これは少し前の話になるので、今さらな気もしますが…
その日はただただ普通に自転車に乗って、お買い物に行く途中でした。そんな俺の脇を颯爽と駆け抜けるロードバイクが…。分かる人には分かると思いますが、颯爽と駆け抜けてくる自転車を見ると、後を追いかけていきたくなるときってたまにありますよね。まさにその衝動がそのとき脇を駆け抜けていったロードバイクに起こってしまったのです。
因みに、そのときのロードバイクに挑んだ俺の自転車は、
ハンドルが折れたりしても修復して乗っている愛車「シルバーキャロル号」。
ロードバイクに挑むには少し厳しい気もしますが、そこは脚力とか強引さで押し切ってみよう!みたいな感じでした。
対するは、
ホワイトの荷台付きのカッコイイロードバイク「ホワイトチョコレート食べたいな号」(後に俺が勝手に命名)。
荷台にはロードバイクで颯爽と駆け抜けるとは思えないほどの荷物が積まれていたんですが、その鍛え上げられたボディで、荷物の重さを感じさせないような速さで走っていきます。
そんなロードバイクとシルバーキャロル号の勝手な戦いですが、昼過ぎに始まったんですが、気が付けば夜になっていまして、気が付けば家から遠く離れた場所に到着していました。もう完全にお尻の痛みは限界を超えていたので、その日は仕方がなく近くの漫喫で寝てから、翌朝家に帰ることに…。
翌朝、少し早く起きて帰宅しようと満喫を出たら、昨日のロードバイクの人がいました。そして、再び昨日来た道とは逆の方向に走って行きます。朝も早いし、まだまだ時間があったので、俺も再びその人に着いて行くことにしました。そして、昼が過ぎ、その人は昼食をコンビニで購入し自転車の上で食べていました。俺も同様にコンビニで購入した唐揚げ弁当を自転車の上で食べ、食べ終わったらまた出発。そして、また日が暮れて、満喫へ。自分でも何をしたいのか、どうすればいいのか分からなくなっていて、もうその人が行き着くところまで行ってみよう!という気持ちでした。普通に考えれば、素直に家に帰ればいいんでしょうが、そのときの俺にはそんな選択肢は無いって言ったら嘘になりますが、限りなく零に近いものでした。そして、翌日も翌々日もその次も同じような日が続きました。
しかし、最初はちょっとお買い物に行くだけだった俺の財布に、そんなに多くのお金が入っている訳もなく、食事も寝床も確保出来なくなってしまいました。それでもここまで来たら意地でもロードバイクの人に付いて行くと覚悟を決めて、変なことには無駄に頑固だったりするもので、野宿して残りのお金で少しでも食料の確保をすることにしました。
そんな俺を見て、ロードバイクの人が話しかけてきました。まずは何をしているのか聞かれ、何となくから始まったということを話し、次に家とか仕事とかお金とかは大丈夫なのかと聞かれ、お金がもうないということだけを言いました。すると、ロードバイクの人は自分のことを話し始めました。それによるとその人は今、ロードバイクに乗って日本一周の旅に挑戦しているとのこと。そして、出発したのがちょうど俺が後を追い始める30分程前だったらしい。日本一周をしようと思い立った理由や、その前まで何をしていたのかなどなど色々と語り終わったときに、もしよかったら、このまま一緒に日本一周しないか?と言われましたが、俺にはもうお金もないからそれは出来ないと言うと、それは出してくれるという。悩みましたが、その人に甘え一緒に自転車で日本一周することにしました。
そしてその後、2人で色々な困難を乗り越えて、無事に日本一周することが出来ました。まあ、そのときの細かい話は時間があったときに載せようとは思っています。あっ、そうそう。これは面白い話なんですが、そのロードバイクの人の名前を俺は知りません。ずっと、おじさんと呼んでいたので名前を知りことなく日本一周してしまいました。それでも未だに2ヶ月に1回くらいで一緒に飲んだりしています。次は世界一周でもしよう!と言いながら…
