風 信(かぜのたより)

海風に乗せて

シジミチョウ(3) ’12春沖縄

2012-05-31 | ’12春沖縄
カタバミを食草とする同じヤマトシジミでも、
沖縄のヤマトシジミは南西諸島亜種に分類されています。
確かに翅裏の雰囲気が違うような気がします。


ヤマトシジミ(♂) 12.3.8 沖縄県(沖縄本島)


ヤマトシジミ 12.3.3 沖縄県(沖縄本島)


谷沿いの林道を歩いているとき、
不意にイワカワシジミが舞い降りてきました。

うす緑色のドレスを纏った女神というところでしょうか。

慌てて何回かシャッターを押したのですが、
すぐに飛び去ってしまいました。


イワカワシジミ(♀) 12.3.5 沖縄県(沖縄本島)


イワカワシジミ(♀) 12.3.5 沖縄県(沖縄本島)

イワカワシジミは南西諸島に分布し、
翅裏が薄緑色をした大変エキゾチックなシジミチョウです。

幼虫は、黄色の染料として使われるクチナシの実を食べて育ちますが、
黄色にならずに緑色になるところが不思議です(冗談です笑)。

シジミチョウ(2) ’12春沖縄

2012-05-30 | ’12春沖縄
日本では種子島、屋久島以南の島々に分布し、
鳥取はもちろん九州でもまず見られない蝶ですが、
沖縄ではごく普通種のようです。
ゼフィルスのように枝先の葉上でテリトリーを張っているのをよく見ました。


アマミウラナミシジミ(♀) 12.3.5 沖縄県(沖縄本島)


アマミウラナミシジミ(♂) 12.3.6 沖縄県(沖縄本島)


アマミウラナミシジミ(♂) 12.3.5 沖縄県(沖縄本島)


アマミウラナミシジミ 12.3.5 沖縄県(沖縄本島)

シジミチョウ(1) ’12春沖縄

2012-05-29 | ’12春沖縄
詳細は後日、といいながら放置していました。
次も控えているので、
3月の沖縄で出会ったチョウを順次アップします。

まずは、一番うれしかった出会い、
リュウキュウウラボシシジミからです。

「ヤクシマスミレさんどこ?」
「ヤクシマスミレ君や~い!」と、
やんばるの渓谷を歩いているとき、
チラチラ飛んでいる小さなシジミチョウを見つけました。
それがリュウキュウウラボシシジミでした。

沖縄に出かける前は、
なかなか出会えないかもしれないなと思っていましたが、
あっけなく出会うことができました。

森の妖精みたいですね。


リュウキュウウラボシシジミ 12.3.5 沖縄県(沖縄本島)


リュウキュウウラボシシジミ 12.3.5 沖縄県(沖縄本島)

翅表は黒褐色で地味ですが、
後翅裏の大きな黒点がチャームポイントです。

ほんとにちっちゃい蝶なんですよ。


リュウキュウウラボシシジミ 12.3.5 沖縄県(沖縄本島)


リュウキュウウラボシシジミ 12.3.5 沖縄県(沖縄本島)

日本では沖縄本島と西表島だけに生息するシジミチョウです。

シマジリスミレ ’12春沖縄

2012-04-25 | ’12春沖縄
沖縄本島の限られた地域だけに自生するシマジリスミレ。
昨年は訪れるのが遅く花を見ることができませんでした。
そこで、今年こそはとひと月早く訪ねましたが、
ちょうど良かったみたいです。


シマジリスミレ 12.3.2 沖縄県

オキナワスミレにそっくりな花や葉ですが、
ウラジロスミレ類に属するオキナワスミレと異なり、
タチツボスミレ類に属し、その中でもエゾノタチツボスミレや
アイヌタチツボスミレに近い仲間とされています。

とはいえ、側弁の毛や花柱の突起毛の見られない個体もあるようで、
近くで見ることのできた個体でははっきり確認できませんでした。
距に突起のある個体も比較的見られるようです。

