風 信(かぜのたより)

海風に乗せて

白山(3)

2008-08-27 | Weblog
白山に登るのは初めてなので、当然のことながら南竜ヶ馬場のキャンプ場も初めてだ。当日は、雨とガスでよく分からなかったが、南竜山荘(大きな小屋でびっくり)の前の沢を渡った対岸の台地がテント場になっている。古くなっているが、トイレや炊事場の設備も整っていて貸キャビンまである。もう少し早い時期にはテントの花が咲くのかもしれないが、当日は5,6張りといったところ(写真は17日の昼で2張になってしまった)。
キャンプ場の小さな沢沿いは、ハクサンコザクラやチングルマ、コイワカガミ、クロユリなどのお花畑になっていている。すぐ近くにはニッコウキスゲやイブキトラノオの群落もある。
2,3日ゆっくりテント生活をしてみたくなるキャンプ場だ。


南竜ヶ馬場キャンプ場 08.8.17

キャンプ場周りの花。モミジカラマツは葉に特徴があり分かりやすい。


モミジカラマツ 08.8.17


ニッコウキスゲ 08.8.17


イブキトラノオ 08.8.17


イワイチョウ 08.8.17

白山(2)

2008-08-26 | Weblog
思ったより早く、昼前には市ノ瀬まで来ることができた。あいにく小雨が降っているので思案したが、明日は回復するという予報と、今日は南竜ヶ馬場キャンプ場までという行程なので上がることにする。
バスで別当出合まで来ると雨がやんでいる。「やっぱ、日頃の行いだよな」と声にならない声でつぶやき出発したものの、早速つり橋を渡る頃から降り出し、雨足は強まるばかり。やっぱり日頃の行いのせいか。
こうなると、無心に一歩ずつ足を前に運ぶだけだ。南竜への分岐を過ぎる頃には風も強くなってきたが、何とかキャンプ場にテントを張ることができた。


別当出合 08.8.16

単調な雨の砂防新道にセンジュガンピの白い花が咲いている。白は白でも清楚という言葉が似合う「白」だ。山陰では見ることがない。


センジュガンピ 08.8.16

タマガワホトトギスは、確か鳥取県の絶滅危惧種ではなかったかな?


タマガワホトトギス 08.8.16

この時期、ミヤマアキノキリンソウはよく目に付く花の一つ。


ミヤマアキノキリンソウ 08.8.16

白山(1)

2008-08-24 | Weblog
お盆を過ぎてから白山に上がってきました。初日は雨と風で散々でしたが、2日目は雲の上の散歩を楽しむことができました。いつもどおり少しずつ更新します。


雲海(室堂と別山) 08.8.17

白山といえばクロユリ。石川県の郷土の花になっているそうです。


クロユリ 08.8.17 白山

森林限界 ’08大雪山

2008-08-13 | Weblog
銀泉台の標高が1500mなので、大雪の森林限界は標高1500~1600m位になるのだろうか。森林限界を超えた頂上台地や稜線は岩や砂礫となって、植物にとっては過酷な生育条件である。それでも、既に紹介したコマクサやホソバウルップソウ、イワブクロ、キバナシオガマ、エゾタカネスミレ、エゾオヤマノエンドウ、エゾタカネツメクサなどを初めとしてたくさんの高山植物が根を張り、花をつけている。


イワヒゲ 08.7.14


エゾツツジ 08.7.13

 
イワウメ 08.7.14             クモマユキノシタ 08.7.14


チシマクモマグサ 08.7.14

 
チシマキンレイカ 08.7.14        チシマツガザクラ 08.7.14


ヒメイワタデ 08.7.14

残念。チョウノスケソウは霰で花弁が落ちてしまった。


チョウノスケソウとエゾオヤマノエンドウ 08.7.14

お花畑(2) ’08大雪山

2008-08-12 | Weblog
お花畑やその周辺で咲いていた花たち。イソツツジやキバナシャクナゲはけっこうな群落をつくっていた。


ミヤマキンバイ 08.7.14


エゾヒメクワガタ 08.7.14


イソツツジ 08.7.14

 
エゾウサギギク 08.7.14        ウコンウツギ 08.7.13


イワギキョウ 08.7.14


ヨツバシオガマ 08.7.13

お花畑(1) ’08大雪山

2008-08-12 | Weblog
銀泉台から1時間ほど歩くと森林限界も近くなり、雪渓や雪田が現れてくる。雪の消えた浅い谷間はチングルマやエゾコザクラなどのお花畑になっている。近寄ってみると、花びらは霰だか雹だかに打たれて痛々しいが、それでも見事な群落だ。ただ、その見事な群落を上手に写真で写せないのが残念。

チングルマには、早くも赤い糸をつけた実になりつつあるものもいる。


チングルマ 08.7.14


チングルマ 08.7.14


エゾコザクラ 08.7.14


エゾコザクラ 08.7.14

 
エゾノハクサンイチゲ 08.7.14     チシマノキンバイソウ 08.7.14


エゾノハクサンイチゲ 08.7.14


エゾコザクラ群落 08.7.13

えーと、おことわりです。花の名前は、撮ってきた写真だけで同定しているので、間違っているものもあると思います。素人ですのでお許しください。
なお、参考にした本は、2007年に北海道大学出版会から発行された梅沢俊著『新北海道の花』です。