5年前の4月1日の話でした。
その日はただただ普通に自転車に乗って、お買い物に行く途中でした。そんな俺の脇を颯爽と駆け抜けるロードバイクが…。分かる人には分かると思いますが、颯爽と駆け抜けてくる自転車を見ると、後を追いかけていきたくなるときってたまにありますよね。まさにその衝動がそのとき脇を駆け抜けていったロードバイクに起こってしまったのです。
因みに、そのときのロードバイクに挑んだ俺の自転車は、
ハンドルが折れたりしても修復して乗っている愛車「シルバーキャロル号」。
ロードバイクに挑むには少し厳しい気もしますが、そこは脚力とか強引さで押し切ってみよう!みたいな感じでした。
対するは、
ホワイトの荷台付きのカッコイイロードバイク「ホワイトチョコレート食べたいな号」(後に俺が勝手に命名)。
荷台にはロードバイクで颯爽と駆け抜けるとは思えないほどの荷物が積まれていたんですが、その鍛え上げられたボディで、荷物の重さを感じさせないような速さで走っていきます。
そんなロードバイクとシルバーキャロル号の勝手な戦いですが、昼過ぎに始まったんですが、気が付けば夜になっていまして、気が付けば家から遠く離れた場所に到着していました。もう完全にお尻の痛みは限界を超えていたので、その日は仕方がなく近くの漫喫で寝てから、翌朝家に帰ることに…。
翌朝、少し早く起きて帰宅しようと満喫を出たら、昨日のロードバイクの人がいました。そして、再び昨日来た道とは逆の方向に走って行きます。朝も早いし、まだまだ時間があったので、俺も再びその人に着いて行くことにしました。そして、昼が過ぎ、その人は昼食をコンビニで購入し自転車の上で食べていました。俺も同様にコンビニで購入した唐揚げ弁当を自転車の上で食べ、食べ終わったらまた出発。そして、また日が暮れて、満喫へ。自分でも何をしたいのか、どうすればいいのか分からなくなっていて、もうその人が行き着くところまで行ってみよう!という気持ちでした。普通に考えれば、素直に家に帰ればいいんでしょうが、そのときの俺にはそんな選択肢は無いって言ったら嘘になりますが、限りなく零に近いものでした。そして、翌日も翌々日もその次も同じような日が続きました。
しかし、最初はちょっとお買い物に行くだけだった俺の財布に、そんなに多くのお金が入っている訳もなく、食事も寝床も確保出来なくなってしまいました。それでもここまで来たら意地でもロードバイクの人に付いて行くと覚悟を決めて、変なことには無駄に頑固だったりするもので、野宿して残りのお金で少しでも食料の確保をすることにしました。
そんな俺を見て、ロードバイクの人が話しかけてきました。まずは何をしているのか聞かれ、何となくから始まったということを話し、次に家とか仕事とかお金とかは大丈夫なのかと聞かれ、お金がもうないということだけを言いました。すると、ロードバイクの人は自分のことを話し始めました。それによるとその人は今、ロードバイクに乗って日本一周の旅に挑戦しているとのこと。そして、出発したのがちょうど俺が後を追い始める30分程前だったらしい。日本一周をしようと思い立った理由や、その前まで何をしていたのかなどなど色々と語り終わったときに、もしよかったら、このまま一緒に日本一周しないか?と言われましたが、俺にはもうお金もないからそれは出来ないと言うと、それは出してくれるという。悩みましたが、その人に甘え一緒に自転車で日本一周することにしました。
そしてその後、2人で色々な困難を乗り越えて、無事に日本一周することが出来ました。まあ、そのときの細かい話は時間があったときに載せようとは思っています。あっ、そうそう。これは面白い話なんですが、そのロードバイクの人の名前を俺は知りません。ずっと、おじさんと呼んでいたので名前を知りことなく日本一周してしまいました。それでも未だに2ヶ月に1回くらいで一緒に飲んだりしています。次は世界一周でもしよう!と言いながら…
5年前の4月1日の話でした。