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徐々にだが、街に人波が戻り始めた。そこで気になるのが、どうしても密にならざるを得ない身近な「空間」…… 男性用の公衆トイレである。
まあコロナ対策を今どう講じるか❔ は別として、本記事ではコロナ以前から根本的に在る「男性用 小便器」の洋邦"格差"について考察したい。ちなみに「洋」とは「洋画/洋式/西洋の洋」、カナダやオーストラリアなどを含む欧米=白人起源の社会を指す。
何が日本と違うのか。ひとまず二枚の写真から見ていただこう。
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画像↑ 右は、日本の駅や複合ビルなどに「よくある男子トイレ」である。
もともと、近世ヨーロッパ史を振り返っても「男たちの公衆トイレ」とは、建物(の所定の区画)の壁に尿を引っかける風習から発祥した。
壁や柱などに尿を引っかけるのは猿人、もっと言えば哺乳類のオス全般が持つ「自分の縄張りのマーキング」本能に基づく。日本の男子トイレ(=小便器)は、この原始本能を「なるべく放尿時に満たしてやるように」垂直な"受け板"面積を広く。なるべく地面近くまで尿が垂れるよう造られている。その分、尿は排尿口に迅速には届きにくく、便器の垂直面にへばりついて「臭いやすくなる」。人間的には衛生面で不潔だが、動物的には自分の尿臭が広く放散され、オスの"領有欲"を癒してくれるワケである。
一方、左のはカナダ/トロント市内にある男子トイレ。
何やら、いわゆるユニセックスな洋式便器が「斜めに腰を上げたような」格好を呈してる。する側はペニスを下方向に向け、おもむろにジョンジョロリン💦と この小便器の中に放尿するんである。尿はすばやく排尿口に吸い込まれ、飛沫や尿臭の放散は「最小限で」済む。オスの原始本能を「もっとも残酷に満たせなく封じ」たのが、このタイプの小便器。たぶん、禁欲的な欧米の宗教観と、処々の欲望には解放的な日本の習俗との差が、こういう小便器デザインが目指す方向性を違(たが)えたのだと思う。
今回のコロナの死者数の差が「日本人の清潔意識が欧米人より高いせい」だと解説する人がいらっしゃるが、潔癖症だからこそ排尿スタイルは野性のままで構わない、という日本人の生活スタンスと、そもそも排尿スタイルから禁欲的に締め付けて社会の清潔さを高めよう、という欧米人。性善説な農耕民族の文明、性悪説な狩猟民族の文明の差が、こんなところにも出てるような気がする。
軽々しく裸足になるなら、家の床は食器のようにキレイに磨いてなくちゃならん。そんな期待は当てにならんから寝るとき以外、靴は常に脱がずにおこう。そういう先ず❕禁欲と警戒心ありきの思考回路なのだ西洋人は。だから西洋人の想い描く「近未来の小便器」像は垂直に立った“ぶっかけ面”を故意に排除し、斜め下方に放った尿がそのまま壁面の奥へと吸い込まれていくような【そそぎ式】が主流
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もちろん、21世紀初頭の欧米では「そこまで禁欲的な小便器」は未普及。大勢は、日本の【ひっかけ式】と、文明人に相応しい【そそぎ式】の中間型タイプだ。
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これらは いずれも【そそぎ式】に準じた形状。もっと【ひっかけ式】の特徴を色濃く残したタイプ
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いずれにせよ 特に床面の拭き掃除は、洋式の男子トイレの方が効率的かつ清潔に🎵済ますことが出来そうだ。振り返って中国の便器ブラントYIDAの小便器は日本に準じ、床に届きそうな【ひっかけ式】。
最後に余談だが、日本と同じ古式=【ひっかけ式】がまだまだ主流なアジア中東地域でも「異色な」男子トイレ2例を。
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上掲は、中東の(どこやらの)クラブの豪華トイレ。こういった場所だと逆に「女子トイレ」なんて部屋は存在しないんだろな。
片や下は、濁ったピンク色で統一させた男子トイレ。パステルピンクの便器は日本メーカーでも取り扱うが……
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=了=
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