     
     シマジリスミレ 12.3.8 沖縄県

     
     シマジリスミレ 12.3.8 沖縄県

オキナワスミレは明るい海に面した石灰岩の崖に自生していますが、
シマジリスミレは同じ石灰岩の崖でも、
内陸のあまり陽の差さない暗い森の中に自生しています。

とはいえ陽が嫌いなわけでもなさそうで、
比較的陽の当たる崖の上部にも自生していて、
そちらの方が花付きが良いような気がします。


シマジリスミレ 12.3.8 沖縄県


シマジリスミレ 12.3.8 沖縄県

石灰岩の窪みに延びる地下茎(根茎)、
どうやって水分や養分をとっているのでしょう。

地上茎を延ばし始めている株もありましたが、
石灰岩の岩場では根を下ろせそうにもありません。

 
シマジリスミレ(地下茎) 12.3.8 沖縄県    シマジリスミレ(地上茎) 12.3.8 沖縄県

以下の記述は書いていいものか迷ったのですが、
自分自身のメモとして記しておきます。
(不都合があれば削除します。)


シマジリスミレは最も絶滅が心配される種(絶滅危惧ⅠA類)として、
国及び沖縄県のレッドデータブックに記載されているスミレです。

そのシマジリスミレの自生地が何か所あるのか知らないのですが、
唯一私が知っている自生地では工事の計画があるようなのです。

沖縄に着いたその日に自生地を訪ねたのですが、
昨年とは雰囲気が少し違うことに気がつきました。
明瞭な踏み跡がついているのです。

「スミレの見学者?」

ではないようで、
足元に測量用のプラスチック杭が打たれていました。

その日はそのまま帰ったのですが、
写真の写りが芳しくなかったので8日にあらためて訪ねてみると、
自生地の近くで測量機器を据えて測量作業の最中でした。

作業中の方にお尋ねすると、
自衛隊関係からの発注で、
測量と崖の崩落状況の現況調査をしているとのことでした。
(確かに崩れているところはありますが・・・。)

知り得たのはそれだけで、
それ以上のことは分かりませんが、
通常では、現況調査と測量の結果に基づいて、
次年度以降に工事の設計図面の作成、
そして工事施工という段取りになるのではないでしょうか。

地元自治体や県の自然保護部局との調整が行われないまま
工事が行われることはないと思いますが、
心配です。

まさか直接コンクリートで自生地を覆うことはないでしょうが、
工事のために樹木を伐採、枝払いするだけでも
半日陰に生息するシマジリスミレには大きな影響を与えるような気がします。

沖縄には自生地がダムの底に沈んでしまったため、
野生での絶滅が宣言されたオリヅルスミレの経験があります。
シマジリスミレを第2のオリヅルスミレにしたくないのですが・・・。


シマジリスミレ 12.3.2 沖縄県

リュウキュウコスミレ ’12春沖縄

2012-04-12 | ’12春沖縄
ちょっと間があいてしまいましたが、春の沖縄の続きです。

沖縄でスミレといえば、このリュウキュウコスミレ。
道端から公園、畑の隅とどこでも見ることができます。

温暖な沖縄のスミレ類の特徴ですが、
花期も11月から4月と長いので、
沖縄の人たちにとっては一番身近なスミレでしょう。

ところで、リュウキュウコスミレはノジスミレの南方系の変種とされていて、
琉球の「コスミレ」ということではありません。
やっぱりスミレはややこしいですね(笑)。


リュウキュウコスミレ 12.3.8 沖縄県南城市(垣花ヒージャー)


