オレンジ色の紫陽花

携帯から軽快に綴るおいらの日々。
…だったのだが、ツイッターのまとめブログに変更。極稀にこっち単独の記事もある、かも。

「救命センターからの手紙」

2008年07月16日 10時51分52秒 | ほぼ、文庫本 2008
救命センターからの手紙/渡辺祐一/集英社文庫

集英社文庫の「ナツイチ」ラインナップより。
これ表紙もナツイチ仕様なんだねえ、道理で爽やかだ…。

同じシリーズからもう一冊ゲットしているので、そのうちに読みます。
現場の言葉は、そこいらのチャチな作り事など圧倒的な重厚感ではねのける。
といって、血まみれドロドロのスプラッタムービーを展開することはなく(そんなのだったら読まない)。
生きるか死ぬかの命の話という重みは、淡々と、でも確実に届けられる。

読んでて、江口洋介の出てた「救命救急24時」(第2シリーズ)がちらちらしました。

「ふたたびの虹」

2008年07月16日 10時42分19秒 | ほぼ、文庫本 2008
ふたたびの虹/柴田よしき/祥伝社文庫

帯のイラスト(表裏で絵が違う)と「おばんざい屋」という言葉に惹かれて。

短編連作集なので、通勤車内でさくさく読める。
このくらいの長さなら、往復で一編読み切りなので、リズムもすこぶるよろしいですことよ。

話は、オフィス街にある「おおばんざい屋」(兼一杯飲み屋)を共通項にした人の、人間模様ちょいミステリーつき。
ミステリーというからにはちょっとしたハプニングがあり、大体はあまり突飛な事件ではなく(例外もあるけど)、そこそこの御都合主義的な解決または落としどころに繋がる。
…そういうところが、あんまりミステリー好きになれないところ。こんな風にうまくいくことなんて現実には滅多にないやん…ほなあえて解決させんでもええやん…
とか思う。ああ、そんな身も蓋もない…(苦笑)

ちょっとむずがゆい感じが、なんかこう…居心地よろしくない…
が、こういう店の一つも知っていたいお年頃(え)。
それぞれの短編にでてくる
かぼちゃの煮付け、桜飯、松茸の土瓶蒸し(鱧だしで!)、黒豆の枝豆、筍と若布の煮物…
なんぞという一品がなんとも食欲をそそる(ヤバい)。
解説で池上冬樹氏が書いているが、氏に言われずともおいらの脳裏には池波正太郎の「剣客商売」が出てきた(ちなみに池上氏によれば同じ池波正太郎の「鬼平犯科帳」なのだが)。

いわゆるグルメな小説にはさっぱり食指が動かないが、
普段の料理がきちんと書かれたものなら、おいらは好きらしい。小説(文字)だけでなく映像(写真集や映画)も含めて。
…食べることにはちっとも意欲的ではないのに。

え。本の感想?

…おばんざいの出てくるシーンは何回も読みたいです。(うっは!どんだけー!)