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雑感や書評など

アガサ・クリスティー「そして誰もいなくなった」

2006-08-22 21:17:04 | 書評
元祖「金田一少年の事件簿」


ミステリーでも読むか。

ということで、アガサ・クリスティー「そして誰もいなくなった」。

まぁつまらなくても、古典的作品だから、そういう意味でタメになるだろう、という消極的な選択。


しかし、こいつ。
巻頭にクリスティー財団の理事長とかが作品を解説しているのだが、これが、けっこうストーリーの核心をついていたりするんですよ。

「おいおい。これから、なんの前情報なしで読もうとする読者に対して………」


冒頭から、かなりへこまされましたが、全体としては、スッキリとまとまっていて、楽しめました。

「シムラ、後ろ、後ろ」
と同じで、
「おいおい、どうしてみんなは、一箇所に集まって、事件を防ごうとしない?」
と思うことも多々ありましたが、…………まぁ、これはお約束で仕方なし。

彼女はそれに気がつかなかった。ヴェラは自動人形のように前へ進んだ。
アガサ・クリスティー「そして誰もいなくなった」330頁 早川書房
まぁ他にもチョイチョイ無理があるトリックもありますが。


そして誰もいなくなった

早川書房

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