リュウキュウコスミレ 12.3.8 沖縄県南城市


リュウキュウコスミレ 12.3.7 沖縄県名護市


リュウキュウコスミレ 12.3.5 沖縄県国頭村

花色には少しずつ変化が見られるのですが、
沖縄本島北部では白花の品種(シロバナリュウキュウコスミレ)がよく目につきました。

そのためか、
この白花のリュウキュウコスミレをリュウキュウシロスミレ
誤解されている地元の方もおられましたが、
たしかに誰だって普通はそう思いますよね。


リュウキュウコスミレ(白花) 12.3.8 沖縄県国頭村

      
      リュウキュウコスミレ(白花) 12.3.8 沖縄県国頭村


リュウキュウコスミレ 12.3.8 沖縄県南城市

オキナワスミレ ’12春沖縄

2012-03-27 | ’12春沖縄
沖縄の限られた地域に自生するオキナワスミレ。

昨年は時間切れで出会うことができず、
オキナワスミレに出会うことが今年の琉球行き一番の目的でした。

今年も苦労しましたがなんとかたどり着くことができ、
無理して訪れた甲斐がありました。


オキナワスミレ 12.3.4 沖縄県

けっこう花付きがいいです。


オキナワスミレ 12.3.4 沖縄県


オキナワスミレ 12.3.4 沖縄県


オキナワスミレ 12.3.4 沖縄県


オキナワスミレ 12.3.4 沖縄県

     
     オキナワスミレ 12.3.4 沖縄県

晴れた日には亜熱帯の直射日光を浴び、荒れた日には強い風と波。
こんな海岸の岩場に張り付くように咲いていました。

こんな過酷な環境で何万年、何十万年と咲き続けてきたんですね。
自然と頭が下がります。

これからもずっと生き続けていけるといいですね。


オキナワスミレ 12.3.4 沖縄県

リュウキュウシロスミレ ’12春沖縄

2012-03-26 | ’12春沖縄
リュウキュウシロスミレはアリアケスミレの南方型といわれ、
主に南西諸島に分布するスミレです。
ということでシロスミレという名がついていても、
本州のシロスミレとの類縁関係はないようです。

沖縄本島では北部に多いようで、
やんばるの道路沿いでよく見かけました。
昨年の沖縄行きでは見ることができなかったスミレです。


リュウキュウシロスミレ 12.3.5 沖縄県東村

唇弁の長い顔はリュウキュウシロスミレの典型?

側弁基部の密生した毛がリュウキュウコスミレとの一番の違い。
距もリュウキュウコスミレに比べれば太く短いですね。


リュウキュウシロスミレ 12.3.5 沖縄県国頭村

      
      リュウキュウシロスミレ 12.3.5 沖縄県国頭村

母種のアリアケスミレと同じように花色に変化があるようで、
こちらは白花に近い個体。


リュウキュウシロスミレ 12.3.5 沖縄県東村

花柄が長く感じるのも特徴で、
儚げなところが何となく「首長族」を連想させます。


リュウキュウシロスミレ 12.3.5 沖縄県東村

与那覇岳 ’12春沖縄

2012-03-25 | ’12春沖縄
忘れないうちに沖縄のレポートを・・・。

沖縄県の最高峰は石垣島の於茂登岳ですが、
沖縄本島の最高峰は標高503mの与那覇岳です。

ただ与那覇岳の頂上部にはいくつかの高まりがあり、
現在一等三角点のある高まりが山頂とされているようで、
三角点の標高は498.00mと5mほど低くなっています。


亜熱帯の森 12.3.6 沖縄県北部

 
リュウキュウバライチゴ 12.3.6 与那覇岳   ツルソバ 12.3.6 与那覇岳


サツマイナモリ 12.3.6 与那覇岳

 
登山口(旧林道入口) 12.3.6           登山道入口 12.3.6

登山口近くの駐車スペースに車を止めて、
深い森に続く古い荒れた林道を歩いて行く。

暗い森にはオキナワスズムシソウなど白っぽい花がよく目立ちます。
途中の水溜りにはたくさんのイモリが・・・、
シリケンイモリという沖縄固有種のようです。

 
オキナワスズムシソウ 12.3.6 与那覇岳    シリケンイモリ 12.3.6 与那覇岳 

登山口から1時間ほどで一等三角点のある頂上ですが、
眺望はまったくありません


与那覇岳頂上 12.3.6

 
点名「与那覇岳」 12.3.6 与那覇岳       点名「与那覇岳」 12.3.6 与那覇岳

頂上付近からはいくつか踏み跡が延びていて、
いくつかコースがあるようですが、往路をそのまま戻りました。


シマイズセンリョウ 12.3.6 与那覇岳

今日も・・・

2012-03-08 | ’12春沖縄
明日は帰る予定なのですが、
今日も沖縄の天気は良くありませんでした。

とりあえず初日にいい写真が撮れなかった
シマジリスミレの自生地をもう一度訪ねることとして、
あとは観光中心の日程に変更です。
でも今日は観光客や平和学習の生徒さんで一杯の所です(笑)。

