年賀状

中３の学年末テストが近いこともあり、ここ数日はかなり忙しく
充実した新年のスタートとなった。

そんな中で、ほっと和む瞬間を届けてくれるのが年賀状だ。

どんな年賀状でも生徒から届いたものは、少し大げさに言えば自分にとって
「宝物」のようなものである。


今年はその中でも卒業生から届いた年賀状に嬉しい報告があった。


なんと名東高校で英語で１番を取ったそうだ。


塾にいる時から英語の小テスト、重要英文に真摯な姿勢で取り組み、優秀だったが
高校生となった今でもさらに磨きをかけ大きく成長しているのだろう。

これは新年早々、幸せな気分にさせてもらった。


スターティングポイントで一番大切にしていることが
「生徒を自立へ導くこと」だ。

例えば、勉強をやらされて、やらされて「良い結果」を取っても、
そのプレッシャーが無くなり、力が発揮できなくなるのであれば、
それは本物の力とは言えないのではないだろう。

また、入試でも合格をすることだけを目標に頑張っていると、合格してしまえば、
その後の目標は見失う可能性は高い。
不合格であれば自分に残ったものなんて何もない、無意味だったということになるかもしれない。


それでは、何のために勉強をするんだろう。


人はそれぞれ趣味や価値観が異なる。

だから、本当に自分にとって価値があるものとは、誰かに教えてもらうものではなく、
自分の中から苦労して掘り起こす以外は見つけることが出来ないと考えている。

外ばかりを見ていても、それは見つからない。

自分の内面と向き合って、自分自身の本心を知る。
それは遊びたいとか、あれが欲しいといった一時的な欲求とはちがう。

自分自身の本当の充実感を得るために、なりたい自分になるために
必要とするものだ。

それを必死になって探している時や、これだ！と信じてそれに向かって
進んでいる時、人は生き生きと輝いて見える。

そういう行動を起こせる人間であれば、困難や障害を一度や二度の失敗なんかに負けず、
乗り越えていけるだろう。

自分自身の人生を切り開く力を持った自立した人間だ。


勉強は多くの子どもにとってやりたいことではない。

ただ、やりたくないがどうやら必要なことだと頭では理解はできるはずだ。

そこで、自分の心の中の葛藤と向き合い、勝ったり負けたりしながらも何とか
必死に取り組む。

すると少しずつ自分を自立へと導く道が見えてくる。

それが見え始めれば、あとはその先にあるものを追い求めていくうちに
気が付いたら自分自身が大きく成長している。

見える景色が変わるから、やりたいことや、なりたい職業などはコロコロと
変わるかもしれない。

ただそれは本当に些末なことだ。

一番大事なものは自分自身の中にしっかりと息づいている。

それがあればきっと幸せな人生を楽しんでいくことができる、と信じている。