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カレーなる日々 / शानदार दिन

インドの日常を中心に日々を綴っています。

介護問題(その1)

2010年01月20日 11時56分49秒 | 病気 / SICK
私の父は現在、寝たきり状態である。
呼吸はしているが、既に意識はない。
痛みや苦痛を感じる事すらできないのだが、
それがせめてもの救いかもしれない。

まだ父が元気な頃に、
将来の事を考えて特別養護老人ホーム(特養)の申し込みをしておいた。

その時に父は「煙草の吸える所でなければ入らん。」
とわがままを言っていた。

当たり前だが・・・・
どの施設も表立って入所者に喫煙を許可する所はなかった。
(煙草の火の不始末が原因で火災になったニュースも何件もあったし・・。)
それでも職員が休憩時間に煙草を吸える場所として、
喫煙所(施設外)があるとの回答をもらったのは、
わずか3箇所のみだった。

で・・・その3箇所に申込みをしておいたのだが、
これがみな市内でも遠方にあるのだった。

                       

いつか行く道通る道―特養ホーム通信
鈴木 実
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さて、先日(1/17付)の朝日新聞の記事を読んだのだが、
現在、日本全国で特養への入所希望者は42万1259人いるそうだ。

都道府県別では、東京都が最も多く4万3746人、
一番少ないのが佐賀県で1317人だそうだ。

我が新潟県上越市はどうだろうか。

今回、以前に申込んだ3箇所の他に新たに5箇所に申し込んだ。
一人平均5箇所は申込んでいるそうだ。
その時に相談員から聞いた話を参考までに紹介する。

入居待ちの平均人数は350人。
最も多いところで500人、少ない所で250人であった。

施設の入所は申込み順ではない。
最も入所が必要であると判断された人が優先される。
私の父の状態で、ようやく上位50番に入る状態だそうだ。

ただ・・・年間に新しく受け入れられる人数は、
施設の規模によっても異なるが、10人~と言う事だ。
特養の場合、終の棲家であるからして、受け入れられると言う事は、
どなたかがお亡くなりになった・・・と言うことになる。
また、順番を待っている間に命の灯火が消えてしまう方もいる。

順番待ちの上位50番以内に入ったとしても、問題がある。
父は自分で食事を取る事ができないので、
経管栄養(鼻経)と言って鼻から胃まで管を挿入し、
そこから液状の流動食を入れている。
(「胃ろう」と言って、胃に管を入れる場合もある。)

経管栄養の状態だと、さらに入所の門が狭くなる。
経管栄養枠と言うのが存在するのだ。
これは施設スタッフの人数にもよるのらしいのだが、
1施設あたり、だいたい10人前後の枠のようだ。
この経管栄養枠に空きが出ないと、順番が回って来ない。

・・・・・・と言う事で、
父の順番が回ってくるには、早くても1年はかかりそうである。

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気になる費用だが、月間平均で13万円、
最も安い所で月間6~7万、高い所で20万円との事だった。
(4人部屋などの多床室か2人部屋、個室、かによっても異なる。)

つまり最も安い施設の待ち人数が500人、
高い所でも250人と言う事だ。

介護保険料は40歳以上の国民が負担しているが、
実際に入所したい状態になったとしても、
ある程度のお金持ちでなければ入所できないのが現状だ。

老人は年金生活者がほとんどであろう。
年金で1ヶ月20万円払える人はどれ位いるのだろうか?

民間の施設になると、月間費用の他に、
入所一時金と言う物が必要になる。
これは施設にもよるが、上越市の場合は数百万円~数千万円。
3年または5年ほどで償却される。

まず入所した段階で20~30%程度が償却され、
その後は月単位で何%かが償却される。
5年償却の場合だと、5年以内に退所した場合は、いくらか戻ってくるが、
5年以上経過した場合は、1円も戻らない。

某CMではないが、
「一番大切なものはお金なんかじゃない!」
・・・・・・・・と叫びたいところである。
コメント (3)
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