この週末、全国的に都市部での不要不急の外出自粛の指示が出ています、
たしかに、“感染爆発前夜”と思われる感染者数の増加が続いています、
昨日の東京の感染者数は60人超!!これは本当に感染爆発前夜です、、、
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ホントに不便ですが、ここは小池知事が示した“3密”環境を作らないことが肝要だと思います、
逆に、日常生活を維持するための日用品の買い物、通院、軽い運動などは推奨されてよいと思っています、
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過去記事リンク、
その①:『致死率1%を前向きに』『医療現場の崩壊だけは避けたい』はこちら ⇒
その②:『長期化は避けられない』『マクロ戦略は封じ込め』『ミクロではきめ細かい対応を』 ⇒
その③:正念場です!!日本でなぜオーバーシュートが発生していないのか?理由は分からないそうです!?
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さて、最新情報はメディア、ネットに任せるとして、今日のテーマは、、、
日本のPCR検査数が少ないのはなぜか?
そして、日本の感染者数増加が緩やかなのはなぜか?
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この疑問に対する説明が明確ではないので、今でもいろんな風評や憶測、デマ?をよく聞きます、
なので、素人なりになんとか解明を試みます、
が、あくまで“独酌酔言”です、酒場の戯言なので鵜呑みにしないでくださいね、各自で真実を見極めてください、
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『日本のPCR検査数が少ないのはなぜか?』、
そして、そこから見えてくる、
『日本の感染者数増加がこれほど緩やかなのはなぜか?』
と云うところに行き着く予定です(予定通り行くのか??^^)
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まず、中国武漢で感染爆発が起こった初期段階、日本のPCR検査対象が中国の特定地域などからの帰国者に限られていたためにPCR検査数はごく少数からスタートしました、
この時は“検査キット”“検査体制”の量的少なさ=検査能力に限界がある、と云う面もあったと思いますが、その後検査能力は徐々に向上します、
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それでも増えない日本のPCR検査数、
発熱している患者さんが保健所に検査を拒否された、という話はよく聞きました、
直感的にこれは保健所の怠慢やなあ、とか思っていましたが、、、
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WHO(世界保健機関)も韓国のように検査数を増やすことが感染拡大に一定の効果がある、という声明を出しています、
実際、韓国は大規模クラスター発生後は一定の抑制に成功しているように見えます、
韓国の致死率が1%程度に押さえられているのはその成果です、
米国も3月下旬から積極的な検査を行っているようです、トランプさんが云ってます、
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でも、日本のPCR検査数は3月下旬になっても累計27,000件程度です(厚労省発表資料3/27現在)、
韓国ではこれまでにおそらく30万件以上の検査が行われていますので、10分の1程度の検査数です、
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この少なさに対する一つの説明が“日本型クラスター封じ込め対策”です、
ここらは詳細な理解がまだできていないのですが(ワタシの勉強不足)、、、
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“とにかく検査、検査、検査をしても効率的な感染抑制は出来ない”という考え方もあるようです、
専門家の『感染者数を数えることだけが重要な訳ではない』という主旨の発言も聞きました、
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WHOも推奨する韓国方式に対して、日本方式とは、、、
“クラスターの早期発見”“発生したクラスター周辺でのPCR検査に特化して”“次のクラスター発生を抑制する”という戦略のようです、
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この戦略には厚生労働省クラスター対策班が対応しています、
2月6日にクラスター対策班が設置され、25日には厚労省からこのクラスター対策班の機能や目的が発表されています、
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この“クラスター封じ込め作戦”ともいうべき戦略が“日本のPCR検査数が少ない”要因、と云うか理由のようです、
つまり、広く感染者を検査するのではなく、クラスター周辺を重点的に検査する、という戦略は今も日本国内でずっと継続されている訳です、
戦略の違いです、お国柄か??(ここらがまだよく分かっていません)、
そして、、、これが功を奏しているのではないかと、ここに来て評価されている向きもあります、
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巷で一番よく聞く風評と云うか憶測、デマ、
“検査数が少ないから感染者数も少ないだけ”
“感染者数を少なく見せたい政府の陰謀”
“実際には多くの感染者が市中をウロウロしている”
といった類の話、これらはまずありえないと思っています、風評、憶測、デマです、
(3つ目に関しては、この1~2週間に発生している可能性はあります)
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もし、実際の感染者が発表よりずっと多いのであれば、この2カ月ほどのずっと緩やかな感染者の増加スピードが説明できません、
感染者数の発表を誤魔化しても、一定の割合で必ず発症者がでます、それ(感染者数増加数の確認)を2週間程度、遅らせるほどの効果しかないからです、
実際に感染者が多ければ必ずどこかの段階で感染爆発を起こしていたと思います、
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また、これまでの日本国内の致死率の低さも“地下感染者が多くいる”ということは示していません、
【ニューズウィーク日本版冷泉彰彦氏の「日本で新型コロナの死亡率が低いのは、なぜなのか?」から抜粋転載】
現在まで大規模な感染が発生している国や地域の死亡率と比較すると、日本の低さは明らかです。
▼イタリア(人口6055万人、死亡者6077人)人口10万人当たりの死亡者数10.03人
▼スペイン(人口4068万人、死亡者2311人)......5.68人
▼アメリカ・ニューヨーク州(人口1945万人、死亡者118人)......0.61人
▼韓国(人口4818万人、死亡者104人)......0.21人
▼日本(人口1億2653万人、クルーズ船を除く死亡者42人)......0.03人
(抜粋転載ここまで)
これに対しては、『政府が死亡者数も誤魔化しているのではないか』という穿った見方もあります、
これもまた非現実的です、現状の日本の医療現場で死因をすり変えたりすることはほぼ不可能でしょう、
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さらに、この1週間でこんな意見も増えてきました、
記事③で書いた“日本で感染者数増加が緩やかなことを専門家も説明できない件”、
そこでは、ひょっとすると単なるラッキーだったか?
それとも、“日本人の衛生習慣=手洗い、マスク励行、生活習慣=握手、ハグの少なさ”が感染者抑制の要因ではないか、という説をコロナウイルスの事③で書きましたが、
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しかし、ここに来て(この1週間で)、その説に上書きする形で“クラスター対策班の戦略が当たったのではないか?”とも書かれるようになりました、
つまり、『日本の衛生習慣・生活習慣』+『クラスター対策班の働き』、
これが日本の感染者数増加抑制に成功している要因かも、、、ということです、
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正確な評価は流行が収まってから、入念に科学的に行われるべきと考えますが、
とにかく、日本はPCR検査数が少なくても、いままではそれなりに上手にやってきた、もしくはラッキーだった、と云えると思います、
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しかし、ここに来て、残念ながら日本でも感染爆発前夜の様相を呈してきています、
長期スパンで見ると感染爆発は避けられない運命のような気がします、
(特効薬・ウイルスが完成するまでは)、
もし、感染爆発が起これば対応のフェーズは大きく変わります、
“クラスターの封じ込め”が最大のテーマではなくなる、
最大のテーマは『重症者を救えるか?命は救えるか?』という医療現場の課題に移行すると思われます、
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これはまた次回に書きます、、、
あ~、どうかこのまま、瀬戸際で持ちこたえられますように、、、
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