サンフレッチェマンと戦う前までに、マリノスマンにはマイナーチェンジがされていた。スリートップ社製の4バック機関から、ツートップ社製の4バック機関への変更である。
これにより、調子がいまいちであったマリノスマンの調子が格段にアップしたのである。
熊型ロボットのサンフレッチェマンに対して、果敢に挑むマリノスマン。
しかし右手のサンチェクロウ、左手のフレッチェクロウという巨大な爪が襲い掛かってくる。
右、左、右、左とクロウの攻撃リズムが読めてきた時である。
クロスカウンターを喰らわせてやろうと待ち構えてると、一瞬リズムが違う形でパンチが飛び込んでくる。
バキッ。左のフレッチェクロウアタックを食らってしまう。
しかしそこをお返しとばかりに、クロスカウンターが炸裂する。
いきなりの相打ち、両者ともにノックダウン。
1、2とカウントが始まると何とか立ち上がるが、マリノスマンの方が若干深く入った様で立ち上がるのが遅い。
するとサンフレッチェマンは右、左とまた得意のクロウパンチを繰り出してくる。
マリノスマンは避けるのに必死である。
「うっ、サンフレッチェマン、強い。」
しかし、段々とスタミナが切れてきたせいか、スピードが落ちてくる。
それと同時にツートップ社製の4バック機関が暖まってきたのか、
避けるスピードにキレが出てくる。そこで取り出した、トリコ傘サーベル。
ジャッキーンと、次々と斬りつけると、突きと逆袈裟斬りが連続で決まる。
サンフレッチェマン、両膝を付いて、
「ちょ、ちょっとまってくれ。」
と言う。しかし、それを待つ筈もなく、華麗な剣捌きを見せて、攻撃の手を緩める事はない。
「ま、参った。」
と、サンフレッチェマン、ついに白旗をあげる。
こうして、マリノスマンは完全なる勝利を手にしたのである。
(つづく)