。

ところで、
鳥取から雪彦山の登山口まで、
行きは佐用から中国道経由で2時間、帰りは国道29号経由で2時間半。
岡山方面と同じように直線距離はたいしたことないんですが、
思いついて行くにしてはちょっと遠い。
でも逆に、そんな時間を使って大山に通ってこられる方もおられるので、
できるだけ瀬戸内方面にもおじゃましたいですね。