古いお城や平和祈念公園、ひめゆりの塔などを見て回りました。

戦争・琉球・沖縄・日本・・・、
といろいろ考えることもあったのですが・・・。


糸数グスク(城)跡 12.3.8 南城市

平和の礎のある平和祈念公園に咲いていたリュウキュウコスミレです。


リュウキュウコスミレ 12.3.8 糸満市

今日は雨降り

2012-03-07 | ’12春沖縄
今日は朝から雨降り。

それでも嘉津宇岳の登山口までは行ってみたけど・・・、
風も強く、台風並みの雨。
そこで今日は山登りはあきらめて観光です。
といってもあまり観光客はいないような所を観光です。

キャンプハンセンだったかな、
そこの門前町金武町の繁華街。
ホントに繁華街と疑ってしまうのですが、
夜は賑やかなのでしょう。


街角 12.3.7 沖縄県


タコスサンド 12.3.7 沖縄県

からぶり

2012-03-06 | ’12春沖縄
朝から「やんばる」の林道を行ったり来たり。
沖縄本島最高峰の与那覇岳(498m)にも上がってみたり・・・・、
でも、お目当てのスミレにはめぐり会えませんでした。

地図で見れば小さい沖縄ですが、
やんばるの森の中に入るとその広さ深さに圧倒されます。
もう少し情報を集めて捲土重来というところですかね。


亜熱帯の森 12.3.6 沖縄県国頭村

山を下りて今晩のおかずをとルアーを投げてみたのですが・・・、
南の魚はシャイなようでヒットしてくれません。

近くにいたオジサンに
「何が釣れますかね?」
オジサン曰く
「???????????????。」
まったく聞き取れず話も続きません。

うーむ。

いずれにしても、今日はだめでした。


亜熱帯の海 12.3.6 沖縄県国頭村

ここちよい風が吹いて・・・

2012-03-05 | ’12春沖縄
日中はTシャツ1枚でも汗ばむ沖縄ですが、
陽が落ちると海からここちよい風が吹いてきます。
ついこの間まで雪に閉じ込められていたことを思うと不思議な気分です。

今日はやんばるで出会ったシジミチョウ。
まだ羽化の時期には早いかなと思っていましたが・・・。
両種とも初めて見ることのできたシジミチョウです。


リュウキュウウラボシシジミ 12.3.5 沖縄県


イワカワシジミ 12.3.5 沖縄県

帰ってから少しずつレポートします(ホントに?)。

サンシンの音色が・・・

2012-03-04 | ’12春沖縄
とぎれとぎれにサンシンの音色が聞こえてきます。
練習でもしているのでしょうか・・・。

今、やんばるに来ています。

いつものように泡盛をやりながら、
そのサンシンの音を聞いています。

今日は昨年見られなかったオキナワスミレを見ることができました。
詳しくは後ほどですが・・・。

明日からは「やんばる」で過ごします。
ちゃんとポイズンリムーバーも用意してますので・・・、
大丈夫でしょう(笑)


オキナワスミレ 12.3.4 沖縄県


オキナワスミレ 12.3.4 沖縄県

南下

2012-03-02 | ’12春沖縄
オオワシのように自力飛行のできないsyubaはANAだのみ。
春の風をを感じて南下です。


飛行機 12.3.2 兵庫県

雨雲の上は群青色の空。


空 12.3.2 鹿児島県

やってきたのは琉球、沖縄県です。


ポスター 12.3.2 沖縄県

その土地の物を食べるのは旅の楽しみのひとつです。
米軍のレーションの影響だと思うけど、
豚コマではなくてランチョンミートの入った野菜のチャンプルー。
これは昼ごはん。

夜は沖縄県産のまんだいの刺身とオリオンビールに泡盛。
ところで、「まんだい」ってどんな魚?
おいしかったけど・・・・。


野菜のチャンプルー 12.3.2 沖縄県     「まんだい」の刺身 12.3.2 沖縄県

食い気ばっかじゃなんだから、色気も・・・。


リュウキュウコスミレ 12.3.2 沖縄県