人生の謎学

―― あるいは、瞑想と世界

意識の潜行

2009-07-24 09:09:56 | 随想
 私が現実の構造に不満があるのは、意識や行為がもたらす結果の遅さと、概ねその結果のなかに潜む凡庸さのゆえである。世界についての直観というものが、純粋な経験のうえに決して反映されないとするなら、経験が対象とする所与の性質について、何か構造的な作為性を感知するのは、それほどふしぎなことではない。このとき直観は、それがもたらす結果に対して、経験の純粋性を奪取しようとする。すると直観は、時間と空間について . . . 本文を読む