高知の自然 Nature Column In Kochi

南四国で見かけた蛾をおもに紹介していましたが、現在更新を中止しています。

クロメンガタスズメ

2009年09月18日 12時08分26秒 | Weblog
点灯後間もなく黒い大きなスズメガが飛来する。
離れていてもこれはクロメンガタスズメだなとすぐにわかった。

クロメンガタスズメはメンガタスズメに似ているが、後翅の基部が黒いことや前翅の先端付近が明るいことで区別できる。

本州、九州、屋久島、沖縄、台湾、中国、マレー、インドに分布している。
幼虫はゴマ、ナス、ジャガイモ、チョウセンアサガオ、タバコ、クコ、キリ、ノウゼンカズラ、キササゲ、マメ、アサ、クワなどかなり多種の植物を食べる。
成虫はハチの巣に忍び込み蜂蜜を食べることがある。

高知県では昔は見られなかったが1998年に初めて出会って以来、増えているのかほとんど毎年見かけるようになった。
反対にそれまで毎年見ていたメンガタスズメに全く出会えなくなった。
絶滅したということではないようだが、減少していると思っている。
両種お互い関連性があるのだろうか。

農作物を食べるので低地に多いが、飛翔力があるらしく四国中央山地の標高1000m以上のブナ林帯でも数回灯火に飛来した。
近年温暖化に伴い急速に分布を北に広げているようだ。

(撮影:三原村 2009.9.17)