銀泉台 ’08大雪山

2008-08-11 | Weblog
単調なダケカンバや針葉樹が広がるダートの林道を上がっていくと銀泉台で、普通の林道の終点みたいだ。特に展望があるわけではないようだ。ただ、大きな駐車スペースが設けられていて、大雪への人気登山口だということがわかる。本州ナンバーの車とレンタカーの多さが目を引く。


銀泉台 08.7.13

銀泉台から30分ほど歩くと展望もきくようになり、登山道の両脇の花も多くなる。


ハクサンチドリ 08.7.13

 
ウメバチソウ 08.7.14          コガネイチゴ 08.7.14

 
ハイオトギリ 08.7.14          ゴゼンタチバナ 08.7.14

 
チシマヒョウタンボク 08.7.13      ミヤマリンドウ 08.7.14


カラマツソウ 08.7.13


銀泉台 08.7.13

ハイマツ ’08大雪山

2008-08-10 | Weblog
ハイマツのベッドで寝たのはどこの山だったか。懐かしい高山植物の一つだ。


ハイマツ 08.7.14 赤岳

五葉の松だったということを今年初めて知った。落ちた葉を見ると確かに五葉である。


ハイマツ(葉) 08.7.14 白雲岳

ハイマツとコケモモは仲が良い。ハイマツに守られるように群落をつくる。


コケモモ 08.7.14 赤岳

U字谷 ’08大雪山

2008-08-10 | Weblog
白雲岳から北の方を見ると、赤岳と烏帽子岳の間の谷がきれいなU字谷になっている。氷河期の痕跡なのか、火山活動による地形なのか素人には分からないが、高山でしか見れない地形だ。


U字谷 08.7.14 白雲岳


エゾオヤマノエンドウ 08.7.14 赤岳
 

エゾタカネツメクサ 08.7.14 白雲岳 

庭園 ’08大雪山

2008-08-06 | Weblog
巨石を積んだ自然の城砦の中は、人では造りだせない神の庭園。
岩と岩との透間はアオノツガザクラとエゾノツガザクラが埋める。


庭園 08.7.14 白雲岳


アオノツガザクラ 08.7.13 


エゾノツガザクラ 08.7.13

高山蝶 ’08大雪山

2008-08-05 | Weblog
ウスバキチョウは見れなかったのだが、アサヒヒョウモンとダイセツタカネヒカゲを見ることができた。高山蝶という定義はなかなか難しいようだが、この三種は一生を森林限界の上で過ごす高山蝶だ。

写真のダイセツタカネヒカゲは、突然ハイマツの茂みからよたよたと出てきて登山道の真ん中で横倒しになってしまった。羽化したてなのか具合が悪いのか。次に見た奴も同じ様。人を恐れずまったく緊張感がない。天然記念物に指定され安心してしまっているのだろうか。こちらの方が緊張して写真がうまく撮れなかった。後で見ると触角が切れてしまっている。

そういえば、既に紹介(7月20日)したアサヒヒョウモンもあまり人間を気にしていなかったようだ。


ダイセツタカネヒカゲ 08.7.14 白雲岳 


ホソバウルップソウ 08.7.14 赤岳

コヒオドシは、本州では中部山岳地帯に分布していて高山蝶の仲間に入れられることもあるが、北海道では平地にも生息しているそうだ。


コヒオドシ 08.7.14 白雲岳 


イワブクロ 08.7.14 駒草平

コマクサ ’08大雪山

2008-08-04 | Weblog
中学生の時に初めてコマクサを見た。登山部の夏山合宿で燕岳に登った時だ。もう40年以上前になる。初めて見る北アルプスのパノラマとともに忘れられない思い出である。そういえば、この時にコマクサの写真をたくさん撮った記憶があるのだが、どこに行ったか手元にない。
高校の山岳部でも餓鬼岳から表銀座の縦走をしたので、この時も燕岳のコマクサを見ているはずだが記憶にない。40キロ近いキスリングを背負っての縦走なので花に目が行かなかったのかもしれない。
そういうことで、今回の大雪のコマクサは中学以来の再会ということになる。

大雪でコマクサといえば、コマクサを食草にしているウスバキチョウだ。
今回、期待していたのだが見ることができなかった。帰りにはザックを置いて、駒草平を行ったり来たりしたのだが・・。雨が降っていたり、曇っていたり、風が強かったりと条件が良くなかった。また次回の楽しみとしよう。


コマクサ 08.7.14 駒草平 

山小屋 ’08大雪山

2008-08-03 | Weblog

白雲岳避難小屋 08.7.14

白雲岳の避難小屋は、モレーンのような小丘に建っていて、遠くから見るとヨーロッパの小さなお城のようだ。


チシマフウロ 08.7.14


トムラウシ山方面 08.7.14

南に開けた谷の向こうに、トムラウシが良く見える。
小屋番の青年によると、昨夜はほぼ定員の40数名が宿泊したそうで、連休はもっと多くなるという。何日も連泊する人も多いらしい。
いつか泊まってみたいと思わせる山小屋だ。


ウラジロナナカマド 08.7.14

クガイソウ

2008-08-02 | Weblog
今年はクガイソウの当たり年だそうな。確かに去年に比べると、どこも見事な群落です。たくさんのアサギマダラやヒョウモン類が蜜を求めてやってきます。


アサギマダラ 08.7.26 大山三ノ沢


オオウラギンスジヒョウモン 08.7.26 大山三ノ沢